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- 今を生き抜く獣達 〜麗しき闇の真紅の玉〜 - サムス・アラン [2/3(Sun) 9:32]
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〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - サムス・アラン [2/3(Sun) 23:25]
Re:〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - puni [11/25(Mon) 23:10]
Re:〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - GUM [11/30(Sat) 7:17]



〜麗しき闇の真紅の玉〜 21
サムス・アラン [Mail]
2/3(Sun) 22:52


 ザムッ!!!

 「……え?」

 しかし流星は消えることなくリザルーリャの炎を貫き、そして
 リクオの目の前に突き刺さる。

 「……これ…は…。」

 流星だと思っていたそれは、青銀色に輝く一本の槍であった。

 「え? な、なによこれ……がふっ!?」

 おどろくリザルーリャの上から一人の女がふってくる。
 緑に輝く長く黒い、後ろで束ねられた髪、深緑のマント。

 「ふんっ、良いザマなのだな、黒猫。」

 リザルーリャを踏み倒したその女は、ゆっくりと立ちあがり
 地面に突き刺さった槍を抜く。

 「……死神……」

 リクオはゆっくりと立ちあがる。……リザルーリャは完璧に
 のびている。

 「うっ!? なにお前っ!?」

 ジンは死神、ことカリかの存在に気付き、槍をかまえなおす。

 「すまんな、私はこいつらに用があるのだ。」
 「私もそいつらに用あるっ、お前じゃまっ!!」
 「邪魔なのは貴様だ、とっとと消えろ。」

 冷静にあしらうカリカに勿論面白いはずもない。

 「うがーっ、お前むかつくっ、お前つぶーすっ!!」
 「ふんっ、冗談は顔だけにしておけ。」
 「あう〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!」

 カリカに大槍で切りかかるジンだが、カリカはいともたやすく
 それをよけ、槍で円を描く。

 「…うあっ!?」

 ジンの左腕から血しぶきが上がる。すかさずカリカの槍が三
 度ジンを襲う。

 「……ううっ!!」

 ジンはそれを空高く跳躍しかわす。そしてそのままカリカの
 顔めがけて大槍を振り下ろす。

 「…!!」

 カリカはそれをふせがず、前にとびそのまま前転。ジンの大
 槍は地面にたたきつけられると同時に地面をえぐる。

 「……ふんっ、」

 カリカはすぐさま立ちあがり、槍を構える。

 「洒落ではなく本当にたたき潰されろうだ。」

 しかしカリカは口の端で笑んでいる。

 「う〜〜、このチビ、ちょこまかとっ!!」

 ジンと比べたらたいていの人間はチビに見えるだろう。
 …いや、そうじゃない。ジンは大槍を大きく振る。


 「……リクオさん、」

 デュオールがリクオの耳元でささやく。

 「今のうちに逃げましょう。」
 「…逃げる? …しかし…」

 リクオはカリカのほうを見るが

 「ふっ、決着がついてしまったらどちらが勝とうが、その後私達
  と戦う事になるのですよ?」

 考えてみるとどちらもやっかいだ。
 カリカの槍さばきに勝てる自信も無ければ、ジンとリザルーリャ
 の二人組みを倒せる自信も無い。

 「…ズラかるか。」

 デュオールとリクオはこっそりと、漆黒の洋館にむかって走り出す。

 「あっ、待てお前らっ…うっ!?」

 そんなリクオ達に気付いたジンだが…、しかしジンの首筋に槍が
 突き付けられている。

 「ふんっ、逃げるのかクマ女。」
 「……お前……なまいき…。」

 ジンはカリカの槍を振り払い、再び間合いをとる。

 



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