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- チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・前書き - ウルフ [8/31(Fri) 5:35]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その1 - ウルフ [8/31(Fri) 6:24]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その2 - ウルフ [8/31(Fri) 7:40]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その3 - ウルフ [8/31(Fri) 8:42]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その4 - ウルフ [9/1(Sat) 22:32]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その5 - ウルフ [9/2(Sun) 5:48]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その6 - ウルフ [9/2(Sun) 6:16]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その7 - ウルフ [9/2(Sun) 7:45]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その8 - ウルフ [9/3(Mon) 2:00]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その9 - ウルフ [9/3(Mon) 2:30]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・後書き - ウルフ [9/3(Mon) 2:56]



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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・前書き
ウルフ [Mail]
8/31(Fri) 5:35
え〜、すごい前から、いつ書くのか散々タイミングを
逃してきましたが、やっと時期的に書く日が巡って
参りました。

アイデアを考えたのがGC時代なので、舞台も
GC・PSOエピソード1&2プラスとなります。

今回も、タークスオールスターとなりますので、
登場人物の紹介は、割愛させていただきます。
出なかった人、あるいは出すの忘れた人、本当に
申し訳ないです(出なくて良かったと思う人も、
居るかも知れないが)。
それと、ほとんど考え無しのノリで、行き当たり
ばったりで書いてますので、そこの所はよろしく
お願いします。

ちなみに、(題名からそうですが)全編ギャグと
パロディです。

それでは、本編の始まり〜。
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その1
ウルフ [Mail]
8/31(Fri) 6:24
ここは、移民船パイオニア2内の居住区にある、
ショッピングモールである。
いつもの通り、サムスはアーケード街をぶらついて、
ウインドウ・ショッピングをしていた。
もっとも、彼女の場合、決まって最後は何か買って
帰るので、物色していると言った方が正しいのかも
知れないが。

ハンターズによる、惑星ラグオルの広範囲に及ぶ探索
や調査の結果、ある程度の安全領域が確保された為、
これまでの厳しい物資や食料問題が解決され、同時に
一般市民のラグオルの立ち入りも、一部可能になった
今、パイオニア2の市民の生活にも、ゆとりが出来て
来たのである。
おかげで、娯楽産業も盛んになり、こうした商店街や
飲食店なども、十分とは言えないまでも、営業が可能
になっているのだ。

「フンフンフ〜ン、今日はどこでお買い物しようかしら
ね〜。どうせ支払いは経費だし〜(おいこらまて。」

サムスは、すでにこのショッピングモールを、あらかた
知り尽くしていたが、今なお新規オープンするお店が
後を絶たない為、通うたびに何か新たな発見が無いか、
楽しみなのである。
残念な事に、今回は何も目新しい事は無かった様である
が。

「さ〜て、ぼちぼち会社に戻らなきゃね。お決まりだけ
ど、最後はあの店に行っておしまいにしましょう。」

社長自らが会社を抜け出して、堂々のサボリとはいい
根性だと、普通ならば突っ込みが入る所であるが、
タークスは某ゲームソフト会社みたいに、出勤確認さえ
取れれば、勤務時間内はどこに居ても良いシステムを
採用している部分があるので、別に問題は無いのである。
さすがに、1日中という訳にはいかないが。

サムスは、鼻歌まじりでとあるブティックに足を向けた。
そこは、彼女が良く服やバッグなどを買う、ブランド品の
お店である。
もちろん、買ったそのほとんどは、会社の社長室の秘密の
ロッカーに、しまわれている訳であるが・・・。
たまに、虫干しの意味で、おりんさん主催で蚤の市が
開かれ、社員に「格安」で提供される事もあるらしい。
(って、元々経費で買っておいてかよ・・・。)

さて、店に着いたサムスが、一歩店内に足を踏み入れる
と・・・。

パン、パン、パ〜ン!

いきなりクラッカーが派手に鳴り響き、サムスの頭上
ではくす玉が割れ、大量の紙吹雪が彼女に舞い降りた。

「きゃっ、一体何なのかしら???」

サムスが驚いていると、2列に整列した従業員の間を、
タキシードに正装した男が、満面の笑みを浮かべなが
ら、サムスに歩み寄って来た。

「おめでとうございま〜す!!」
「へ!?」
「あなたは、当店通算10万人目のお客様です。」
「あら〜。」
「記念といたしまして、店長のこの私(わたくし)から、
謹んで記念の品を、贈呈いたします。」
「わ〜い、何かしら。」

サムスは、うやうやしくお辞儀をする、店長を名乗る
その男から、恐ろしく丁寧で豪華に包装された、記念の
品とやらを受け取った。
サムスは、買い物もそこそこに、足早に会社に戻ると、
社長室に鍵をかけ、早速その包みを開けた。

「こ、これは・・・。」

さて、サムスが受け取った記念の品とはいかに?

