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TURKS!!-No.7
らみる [Mail]
11/28(Thr) 22:59
一辺が5メートルほどの独房には、粗末なベッドと極薄の毛布。
その上に腰掛けた16,7歳くらいの少女。
小柄な体格で、少々華奢な印象を受ける。
伸びっぱなしの蒼髪は背中まであり、前髪は目を完全に覆い隠している。
「こちらファントム、聞こえてる?」
少々高めの声が響く。
『アルフリートだ。確認した』
素っ気無い返答。
しばしの沈黙。
「それだけ?」
『それ以外に何かあるのか?』
「こういう場合『お前の事が心配で夜も眠れなかったぞ』とか言うもんじゃない?」
『…遊んでないでさっさと切れ』
呆れ声のアルフリート。
確かにこれ以上遊んでいる時間もない。
通信機を切ろうとした時、アルフリートが呼び止める。
『お前の気の抜ける台詞のせいで忘れる所だった』
「何?」
『目は見えているだろうな?』
返答できずに人差し指でポリポリと頬を掻く少女。
アルフリートは、その微妙な間で全てを悟った。
『実験素体として生きる覚悟は出来てるか?』
さらっと恐ろしい事を口に出す。
「あんたが言うと冗談に聞こえないよ」
『私はいつでも本気だ』

アルフリートが視力を気にしているのには訳がある。
魔力能力「幻影鏡」(ファントムミラー)
可視光線を操作し、自分及び手で触ている物体へ投射される光の0%〜90%を屈折させ透明化、もしくは、視界内の任意の場所にその姿を投影。
ただし、透明化と、映像の投影を同時に行う事は出来ない。
さらに、あくまで可視光線のみの操作なので、熱感知、X線、赤外線などの不可視光線を感知する仕掛けには効果が無い。

詳しい原理は不明だが、ある魔力能力研究者によれば、網膜に取り込んだ光を、拡散、収束、反射、吸収させる眼球を持っているらしい。
しかも、本人の意思でその比率を変える事ができる。

このように特殊な肉体を持ったまま五体満足なのは、能力者からその部位を切除した場合、例外を除いて能力の元となる特殊な構造が消失、変異、破壊されてしまう為である。
能力研究者の間ではすでに常識なのだ。
まだまだ不明な点も多々あるが、元々科学的に説明のつく能力の方が稀である。

「見えてはいるんだけど……この間付けられた拘束用のリストバンド、どうも私の能力に反応して、魔力の流れがおかしくする構造してるみたいなのよ。おかげで能力がうまく発動しないの」
そう言っている少女の数メートル先に、いびつにゆがんだ自分の幻影が現れる。
『透明化は可能なのか?』
「ダメね。光の屈折も邪魔するみたい」
『解った。作戦開始までに手を潰されないよう、用心するんだな』
「心配なんだったら、素直にそう言いなさいよ」
『心配なのは、作戦に支障が出ないかという事だけだ」
「あっそ。じゃあそろそろ切るわ。まだ連絡付いてない人も居るんだろうし」
『そうしてくれ。あと、これは私からのアドバイスだ』
「ん?」
『ラミル、センスの無いコードネームを使うのはやめろ』
プチッ
通信機を無言で切る。
「…あたしは気に入ってるのよ」
そう言ってベッドに横になると、アルフリートの悪口をブチブチと言い出す。

その後、様子を見に来た監視員が気味悪がっていたのは、関係のない話である。



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