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時を越えた宿命〜第2話〜その6〜
GUM [Mail]
11/25(Mon) 3:14

  フィオナは、セシルともう一人の少女を連れて、自分の部屋に帰ってきた。
表向き、何も変わったところは無かった。しかし、何か部屋の様子がいつもとが違うと思ったフィオナは
何が違うか探そうとしたが、あるところに巧妙に隠されていたクレイの書き置きを見て、何が起こったか理解する。
だが、そんなことは一切表に出さずに、二人と話をした。

「セシルは良いけど、あんたの名前も決めないとね。」

「そうですね。」

「前に、フィオナちゃんが言ってた中から決めれば良いじゃない?」

 「じゃあそっちのあんたさ、あたしが今から人の名前言うから、気に入ったのあったらそれにしよう。」

「はい。」

「じゃあ、いくよ。いいかい?『ミュウ』『ヴェゼッタ』『プリン』『ネメライアス』『セシル』
 ・・・・あ、セシルは既にそっちの子が使ってるからだめだな。
 続き行くぞ『バ−バラ』『シンラ』『レイラス』『コノハ』このなかにあるかい?」

「『シンラ』って言うのが良いですね。響きがとっても。」

「じゃあ、あんたは、シンラだね。」

「シンラちゃん・・・・か〜。かわいいね。」

「ありがとう。セシル。フィオナさん。」

こうして、突然の乱入者である二人は、名前も与えられ、この世界で使われてる言葉を覚え
また、ここにいる一般人なら当たり前のほどの知識も蓄え、普通の生活をして行った。



そんなある日、シンラと、セシルのクラインや、シンディ−の目の前での、身体測定が行われた。
ハンタ−ズギルドに登録するのに必要な要素を測定するためであった。
もっとも、登録はレベル1であるから、そんなことをする必要は全く無かったのだが。

「じゃあ、シンラちゃんから、行きますよ。」

「はい。お願いします。」

シンラは、寝台に横になり、各測定装置が、スキャンするのを待った。数十秒程たった時。

「はいオッケ〜よ〜。次、セシルちゃん、お願いね。」

「は〜〜い。」

セシルも同じように横になる。同じように、数十秒後。終了を告げる声がかかった。


「う〜ん。二人とも凄いねえ。表層レベルだけじゃなく、潜在レベルも恐ろしい数値だよ。」

 クラインはデ−タを見て、また本人を見る。それをくり返した。

「二人とも以前いた世界では、それなりに名を残してるかもしれないわね。」

「シンディ−が以前調べたという星に行けば、手がかりはあるかもしれない。
 そこで、何らかの記憶を戻す手がかりが掴めるかもしれないな。
 いずれ、この船は惑星ラグオルに着く。そうしたら小型船をかりてその星に行こう。手配をしとくよ。」

 「ほんとですか、クラインさん。」

シンラも、セシルも、自分たちが何者かを知らないことに不安を感じているのだ。
一応生活には困らないほどに言語を習得し、知識も得てはいるのだが
自分というものがないため、毎日が不安との戦いであった。でも、その不安が消えるかもしれない。
クラインの言葉は、彼女たちに、また希望をもたらすものだった。


クラインの言葉のおかげか、シンラもセシルも、日に日に明るさが増してきた。
既に、ハンタ−ズギルドには登録は済ましていた。
もっとも、その登録はクラインやシンディ−がしてくれたもので、シンラとセシルの過去を捏造して登録したものであった。
日常の訓練も、シンラとセシルがパ−トナ−となり、フィオナが面倒を見ていた。

ラルフとクレイも、二人には負けてはいなかった。あれ以来二人はまじめに特訓をしていた。
もっともラルフは、愛するセシルに良いとこを見せたいという、そういう動機ではあったが。



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