           第1話 了
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その2
ウルフ [Mail]
8/31(Fri) 7:40
サムスが、行き着けの店でもらった、来店10万人目
の記念品の、その中身とは一体・・・?

「こ、これは・・・。」

サムスが、恐ろしく丁寧で豪華に包装された、包みの
中から取り出した物、それは・・・。

「ひ、紐・・・???」

なんとそれは、恐ろしく布の面積が少ない、超ビキニ
の水着であった。

「これ、水着と言えるのかしら・・・!?」

(ファンファーレ&ナレーション:サムスは、あぶない
水着を手に入れた。)

「で、もらったはいいけど、こんなもの、一体私に
どうしろって言うのよ・・・。」

もらった店が店だけに、高級品には違いないだろうが、
おいそれと使えるもんじゃない。
サムスは、しばらく机の上の「それ」を見ながら、
考え事をしていたが、しばらくすると、何か思いついた
らしく、何やらごそごそと端末でし始めた。
やがて、それをプリントアウトすると、ひとまず
ファイルに挟んだ。
そして、机の上のスイッチを入れると、社内放送に使用
するマイクに向かって、叫んだ。

「は〜い、社内のみんな〜、これから重大発表がある
から、掲示板前に集合よ〜。」

そう言うと、社内放送のマイクのスイッチを切って、
先程のファイルを小脇に抱えると、社長室を出た。

掲示板前には、先程のサムスの放送を聞いた社員が、
黒山の人だかりを作っていた。

「はいはい、ちょっと通してねん。」

サムスは、人だかりをかき分けると、掲示板に到着
して、ファイルを開いて先程プリントアウトした紙
を張り出した。

「はいは〜い、みんな注目〜。」

サムスは、画鋲で掲示板に張り付けた紙の横に立ち、
その場の注目を自分に向けた。

「突然だけど、今回の社内イベントは、これよ〜!」

サムスが張り付けた紙には、巨大な文字で、

「海水浴のお知らせ。」

と書いてあった。
その下にも色々と雑記されていたが、とりあえず
その文字だけが巨大で、あまりにも目立つので、
後で別版を作って配る事になりそうであった。
ひとしきり掲示板を見た社員が去った後、サムスは
一人の女性に声をかけた。

「闇姫ちゃ〜ん。」
「なあに?」

サムスに呼ばれて、闇姫というフォマールは、サムス
に近寄って行った。

「あの紙は見たわね〜?」
「見たけど?」
「で、闇姫ちゃんは参加するのかしらぁ〜?」
「うん、もちろん。で、それがどうかしたの?」
「うふふ、そんならいいのよお〜。」

サムスはそう言うと、いたずらっぽく笑った。
こういう時のサムスは、その大半が、何かロクでも
無い事を考えてる証拠なのであるが。

「じゃあ、闇姫ちゃんにあげたいものがあるんだけど、
今いいかしら〜?」
「うん、いいよ〜。」
「それじゃ、社長室に来てねぇ〜。」

サムスに言われて、闇姫はのこのことサムスについて
いった。
サムスは、闇姫が部屋に入ると、入り口の鍵をかけ、
カーテンも引いて外から全く中が見えない様にした。
そして、例の包みを取ると、闇姫ににじりよって
いった。

「え、何サムス?この雰囲気はもしかして・・・?」

この闇姫、性格は脳天気、悪く言うと、ずばりおバカ
である(脳天気も十分悪いが)。

「引っかかったわね、闇姫ちゃん(何」
「え!?」
「さあ、もう逃げられないわよ。おとなしく私の言う
通りになさい!」
「あ〜れ〜。」
「いや〜、やめてサムス〜。こんな明るいうちからは、
いや〜。」
「いいから、おとなしくしなさいな!」
「お嫁に行けなくなるう〜。」

ひとしきりの格闘の後、サムスに脱がされた闇姫の
服が、あちこちに散乱していた。そして、

「ほ〜ら、もういいわよ。」

散らかった服の中心に、例のアレを無理やりに着せ
られた、闇姫の姿があった。

「あ〜ら、良く似合うじゃな〜い。」
「何、これ・・・。」
「ん〜、見て解らないかしら?」
「いや、解るけど・・・ね。」

実際に誰かが着ている所を見ないと実感出来ないが、
サムスがもらった水着は、すでに水着と言えない程の
ものであった。
(ナレーション:お見せ出来ないのが、残念です。)

「しかしね・・・。」
「何かしら〜?」
「サムスも、それならそうと言ってくれれば、何も
あんな事しなくても〜。」
「ホホホ・・・。」
「サムスの為なら、私いくらでも〜。」
「いやん。」

