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マリーの果実を我が店に 10
サムス・アラン [Mail]
8/11(Sat) 19:13

「まったくぎゃーぎゃーうるさいわねえ」

ミントはあきれたように

「あんたがあそこでティーノ・ペペロンだってばれたら
 どうなってたと思う?」

ティーノはきょとんと

「・・・うわーい、あいたかったですのーっ・・・・・
 じゃあありませんの?」

ミントはため息をつきリクオの方をみる。リクオは

「そうだな、俺のカンがただしけりゃ」

女のきえた林のほうにめをやり

「きゃあん、あなたを殺しにきたのーっ・・だと思うぜ」

凍り付くティーノ。ぼーっと焚火を眺めていたミケが
独り言のようにつぶやきはじめる。

「・・・死に神って・・呼ばれている冒険者だったか殺し
 屋だったか・・そんな奴がいるんだ。たしかそいつぁ
 女だったと思う。えらく大きな槍をせおっててよ・・・」
「へえ。」

大きなあくびをしながら寝転がるリクオ。

「何よりそいつの目の鋭さはクマをもかなしばるだろうっ
 て話だ。」
「ふーん。」

ねっころがるリクオの体を枕にねそべるミント。

「そいつは殺しの仕事は高額でしかうけないらしい。でも
 そいつに殺しを頼みたがる奴はあとをたたないらしい。」
「それだけ腕がいいって事かしらね」

ミントはリクオの顔にごろごろと顔をすりよせている。

「そうだろうな。・・しかし妙な話もきいた。」
「妙?」

顔をすりよせてくるミントから逃れようと、少し体をひねる
リクオ。

「ああ、その死神に狙われた奴のそのことごとくは殺され
 ちまったが、・・・ねえんだよ、何十・・いや、何百も
 の殺されてきた奴の首が・・どこにも。」
「・・・ちょっと脅かさないでよ・・・。」

ちょっと血の気がひけるミント。ミケはかまわず

「・・今までそいつに狙われてきた奴のなかで助かった
 奴はいねえ。その全てがいままで死体となって転がっ
 てきた。しかもそのどれにも首がねえんだ・・・・。
 そしてそいつはいつからか呼ばれるようになたんだ。」


 ・・・・・・闇より降臨せし死神と・・・・・・・・

「ふん、雑魚はおとなしくしていれば良いものを。」

深い木々にかこまれた山道を歩き続ける女。その足元には
いくつもの山賊の死体が転がっている。その中には女山賊
もいたようだ。

「全く、女が一人で歩いているというだけでハイエナ共が
 群れてくる。強くもないくせに身のほど知らず共が。」

女は槍をぶんっと一振り、血をはらう。

「しかしどこからわいてくるのか、数の多さだけは見上げ
 たものだ。だがそれがよけいにただただめんどうなだけ
 だ。これなら熊でも相手にしていたほうがまだ楽しめる。」

そして女は再び、木々の闇へと消えてゆく。



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