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時を越えた宿命〜第2話〜その5〜
GUM [Mail]
11/25(Mon) 3:13

 そんな中、離れた通路からそっと中の様子を伺っているものがいた。

「あの人達に何かようかい?」

声をかけられ、それでもその人影はあわてふためく様子もなくそのまま通路を走り、やがて消え去った。
クレイは、その影が消え去ったほうを気にしていたが、ラルフは至って呑気であった。

「何だ、今のは?」

「俺にだって、わからんよ。」

「まあ、いいか。それよりセシルちゃんか〜。可愛い名前だなあ。あの子にぴったりだ。
 それに性格も、俺が思っていたとうり優しい良い子じゃないか。」

「はいはい。好きに言ってろ。俺はここを離れる。お前は、ここで彼女たちを見張っていろ。って、言うまでもないか。」

「モチロン!任せとけ。」

「じゃあな。」



ラルフと別れ、クレイは、影が逃げたほうへ向かっていく。そっちは、フィオナ達VIPクラスのハンタ−が住む居住区がある。
走るクレイは普段の数倍の速さをだった。

『俺の予感はなかなか外れた試しがない。良いほうに当たってくれれば良いがな。』

クレイは、フィオナの自室前についた。そっと中の様子を伺う。

クレイは、ハンタ−になる前は、裏の世界で盗みを生業にしていたのだ。
もっとも、ハンターズに登録すれば、皆レベル1からとなるので、過去を隠すにはうってつけだった。
だから、いたって坊ちゃん気質なラルフより、よっぽど腕は確かだった。普段は戦闘ができない振りをしているのだ。
相手がいかに優れたハンタ−であっても、気配を殺したり、中の様子を伺うのは、プロのクレイには敵わなかった。
クレイはじっと中の様子を伺う。全身の感覚を研ぎ澄ませ、相手の動きをトレ−スする。

『いるな。・・・・一人か。・・・・・音から察すると、今設置してるのはスタンガスだな。
 姉御を捕らえるか、セシルちゃんを捕らえるか。まあ、考えるまでもないか・・・・。
 踏み込むか・・・。いや、ここに来るまで、約188秒、俺が遅れているはずだ。
 相手が、もしプロなら、後2つは仕掛けているはず。俺なら、4つか。
 ま、それもどうでもいいことか。・・・・・仕方ない。
 こんなところで、昔に戻りたくはないが『義賊クレイ』の名は伊達だった訳じゃないって事を
 中の奴に知らせてやるか。』

クレイはそういうと、アイテムパックから、昔よく使っていた道具を取り出した。

クレイはそっと扉を開ける。本来は、この扉は自動なのだが、そのスイッチは切っってしまった。
さらにクレイは、クレイ以外には開けられないように細工した。細く開けた隙間から中に入る。
そして、細工を施しながら、扉を閉めた。

一つ目の罠を発見した。クレイはさっと、解いてしまう。

『何も知らずに帰ってくれば、床に仕掛けられた針のせいで、体が麻痺する・・・か。簡単なものだな。ん。まてよ・・・・。』

クレイは、あることに気が付いて急いで部屋を後にした。扉の細工もはずしてきた。

フィオナの部屋は通路の一番奥にあった。その通路で、クレイは、普通の人ならまずかからないであろう場所に、罠を掛けた。

『姉御の部屋は、奥の行き止まりだ。ほかに出る通路も、窓もない。
 通気孔はあるが、並みの奴では、そこは使えんからな。
 あいつなら・・・・・・まず使わんな。表に面してる窓はあるが外は、宇宙だ。
 つまり、中にいる奴は、必ずここを通る。
 普通の奴ならかからんが、俺達の同業なら、カメラを気にして、この位置を通るだろう。』

 数十秒後、クレイの考えは的中した。罠にかかった賊が、床を転げ回っている。
それを引きずり、自室に連れ帰る。もちろん、帰る前に、自分が仕掛けた罠や
賊が仕掛けたものを綺麗に片付けるのは、当然のことであろう。
ただ、クレイの予感で1つ外れたことがあった。賊は一人であったのだ。



 「あんたが、あのクレイか。おれが敵う訳ねえな。」

賊は回復すると、まずその言葉をクレイに贈った。

「いや、既に足を洗ってるさ。お前さんの方が少し、運がなかっただけだ。」

「クレイさんよ。捕まった俺が言うのもなんだが、何も話せねえのは分かってるよな。」

「もちろんだ。俺がお前をここに連れてきたのは、下手に転がしといて騒ぎになるとまずいと思ったからだ。
 俺にとっても、お前にとってもな。」

クレイも足を洗ったとはいえ、もともと住んでいた世界のことだ。すべてを言われなくても分かっている。
賊の方も既に、クレイの言わんとする所は分かったらしい。

「すまねえな。俺は、今回の事から手を引くよ。あんたが付いてちゃ、勝ち目がねえや。」

「それが良いかもな。俺も、下手に血を流すことはしたくないんだ。」

クレイの底知れぬ威圧感に、賊は恐れ戦く。普段のクレイを知っていれば、その違いに別人と思うかもしれない。

「クレイさんよ、最後に一つだけ教えといてやるよ。あのセシルって女の子から一時も目を放すな。それだけだ。」

「・・・・・・・。お前のこと、覚えててやるよ。今の礼にな。」

「俺も、命は惜しいからな。じゃあな。」

言うや否や、男の気配は消えた。

「全く。何だって、あの子に・・・・・。そうか、あいつらか。姉御の部屋で捕らえなくて良かったぜ。」



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