はたから見たら、何やらあぶないだけの内容の会話で
ある。

「・・・と言う訳で、それ闇姫ちゃんにあげるわ。」
「え〜、いいの〜?どうもありがとう。」
「その代わり、海水浴の時、ちゃんとそれ着てねん。」
「うん、解った〜。」

こうしてサムスは、闇姫に例の水着を押し付ける事に
成功したのであった。

「さ〜てと、後は細かい注意書きをするだけね。」

サムスは、再び机の端末で何やらごそごそ始めるので
あった。

           第2話 了
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その3
ウルフ [Mail]
8/31(Fri) 8:42
さて、時と場所は変わって、ここは惑星ラグオルの、
ガル・ダ・バル島の砂浜である。

「お〜い、イルル。そっちはどうだ〜?」
「あい、隊長。こっちも片付きました〜。」

ウルフとイルルである。
二人は、例の社内イベントの海水浴で使用する、
ガル・ダ・バル島の砂浜エリアの掃除をしている
のである。
掃除と言っても、ゴミ拾いなどではなく、モンスター
の掃除である。
ここは、探索・冒険エリアから外れているため、未だ
退治されてないモンスターが居るので、二人は掃除係
として、モンスターの掃除に来たのであった。
もっとも、そういう場所でなければ、落ち着いて社内
イベントで海水浴など、出来ないであろうが。

幸い、ボスクラスのモンスターの姿は無く、ザコのみ
であったため、簡単にカタが付いた。
もっとも、ウルフは現在ハンターレベルで最高の、
レベル200に到達しているため、朝飯前の仕事で
あった。

「ところで、隊長。」
「ん?何?」
「隊長も、今度の海水浴、参加するんでしょ?」
「そりゃ、まあね。」
「で、隊長。」
「何?」
「た、隊長は、ど、どんな水着を?」
「内緒だ。」
「そんな事言わずに、ぜひ。」
「まあ、いいじゃないか。どうせその日になれば解る
事だし。」
「そりゃま、それはそうなんっスけどね。」

美人でスタイル抜群のウルフの事であるから、イルル
じゃ無くても気になる所ではあるが、ウルフは肌の
露出を嫌う傾向があるので、あまり期待は出来そうに
無かった。
ハンターにおいて、それはある意味当然なのであるが、
日常においても、ウルフはその感覚が消えないので
ある。

「それよりイルル。」
「何スかあ?」
「海水浴当日、あまり下らん考えを起こすなよ?」
「(ギクッ)。」
「ははは、大丈夫っスよ、隊長。」
「そうか?何か今、ギクって音が聞こえた様な気が
したけど?」
「いや、たぶん気のせいでしょう、ハハ・・・。」

イルルは笑ってごまかしたが、何かありそうである
のは、ウルフにも何となく解った。
とりあえず、気をつけておこうと、ウルフは思った。

「掃除は終わりましたか?」

二人に声をかけて来たのは、おりんさんだった。

「やあ、おりんさん。」
「今、終わったとこっス。」
「そうですか、お疲れ様です。」
「おりんさん、海水浴は少し先なのに、何かご用?」
「ええ、ちょっと。」

おりんさんは、周りを見回すと、そばのレイキャストに
声をかけた。

「チタン、あそこにしましょうか。」
「了解〜。」

チタンと呼ばれたレイキャストは、何やら荷物を持って
いた。それも、かなりの量である。持ち切れない分は、
砂に埋まらない様に、キャタピラをつけたカーゴに乗せ
ている。かなり大型なので、まだ遠くに停めてあるらし
い。

「おりんさん、それは?」
「ああ、これですか?」

おりんさんは、カーゴを振り返りながら話した。

「即席で、海の家を作ろうと思いまして。」
「海の家か〜。」
「それでチタンが手伝いと言う訳ね。」
「その通り。」
「さて、場所も決めたし、かかりましょうか。」
「了解。」

おりんさんとチタンは、カーゴを回してくると、
海の家の建設にかかった。

「私達も手伝おうか?」
「ありがとう、大丈夫ですよ。簡単だし。」
「そう?」
「はい。」

おりんさんは、チタンが移動させたカーゴの荷台に
乗ると、コンソールパネルを開き、キー入力を開始
した。
すると、カーゴの荷台から、クレーンやらマジック
ハンドやらが出現して、荷台から建設材料をつかみ
出して、海の家の建設を開始した。

「なるほど、これは楽でいいね。」
「です。」
「それじゃ、私達はこれで会社に戻るので。」
「そこらのモンスターは、全部掃除したので、もう
安全ッス。」
「了解しました。」

ウルフとイルルは、おりんさんとチタンに別れを
言うと、パイオニア2の会社に帰って行った。
一方、サムスは色々な事柄を盛り込んだ、海水浴に
おける注意書きをまとめていた。

「出〜来たっと。あとはこれを張り出すだけね。」

その内容とは・・・。

その1
無断撮影禁止。被写体には撮影の断りを入れましょう。
盗撮は論外。基本的に、撮影者には許可証を発行。
また、特殊な撮影機器の持ち込みも御法度。
サムス注:赤外線レンズなんか、持ち込んじゃ駄目よ。

その2
危険物の持ち込み禁止。
私的武器の持ち込みも、同じく禁止とする。
サムス注:花火はオッケーよん。

その3
攻撃テクニックの、基本的使用禁止。
ゾンデ系とバータ系は、特に厳禁とする。
サムス注:理由は、解るわね?

