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マリーの果実を我が店に 20
サムス・アラン [Mail]
1/2(Wed) 16:42

零時、零分。

旅船ディートバ、甲板の最後尾。・・そこにミントはいた。
・・・その瞳にいつものような無邪気で強い光はなく。

「・・み・・ミントーーーっ!!」

リクオは叫んだ。ミントは体中ズタズタに引き裂かれ、その顔は
もはや人形のようだ。

「ひっひっひっ、なかなかおいしかったわよ、この子」

そして、それを人形のようにもてあそぶのは、夕方にも見かけた
アル中女。ミントの両足は切り離され、頭にはアル中女が右腕に
つけている鉄の長いツメがふかぶかと突きささっている。

アル中女は酒にでもようかのように、うっとりとした目でミント
の頭から流れ出している紅い血をゆっくりとすすっている。

「・・こ・・この野郎っ!!」

ミケは斧を構える。

「・・・俺とした事が・・・なんで・・今まで気づかなかったん
 だろう・・。」

リクオのダガーを持っている手が震える。

「たしか・・・いたよな・・胸と右足の太ももに三日月を持つ
 殺人鬼が・・。」

カリカもどこかしか口おしそうに

「ふん・・、しかしこのアル中女がそれだとは、私も思わな
 かったのだぞ・・。」

アル中女を見据え

「人の生き血をすする事に快楽を覚えた殺人鬼・・・ロスト。」
「・・・そして」

リクオはバンダナを外し、ただただ立ちすくむティーノにそれを
渡し

「キリストを否定する女・・・。」



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