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マリーの果実を我が店に 11
サムス・アラン [Mail]
8/17(Fri) 18:04

「一つ気になってたんだけど」

話を聞いていたミントがミケの方をみる。

「どうしてそんな話をするの?」
「・・・・・・・・別に。」

ミケはドライチーズを噛りながら夜空を見上げる。

「・・・ふと思い出したんで言ってみただけだ。」
「あんたも意地悪な人よねえ。」

人かどうかはともかく、ミントは焚火を眺めている
ティーノの方を向き

「あんたの首、もうすぐ消えるんだってさ。」

ミントの簡潔すぎる解釈と翻訳に、それまで私は関
係ないですのと聞き流していたティーノの顔色がじ
ょじょにかわる。

「え・・・・わ・・私ぃ!? ちょ・・ちょっとど
 うしてですのぉ!?」
「だって探してたじゃない、貴方の事。」

ミントの言葉に涙ぐむティーノ。

「・・・・さっきの方が・・・ですの?」
「そーなんじゃないの?」

まるで人事のミント。まあ人事だが。ティーノの涙
ぐんだ顔がじょじょに崩れてくる。

「そ・・そんなあ、そんな有名人とでくわすなんて
 そう簡単に・・・」
「リクオだって結構有名人なのよ。」

リクオの方に振り向き、再び肩にもたれかかるミン
ト。リクオはむーっと頭をかかえ

「そんな奴相手じゃ、いくらなんでもかないそうに
 ねーな。」
「え・・・」

ティーノはリクオの方をむく。

「もしそんなもんにティーノがとりつかれちまって、
 さらにティーノ・ペペロンである事が知れ、また
 俺達の前に現れたら・・・・ティーノを守りきる
 自信は俺にはねえぜ・・・。」

そんなリクオにミントは

「そーなったら二人で逃げちゃおーよ。」

やはりミントなミントである。ティーノは何を人事
みたいに言ってくれてるんですのーといわんばかり


「ひどいですのっ、雇い主は私ですのよっ!?助け
 てよ、守ってよぉっっ!!」

なきじゃくるティーノ。そんなティーノの頭をリク
オはなで

「ブラックキャッツはそう簡単に雇い主を裏切った
 りはしない。」
「・・・・本当ですの・・・?」

ミントは面白くもなさそうにティーノをリクオから
おしのけ

「それよりもしあれが本当に死神だったとして、あ
 んた何か恨まれるような事でもしたの?」

ティーノは少しむっとして

「さーて、知りませんの。たーだ私のお店の人気を
 どうもこころよく思ってないお店ならお星様の数
 ほどいますの、おーっほっほっほっほっ」

泣く事も忘れ高笑うティーノ、ミントの言う馬鹿笑
いである。リクオは少し頭をかかえなあら

「・・・で、よ。そのこころよく想ってなさそうな
 お店の店長連中の中で心当たりのありそうなのは
 ・・・?」

そう聞くがティーノはさらに

「んのっほっほっほ、犬小屋同然のぼろ店の店長共
 のお顔なんてわざっわざ覚えていませんの、ほー
 っほっほっほっほっほ!!!」

ミントの片眉がぴくぴくと痙攣している。

「・・・・いっぺん殺された方がいいんじゃない?」
「・・・同感だ。」

同意するリクオ。そして

「なあ、ミケ。」
「んー?」

相変わらずドライチーズを噛っている。

「あんたあの女に勝てそうか?」
「さーなぁ、実の所俺にも自信はねえな、けど」

ドライチーズをかみちぎる。

「誰もあの女が死神なんて一言もいってねえぜ。」
「そういやそうだな。」

リクオも懐からほし肉を出し、かじりはじめる。

「でもさ、妙にかみあってるわよねえ、その死神と
 さっきの女。」

ミントもそのほし肉を横からひょいっと噛る。

「ああ。」

ミケはミルクをぐいっと飲み、一息つき再び空を見
上げる。

「・・・・だから・・・思いだしたんだよ。」

数しれず輝いている星たちは、暗黒の大地をただた
だ静かに照らし続けている。



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