その4
あらゆる雑貨・提供品は、無料。
サムス注:浮き輪やゴムボート、その他雑貨、
あらゆる物は、会社で用意しま〜す。
もちろん個人で持ち込んでもいいわよん。

「まあ、こんな感じかしらね。また細かいことは、
その時言えばいいわね。」

サムスは、とりあえずまとめた注意書きを、掲示板に
張り出そうと、社長室を出た。
その時、ちょうど戻って来た、ウルフとイルルに
出会った。

           第3話 了
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その4
ウルフ [Mail]
9/1(Sat) 22:32
「あ〜ら、2人とも、おかえりなさ〜いな。」
「ただいま〜。」
「ただいまっス。」
「お掃除は終わったのかしらぁ〜?」
「ばっちり完了っスよ。」
「掃除が終わったら、おりんさんとチタンが来て、海の
家の建設をはじめましたよ。」
「あら、そうなの。」
「作業が機械化してるから、すぐ終わるんじゃ無いかと
思うけど。」
「完成するのが、楽しみねぇ〜。」
「海の家っスかあ。メガネっ娘のメイドって、いないっ
スかねえ。」
「誰がなるんだ、誰が。」
「隊長・・・。」
「アホッ!」
ペシッ☆
「あいた、冗談っス。」
「じゃ、サムス。」
「きゃっ☆」
「あのねえ・・・。」
「私は遠慮するわ。メイドになったら、自分がお食事
出来なくなるわ。」
「そういう理由かい!」
「おほほ。」
「それに、海の家でメイドなんて、暑苦しいと思う
けどな?」
「いや、メイドというより、むしろメガネかけてれば、
俺は何でもいいっスよ。看護婦でも婦警でも。」
「あのな・・・。」
「海の家に、看護婦や婦警が居る訳ないだろ!!」
ペシッ☆
「いてっ。」

見事なお笑いの連携である。

「おっほっほ。さてと、それじゃ私は海水浴の注意書き
を作ったから、掲示板に張ってくるわ。2人も後で
ちゃんと見るのよぉ〜。」
「了解〜。」
「解ったっス。」

サムスは、2人と別れると掲示板に向かった。その途中
で、注意書きをコピーした。全社員の数にあわせて、
およそ300枚ほどをコピーすると、その紙の束を
持って、掲示板に向かう。
そして、掲示板に注意書きの紙を張り付けると、その
そばに机を用意して、その上に持ち帰り用の注意書き
の束を置いた。
やがて社長室に戻ったサムスは、例のマイクで社内
放送をして、掲示板の注意書きを見る事と、その
コピーを、出来れば持ち帰る様に言った。

さて、注意書きを見て、大声で叫ぶ男が居た。
誰あろう、ラウドであった。

「ぬ、ぬわんですとおぉぉぉ〜。」

ラウドの、注意書きを持つ手が、わなわなと震える。

「さ、撮影禁止って・・・。」

ラウドは、思わずその場にへたりこんだ。

(こ、これではオレの、水着姿の女の子を、思いっきり
撮影しまくるという、夢と野望があぁぁぁ〜。)

「残念だったな、ラウド。」

そんなラウドの背後から、声をかける男が居た。
アルフリートである。

「何か下らん事を考えていた様だが、その様な事、
サムスはとっくにお見通しと言う訳だ。」
「まあ、別にお前に限った訳でも無いだろうが、あまり
変な気は起こさぬ事だ。」
「う、うるさい。お前に俺の純粋な気持ちが、解って
たまるか〜!」
「何が純粋だ。思いっきり不純だろう。」
「何を〜、お前だって水着の女の子が、見たく無い訳
無いだろうが。」
「ば、馬鹿者。お前と一緒にならんわ!」
「お、一瞬うろたえたな。気にするな、お前も男だっ
て事だ。」
「こ、この大たわけが!」

