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- 今を生き抜く獣達 〜麗しき闇の真紅の玉〜 - サムス・アラン [2/3(Sun) 9:32]
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〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - サムス・アラン [2/3(Sun) 23:25]
Re:〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - puni [11/25(Mon) 23:10]
Re:〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - GUM [11/30(Sat) 7:17]



〜麗しき闇の真紅の玉〜 12
サムス・アラン [Mail]
2/3(Sun) 22:00

 シェイク・スピア一階

 一人の女がそこへ訪れた。

 「いらっしゃいませ。」

 遅番担当のメルが店頭に出る。

 「ふんっ、人を探している。デュオールと言う女はここにいるか?」
 「え? …はい。」

 答えてはっと口を押さえる。……が、後悔してももう遅い。
 ついとっさのことに瞬時に答えてしまったが、目の前の女は
 どう考えても普通ではない。
 不気味なほどの鋭い目つき、返り血を浴びた大きな槍、体を
 覆う深緑のマント。

 「そうか、少し邪魔するぞ。」

 それだけ言い残し、ずかずかと奥へ入っていく女。

 「あ…ああ、どうしよう、どうしたらいいのっ!? おちつけ、
  おちつくのよメルっ、へたにあんなのにたてついても殺され
  るだけなのよっ!! ……でも……お客様の信頼が……お店
  の経営がーーーッ!!!!」

 一人頭を抱えながら突破口をみいだせないメル。

 宿屋〜シェイク・スピア〜 二階廊下

 「……貴様が…デュオールなのか?」

 槍を背負った死神が二階へあがりほどなく、廊下で窓を眺めて
 いる一人の女が目についた。女は窓を眺めたまま

 「……いかにも。 ……あなたは?」

 デュオールは突然の訪問客にも、驚くどころか眉ひとつ動か
 さない。死神は口の端で笑み

 「……カリカだ。……貴様の持っているクリムゾン・デモンズ
  オーブをおとなしく渡していただきたい。」
 「……はて?」

 デュオールはすっとぼけるが、カリカはそんなことはお構いな
 しに槍を抜く。

 「その様子だとおとなしく渡してくれる気はなさそうなのだな。」
 「私としてはおとなしく退いて頂きたいのですが。」

 デュオールは半歩足を引き呪文を唱え始める。

 「それはできない相談だ。…仕方がない、死んでもらうぞ
  デュオール・セルフィアルっ!!!」

 次の瞬間無数の槍先がデュオールを襲う!! …しかし…
 
 カーーーンッ

 「…あぐっ!?」

 何故かカリカの頭上にたらいが降ってくる。

 「ふっ、さらばです。」

 カリカのぐるぐる回る視界のピントが回復し、そして見えた
 物はデュオールがきびすを返し走り去る後姿だった。

 「…………はっ」

 カリカは今の自分のおかれた状況を頭で整理し、ようやく我に
 買える。

 「…………あの女……」

 表情のなかったカリカの顔がじょじょにひきつっていく。

 「…んんんんんなめた真似をぉぉ…、殺す!!」

 カリカは我を忘れ、すさまじい勢いでデュオールを追う。
 
 「あ……」

 行き止まりだ。…デュオールはその場で立ち止まり、後ろ
 を振り向く。

 「死ねッッ!!」

 カリカが叫び、飛びかかってくる。

 「…しまった…!!!」

 デュオールは細い腕でその身を覆う。そこへ鋭い槍の一突きが
 デュオールを貫くかのようにおもえた……が…。
 
 キイィィィンッ 

 かんだかい音と共に槍が弾かれる。

 「…っ!?」

 カリカの鋭い一撃を中断させたのは…

 「……まったく、いつ見てもすごい突きだぜ。」

 今現在デュオールとカリカの真中に立っているリクオのダガー
 だった。
 
 「……貴様……黒猫……」
 「また会ったな、死神。」

 間合いをとる二人。デュオールは自分をかばっていた右腕をお
 ろし

 「知りあいですか?」
 「……ちょっとな。」

 リクオの目つきは険しい。

 「……さて、何のつもりだ黒猫、邪魔するようなら殺すぞ。」
 「わるいな、この女を守る事が今回の俺の仕事なんだ。」
 「そうか。」

 そして次の瞬間死神カリカの槍がリクオを三度襲う。

 「ぐっ!?」

 リクオはそれら全てをかわし後ろへとぶ。しかしそこへすかさ
 ず槍がふりおろされ、さらに体をひねっての返し刃で真上に振
 り上げる。リクオはカンマすれすれにそれらをかわす。

 「……何…?」

 カリカはかまえなおし

 「私の三連十字斬わ全てかわしきったのは貴様が初めてだ。」
 「……もう一回やれって言われても自身はねーけどな。」

 リクオはゆっくりと立ちあがる。

 「…まったく、あんな早い突きは見たことがないぜ。」
 「ふん、そうか。」

 カリカはちゃきっと槍を縦にかまえ

 「ますます貴様の首を狩りたくなったぞ黒猫。」

 その言葉が終わるや否やカリカがいっきに間合いを詰めてくる。
 ……が、
 
 ザパアァァン

 「……んあっっ……」

 なぜかカリカの頭上から水が降ってくる。

 「さ、リクオさん、今のうちに」
 「え? ああ。」

 そして走り去る二人。……どうやらデュオールの魔術だったら
 しい。

 「……あの女……許さんぞっ!!!」

 濡れた髪をかきあげ、再びリクオ達を追う。



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