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時を越えた宿命〜第1話〜その1〜
GUM [Mail]
11/21(Thr) 18:18
      PSOオリジナル小説「時を越えた宿命」
       《第1話:時を越えた勇者達〜前編》

 その日の訓練も苛酷だった。まだ若いヒューマー(男性ヒュ−マンのハンター)のラルフは痛みの伴う体をシャワ−で少し静め
無理にでもベッドに転がした。

 「いてててて・・・・。クソ。あの鬼教官め。いくらこっちが弱いからって、チクチクいたぶる様な攻め方しなくていいじゃないか。くそ〜。」

 ぶつくさと文句を言ってるうちに寝てしまったのか、翌朝の時間には目を覚ましていた。
ヴィジフォンが鳴り、ラルフはスイッチを入れた。迂闊にもカメラのスイッチをオンにしたままだった。

掛けてきた相手の姿が出てくる。それは、昨日の晩、散々文句を言っていた相手の鬼教官本人からだった。

 「おはよ−。ラルフ君。昨日は良く眠れたかい?」

「体中が悲鳴上げてますよ。何の用です?こんな朝早くに。」

「おやおや、ご機嫌斜めだねえ。今日の訓練は、第3大広間でやるよ。パ−トナ−のクレイにもちゃんと言っときな。
時間は10:00からだ。いいな。ああ、それと、ヴィジフォンに出るときはきちんと下着くらい着とけよ。
あんまり朝から変なもの見せるんじゃないぞ。じゃあ、訓練の時間に遅れるなよ。」

 ヴィジフォンがきちんと切れてるのを確認した上で、ラルフは文句を言い返した。

「てめ−ホントに女か?だから、いつまでたっても回りに男っ気がないんだよ。
 女だっていうなら、もう少し女らしくしてみろってんだよ!畜生。」

 「お−い、ラルフ。起きてるのか−?起きてたら、ここ開けろ−。おれ様が来てやったぞ−。お−い!寝てるのか−?」

 それは、先ほど教官からも言われた、ラルフの訓練パ−トナ−のクレイだった。
ラルフは一瞬居留守を決め込もうと思ったが、あのクレイのことだ。
きっと、今の文句を聞いた上で、つまり部屋に自分がいると分かって呼びかけているのだろう。
ラルフは、痛みが取れた体を確認するかのように何回か動かし、下着を着た上で入口のロックを解いた。

「おっす。今日の訓練、何時からだい。もう連絡来たんだろう?姉御からさ。」

 現れたのは、ラルフと同じく、若いヒューマー(男性ヒュ−マンのハンタ−)のクレイだ。
クレイはその鬼教官のことを「姉御」と呼んでいる。もっとも、当の本人からみれば、迷惑な呼ばれ方にちがいない。
その鬼教官とは、ギルド公認レベルが70をも越えるハニュエール(女性ニュ−マンのハンタ−)のフィオナだった。

 フィオナは、小柄であった。
ヒュ−マ−としては背が低いラルフよりもさらに頭二つ分低かった。
しかし、レベルが高い所為か、誰も彼女を不当に扱うものはいなかった。
もっとも、からかったりするものは後を絶たなかったが、そういった行いをした可哀相な人物は
自分の身をもって、自分の行った愚行の結果を知ることとなる。

 「10時からさ、第3大広間だってよ。」

 惑星ラグオルに住む生物が、おとなしく、めったに人を襲わないのは周知の事実だが
体を全く動かさないことは、ハンタ−ズにとって、何よりも苦痛であった。
そのため、パイオニア2には、立体映像とナノマシンを使った、訓練用の施設があった。
決して充実してるとは言えないが、それなりの量と設備は整っていた。
個人訓練用に作られた、個人部屋。小型の敵との戦闘訓練用に作られた小広間。
天井を高くとって、空中の敵や大型の敵との戦闘にも使用できるようにしてある中広間。
かなりの広さを誇り、あらゆる敵との実戦形式での訓練にも使える大広間。この他にも幾つかあった。

 「ってことは、立体映像と、仮想獣(バ−チャルビ−スト)の組合せかな?」

やっと実践形式の訓練ができるのが嬉しいのか、クレイはやる気十分だった。

 「間違い無いだろう。これで実戦形式で訓練ができるってものだ。」

「まあな、やっと、半人前に扱われだしたってことかな?」

「今までは、全部基礎訓練だったものなあ。やれ剣の扱いはどうの、武器の手入れがどうのって。」

「まあ、あれだけの人が、オレ等なんかに、肩入れしてくれてるんだ。文句は言えないよ。だがなあ。」

「どうした?まさか、あれしきの訓練が辛いとか言わないよな?それとも、もっと早く実戦訓練がしたかったのか?」

 「いや、フィオナ教官の強さに圧倒されてさ。あんなにちっこいのに、あんなに強いのは反則だよな。
 見かけだって、可愛いんだしさ。あれでもう少し女らしければねえ。そうすりゃ俺も、もうちょっと態度が変わるってものなのに。
 まあ、そうなれば、俺だって・・・・・・。」
 
 途中で、クレイが目配せしているが、自説を展開中のラルフには全く意味がなかった。

「女らしくなくて、悪かったわね。そんなの、あたしの勝手だろ?大体アンタだってそんなだから、彼女の一人もできないんだよ。
 あたしに文句言う前に、自分の態度直しな!」

 そう言うや否や、ラルフの頭に一発拳骨をお見舞するフィオナ。思いっきり痛がるラルフ。

「いって−!!この・・・・」

文句を言おうと振り向いたすぐ前に、フィオナの真面目な顔があった。

「アンタが、あたしにどんな文句があっても、どんな風に思っていても良いけど、訓練だけは真面目にね。
 じゃ無いと、死ぬのは、アンタなんだから。じゃあ、訓練に遅れるなよ?」

 そう言うと、フィオナはラルフの部屋を出ていった。

「どうしたんだ、いきなり?」

「さあ。でも姉御もあれで、女らしいとこいっぱいあるんだぜ?もっと良く見てれば、分かると思うぞ?じゃあな、ラルフ、また後でな。」

本来、新米のハンタ−ズは2人部屋が原則だったが、ラルフもクレイも相方がちょうど決まっていなかった時であった。
そのため、お互いVIP扱いのハンタ−と同じで、一人で部屋を使用しているのである。



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