・・・ゴン☆

「あいた〜。」
「下らん事を考えてるヒマがあったら、さっさと仕事に
行くんだな。お前のよた話に付き合っている程、私も
ヒマでは無いのだからな。」

アルフリートは、頭を押さえているラウドの背中に声を
かけると、さっさとその場を立ち去っていった。

「くそう、アルフリートの奴め。しかし、このラウド様
が、このままおとなしくしていると思ったら、大間違い
じゃい。」

ラウドは、ぶつぶつ言いながら、自分も海水浴の準備
をする為に、どこかへ消えて行った。
当然サムスも、何かさらなる対策を講じてくるに違い
無いのだが。サムスとはそういう女である。
さて、そのサムスだが、社長室で机に向かってこんな
事を言っていた。

「さ〜てと、海水浴とその前後は、お休みにしなきゃ
いけないから、それまでに溜まったお仕事を、全部社員
にやらせないとねぇ。これは強行軍になるわねえ〜、
オッホッホッホ。」

まるでひとごとである。そもそも今回の海水浴だって、
サムスの完全な気まぐれの思い付きなのである。
いきなり全部の仕事を消化しろなんて、無茶な話で
ある。
まあ、今回の海水浴に限って言えば、ほとんどの社員
が乗り気なので、いくらかはマシなのだが。

「さあ〜てと、それじゃ海水浴の為に、新しい水着
でも買いに出かけましょ〜と。」

そう言うと、サムスは社長室を後にするのであった。

(ナレーション:あんたも仕事しろよ・・・。)

          
           第4話 了
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その5
ウルフ [Mail]
9/2(Sun) 5:48
さて、いよいよ海水浴の当日の朝が、やって来た。
数百人にのぼる、タークスの海水浴参加メンバーが、
ぞろぞろとガル・ダ・バル島の砂浜に集結した。
ここは、普通のエリアとは離れているため、ほとんど
貸し切りのプライベート・ビーチと言っても、差し支え
が無かった。
おりんさんとチタンが海の家を建設してる間に、他の
社員が草刈りや邪魔な樹木の伐採、岩などの撤去などを
行っていた為、かなり視界が開けた広場になっていた。

おりんさんとチタンが建設した海の家は、普通の木の
屋根と床板と柱で出来ており、後はオープンカフェ風の
席と座敷が用意されている、いたってオーソドックス
なものであった。別段凝った造りのものではなく、
どこにでもある様な、普通の海の家である。
だが、逆にそれが雰囲気を出しており、評判はなかなか
良い様である。

さて、その海の家の前に用意された、1段高くなった
壇上で、サムスが開始の挨拶をしようとしていた。

「みんな、いつもお仕事お疲れ様〜。」

「お疲れ様〜。」っと、集団から返事が来る。

「堅苦しくて長い挨拶は抜きにするわ。今日は骨休め
に海水浴よぉ〜。みんな、楽しんでねぇ〜。」

「イエ〜イ。」と、またしても集団が反応する。

「あと、ちゃんと前もって渡しておいた注意書きは、
読んでくれたかしら〜?」

「読みました〜。」っと、また集団から応答がある。

「決まりを守って、楽しい海水浴にしましょうね〜。
守らない悪い子には、お・し・お・き、よん。」

「してくれ〜。」と、一部の熱狂的サムスファンが
反応する。

「オホホホホ。それじゃ、みんなしっかり楽しむの
よぉ〜、解散〜、レッツ海水浴〜。」

ワアーっという歓声と共に、人の塊が一気に崩れた。
ちなみに、着替えは更衣室が用意されていて、そこで
行う事になっている。装備と違って、服だけは簡単に
着替える事が出来ないからである。
いつものドレッシングルームの利用と違い、普通の
更衣室である。
なお、上から見る事が出来無い様に、ちゃんと
天井付きになっている。

「さてと、早速最初のチャンス到来だなと。」

この機会を、それこそ蛇の様に伺っている男が居た。
他でも無い、ラウドである。

(天井があるから直接は覗けないけど、どこか隙間
は無いかなっと。)

ラウドは、特注の超小型カメラを持って、こっそりと
女子更衣室に近寄って行った。
が、

ピッピッピッピ・・・・。
いきなり、ラウドの頭上で音がした。

(ん、何だ?)

ラウドがそう思った瞬間、

ちゅど〜ん!!

