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時を越えた宿命〜第2話〜その4〜
GUM [Mail]
11/25(Mon) 3:12

 「脳波に、覚醒の波形あり、シンディ−博士を呼べ!!」

突然、第5医務室が騒がしくなる。時刻は深夜3:30、パイオニア2中の人間が寝静まっているときであった。

「何、どうしたの?」

「何があったんだ、いったい。」

「あ、シンディ−博士、クライン博士まで。
 いえ、前から昏睡状態が続いてる少女の脳波なんですが、今までは、睡眠を表わすものだったんです。
 でも、さっき、一瞬だけ覚醒の脳波が出たので・・・・・・・これです。」

研究員は、その時の状況をディスプレイ上に表わして2人の博士に見せた。

「うむ・・・・・。むう・・・・・・。いかん。そろそろ起き出すな、こりゃ。
 君、ハンタ−のフィオナと、一緒に暮らしてる女の子を何でもいいから急いで呼んでくれ。
 クラインと、シンディ−からの緊急の用件だとな。」

「はい!!」


およそ10分後、フィオナとセシルと名乗り始めた少女が到着する。

「どうしたんですか。クラインさん。セシル・・・っと、彼女まで呼び出して。」

「ん?その子の名前、セシルにしたのか。うむ・・・似合うな。よかったなセシルちゃん。」

  「うん。」

「っと、いけない。いや、ここに寝てる少女が、そろそろ、起きるころなんだ。そっちの子より、遅れること5日。
 この違いが何なのかわからんが、起きたときに面倒がおこらないようにね。一応の用心のために、君たちを呼んだんだ。」

「ふ−ん。」

「セシルの知ってる人かも知れない。全然思い出せないけど、なぜかそれだけは思えるの。」

 「あ。波形が、より顕著になってきました。被験者、覚醒します。」


「う・・・・うう・・・。」

「大丈夫?」

セシルが、本来の自分たちの言葉で話しかけた。

「あ、あなたは、誰?ここは・・・・?」

「まず、落ち着いてね。それで、聞いても騒がずにね・・・・・危険なことは無いから。
 私もここに来たばっかりなの。みんなに助けてもらって、やっとここの生活にも慣れ始めたところなのよ。
 それに私にも、多分あなたと同じで以前の記憶はないんだけど、それでもあなたと私。
 何か、関係がある人のように思えるんだ。だから、安心してね。」

「うん・・・・。」
 
 今起きた少女は、分かっているのか分かっていないのか、セシルの言葉に頷いた。
周りで聞いてるシンディ−達も、翻訳機を通して聞きながら、マジックミラ−のこちらの部屋で様子を見ていた。
何かあったらすぐに出れるように、フィオナは身構えている。手には、スタン・ロッドが握られていた。

「いい?ここは大きな船の中。宇宙という広い海を渡っている、パイオニア2という大きな船の中なんだよ。」

「うちゅう?ぱいおにあ2?」

「今は、わかんなくてもいいんだよ。ゆっくりと、覚えていけば。あなたにも、記憶は、無いんでしょう?」

「きおく・・・・・記憶・・・・何も思い出せないわね・・・・・・・。
 でも、あなたとは、全く他人だとは思えないわ。不思議とは思うけど。」

「セシルも・・・あ、この名前、フィオナって言う女の人が付けてくれたんだ。
 でね、セシルも最初、あなたを見たとき、そう思ったの。」

「あなたとなら、上手くやって行けそうな気がするな。私。あなたに迷惑かけるかも知れないけど。」

「よかった。じゃあ、あなたに紹介したい人達がいるの。入ってもらっていいかな?」

「ええ、あなたのお友だちなら、いいわよ。」

「みんな優しい人なんだから。・・・・皆さん、どうぞ。」

セシルの声に導かれるかのように、みんなゆっくりと入ってきた。そして、お互いに自己紹介が進む。



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