「のわ〜!!?」

爆発が起こり、ラウドは黒焦げになった。

「はい、記念すべきゴキブリ1匹目ですう〜。」

声の主は、マルチという名の、レイキャシールだった。

「ななな、これは一体・・・。」
「痴漢撃退用の、トラップですう〜。」
「な、トラップって・・・。危険物は持ち込み禁止じゃ
無かったのかあ〜!?」
「ちゃんとサムスの許可は取ってありますう〜。
それに、今のラウドさんの方が、よっぽど危険物
ですう〜。」

ラウドは、ガクっと頭を垂れた。

(い、今の爆発でせっかくの特注カメラが・・・。)

ラウドが大枚払って購入した特別性のカメラは、無惨に
消し飛んでいた。
ラウドが呆然としていると、別の場所で同じ様な爆発
が起きた。

「あ、ゴキブリ第2号ですう〜。」

その後も、連続して次から次へと爆発が起こり、都合
何回爆発したか、定かでは無かった。
おかげで、女子社員の乙女のピンチは守られたので
あった。
その頃・・・。

ラウドがトラップに引っかかった、最初の爆発が起きた
時、ウルフは隣で着替えていたサムスに、壁越しに話
かけていた(ちなみに、更衣室は全個室である)。

「ん?今の音は何?」
「さ〜て、何かしらねえ。」
「ところでサムス。」
「何かしらぁ〜?」
「何でまた、急に海水浴なんて企画したの?時期的には
確かにぴったりだけど。」
「ん〜、ほんの気まぐれよ〜。パイオニア2は、空調が
効いてるから特に暑さは感じないけど。やっぱり季節
でしょ〜?」
「ん〜、まあね。」
「まあ、いいじゃないのぉ〜。」

サムスは、ウルフの質問を(いつもの通り)適当に
はぐらかした。

「それより、今日は楽しみましょう。遅いとおいて
くわよ〜。」
「はいはい。」

こうして、海水浴は始まったのであった。


            第5話 了
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その6
ウルフ [Mail]
9/2(Sun) 6:16
海水浴の舞台となった、ガル・ダ・バル島の砂浜は、
タークスの社員で大にぎわいであった。
ビーチパラソルを立てる者、マットを敷いてその上で
サンオイルを塗る者、木にハンモックを吊るす者、
ネットを張ってビーチバレーをする者、お決まりの
スイカ割りをする者、色々居る。
その中で、少し離れた岩の上で、釣り竿を持って海中に
釣り糸を垂れる海パン男が、2人あった。
イルルとアルフリートである。

「トホホ、ついてないよなあ。」

イルルは、がっかりした表情で釣りをしていた。

「いいじゃないか、イルル。ほら、言葉にもあるぞ。」
「幸せな人生を送りたかったら、釣りを覚えなさいと。」
「今の俺の幸せは、釣りよりもみんなと一緒に遊ぶ事っ
スよぉ〜。」
「仕方が無いだろ。くじ引きで決まったんだから。」

2人は、夜のバーベキューで使用する材料の現地調達係
に、くじ引きで決まったのであった。

「ほんと、俺って肝心な所でツイてないよなあ。」
「ほやいてないで、ちゃんと食える物を釣らないと、
責任重大だぞ。」
「そりゃ、決まったからには頑張るっスけどねえ。
でも・・・。」
「何だ?」
「どうせなら、せめてかわいい女の子とペアになりた
かったっスよ。どうせならメガネの。」
「悪かったな。何ならメガネだけでもかけてやろうか?」
「い、いやいいっスよ。そこまで気を遣ってもらわなくて
も。」

イルルは、あわててぶんぶんと首を振った。

「私は、こうやって釣りをしてる方が、気楽でいいぞ。」

かなりの美男子であるアルフリートは、たまに女の子が
遊びの誘いに来るのを、釣りを理由に全部断っていたので
あった。

「あ〜、アルフリートがうらやましいっスな〜。なんで
そんなにモテるんだろ。俺なんか、ちっとも。」
「フッ、そうか?私はどちらかと言うと、迷惑なんだが
な。」
「あ〜、もう。他の男が聞いたら、うらやましくって、
気が狂いそうになるセリフをさらっと。」

イルルとアルフリートが、そんなやりとりをしていると、
イルルの竿にアタリがあった。

「お、なんか来たっス。」
「獲物第1号は、イルルにやられたな。」
「へへん、女の子にモテなくたって、お魚にはモテる
みたいっスね。あまりうれしくないけど。」
「ほらほら、口が動いて手元がお留守になってるぞ。
逃がすんじゃないぞ。」

イルルが、思いっきり竿を引っ張ると、獲物が一気に
海中からごぼう抜きにされた。
が、

ヒューン

スコーン☆

「あいったあ〜。」

イルルは、自分の釣り上げた獲物に直撃された。

「な、何じゃこりゃ!?」
「魚じゃ無い事は事実みたいだな。」

イルルが釣り上げたものは、5cm程の大きさの貝がら
のヤドカリであった。
ヤドカリの貝が、イルルに当たったのである。

「食べられないっスよねえ、これ・・・。」
「うむ、残念ながらそのようだ。」

イルルは、針から外したヤドカリを、思いっきり海に
投げ捨てた。

「まったくもう、痛いだけで損したっス。」
「まあ、気長にやろうじゃないか。まだ時間はある。」
「俺は、さっさと数そろえて、遊びたいっスよぉ〜。」

2人の釣りは、まだ時間がかかりそうである。


            第5話 了
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その7
ウルフ [Mail]
9/2(Sun) 7:45
そんなイルルの前に、救いの天使(?)が舞い降りた。

「どうだ、釣れてるか?イルル。」
「あ、隊長〜。」

声の主はウルフであった。
ウルフの水着は、いつも着ている白い服の、おなかと
ホットパンツの裾(すそ)の部分を切り取って、露出を
増やした様なものであった。
一応ビキニだが、ビーチバレーの選手が着る様な、
スポーティーなセパレーツタイプで、およそ色気とは
かけ離れている。
が、活動的なウルフには、とても良く似合っていた。
ウルフはスタイルも良いし、いつもより露出が多いその
白い肌の輝きが、とてもまぶしかった。

「た、隊長・・・。」
「何だ?」
「た、隊長、かっこ良いっス・・・。」
「そうか?ありがと。」
「あ、そうそう。」
「何っスか?」
「こいつも連れて来た。ほら、こっちおいで。」

ウルフが手招きすると、黒いワンピースの水着を着た
女性がやって来た。

「こんにちわ、イルルさん。」

彼女は、通称「scoop girl(スクープガール)」
という通り名で呼ばれ、タークス社内広報・及び情報の
収集を担当している。
普段は、マーケティングリサーチなどをしているが、
カメラ知識や撮影技術がずば抜けているため、しばしば
スパイ的活動も行っているらしい。

「お、おお。」

イルルが驚きと喜びで声をあげる。

「メ、メガネ・・・。」
「はあ、何だか知らないけど、ウルフさんが来いって
言うんで。どうかしたんですか?」
「いや、理由はあえて言わないから。」
「た、隊長。」
「どうした?」
「ありがとうございます、がぜんやる気出たっスよ。」
「いやいや。」
「フッ、単純な奴だな。」

アルフリートがポツリと洩らした言葉など、今のイルルの
耳に入る事も無く、イルルは釣り竿を大きく振りかぶって
キャスティングの姿勢に入った。
が、

「ん?」

イルルの竿の針が、何かに引っかかったらしく、イルルの
姿勢が、そのままで止まってしまった。

「一体何だろ。よっと。」

イルルが力を込めて釣り竿を引っ張ると、

「いや〜ん。」

背後で声がして、全員が振り向くと、

「イルルのエッチィ〜。」

そこには、タークスでも1・2を争うナイスバディの、
キットが、しゃがんで胸を押さえていた。
(もっとも、キットの胸が大きいので、肝心な部分は
辛うじて隠せても、その大部分は見えたままだが。)
イルルは、キットの水着のブラを釣ってしまったので
あった。
ぶわっと、そこら中の男子社員が鼻血を吹いた。
その時、上空のパイオニア2のラボでは・・・。

「あれ?」
「どうした?オペレーター・エリ?」
「あ、いえ・・・。チーフ・ナターシャ。すいません、
何でもありません。」
(変だな・・・。)
パイオニア2のラボのオペレーター・エリは、モニター
を見ながら思った。
(今、CALSからの映像で、ガル・ダ・バル島の砂浜
の一部のエリアが、局地的に真っ赤に見えた様な気がした
んだけど・・・?)

「イ、イルル。この馬鹿者〜!」
「ひ、ひええ。すんません〜。」

イルルはウルフにどやされたが、周りの男子社員は、
鼻を押さえながら、イルルに向けて一斉に、

「GJ!!」

と親指を立てていた。
キットは、いつも水着に近い服を着ているが、今回は
さらに布が少ないビキニを着ていたのである。
イルルは、キットのビキニの肩紐に、針を引っかけて
しまったのであった。

「ご、ごめんなさいっス。」

イルルは、キットを見ない様に、あさっての方を見な
がら、さらに目も閉じて黒のビキニをキットに返した。

「んもう、いや〜ね。」

キットは、色っぽく笑いながら、水着を返してもらい、
つけなおした。

「はい、男は全部回れ右して、目つむっとけ!」

ウルフが周りの男連中に言った。
キットが水着を直して去った後、イルルはお仕置きと
称されて、首から下を砂に全部埋められていた。

「隊長〜、もう勘弁して下さいっス。あれは不可抗力っ
スよお〜。」
「駄〜目。しばらく反省してなさい。」
「トホホ、そんなあ。」
(天国の後に、地獄っスよお〜。)

まるで、地面から頭だけイルルが生えているみたいで
ある。

「ウルフちゃん、勘弁してあげたらどう〜?」
「ん〜、でもなあ。」

そばで、ビーチパラソルの日陰でイスに腰掛けている
サムスが、ウルフに言った。
サムスは、意外な事に、かなりおとなし目の、緑の
ワンピースの水着であった。ハイレグの角度もかなり
浅く、スクール水着に近い。

「サムス、事故とは言え、女性に恥をかかせたのです
から、あまり甘い事は言うもんじゃなくてよ。」

そう言ったのは、Drキャロルである。
彼女は水着では無く、いつも通りのフォマールの服
を着ていた。彼女は、本当は海水浴には興味が無かった
のだが、彼女に言わせると、

「私の大切でかわいくて大事なイングラムが、潮風で
どうかなったら大変だから、心配で一緒に来た。」

と言う事らしい。
ビーチパラソルの日陰から、絶対に出ようとせず、
自分で作成した、服につけるエアコンで涼を取って
いる。もちろんUVケアもばっちりである。

「まあ、戒めのために、ちょっとだけ我慢してね。」

イルルは、

(戒めというより、見せしめっスなあ。)

と思いながら、

「あ〜い、解ったっス。」

と、情けない返事をした。
ちなみに、他に泳がない組としては、ジジとさがらが
居た。
ジジはピンクのスクール水着っぽいワンピースを着てい
たが、お気に入りのぽんぽんがついた帽子をかぶって
いる所を見ると、やはり泳ぐ気は無いのであろう。
さがらは、やはりジジに似た、黒のスクール水着っぽい
ワンピースの水着を着ていた。
2人は、砂のお城やトンネルを作って遊んでいる。
特異な趣味を持つ者になら、速攻さらわれそうな感じ
である・・・。

ジュディは、赤の刺激的なビキニに、腰には同じく赤の
パレオを巻いて、砂浜を歩いていた。
カイザーが睨みを利かせているので、あまり声をかける
男はいなかったが・・・。

一方、おりんさんの海の家は、大繁盛であった。
こちらは、おりんさんの手が回らない部分は、チタンが
手伝っている。
ちなみに、食事のメニューはと言うと、

焼きそば、かき氷、ウインナー、焼きとうもろこし、
カレーライス、各種ドリンク(アルコール類は無し)
たこ焼き、ラーメン、そしてギョウザ・・・。

ちなみに、注意書きにあった通り、全部無料である。
もっとも、材料費その他は全部会社から出ている為、
おりんさんの懐が痛む事は無い。

さて、サムス達の方に話を戻すと・・・、

「ねえ、サムス。」
「あら、闇姫ちゃん。」

サムスに声をかけて来たのは、闇姫である。まだ体を
バスタオルで隠している。

「一応、例のアレ着て来たんだけど〜。」
「あら、だったらもったいぶらないで、披露しなさい
なぁ〜。」
「それじゃ・・・。」
「闇姫、いっきま〜す!!」

闇姫は、豪快にバスタオルをぶわ〜っと空に投げた。
一瞬、その場の全員が凍り付く。
そして、一斉に男子社員が、

「GJ!!」

のポーズ。
闇姫の水着は、サムスがもらった、例のアレだったので
ある。

「本当に着て来るとは思わなかったわ・・・。でも、
素敵よ、闇姫ちゃん〜。」
「本当は、ものすっごく恥ずかしいんだけど。でも、
サムスがそう言うなら、これ着てる〜。」

(ナレーション:詳しい解説は後書きで。)

「それじゃ、砂浜を少し歩こっかな〜。」

闇姫がそう言って、歩き出した瞬間、首まで埋まった
イルルにつまづいて、すっ転んでしまった。

「いったあ〜い。」

転んだ闇姫が起き上がろうとした時、

「いや〜ん、水着がずれちゃった〜。」

再び、周りの男子社員が、鼻血を吹いた。
そして、やはり再び上空のパイオニア2のラボ。

「あれ?」
「今度はどうしました?オペレーター・エリ?」
「あ、いえ。やっぱり気のせいです、すいません。」
(変だな、さっきと同じ場所が、また赤くなった様な
気が・・・?)
エリは、モニターを見ながら思った。
(CALSの故障かしら?今度メンテしようかな。)


「ああ、今度は俺のせいじゃないっすよお〜。」

イルルが、砂から頭だけ出した状態で言った。

「それは解ってるが・・・。」

ウルフはそう言いながら、闇姫に向かって言った。

「そのゆるい格好はやめい!歩く目の毒じゃい!」
「え〜、だって〜、サムスが〜。」
「サ〜ム〜ス〜。」
「オホホ、や〜ね〜、軽いジョークよぉ〜。」
「ジョークで済むか〜!」

今回、一番得をしたのは、何と言ってもイルルだろう。
くわしくは語らないが・・・。

(ああ、まさに人生楽ありゃ苦もあるさ、っスよ。)

そう思うイルルであった。


           第7話 了
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その8
ウルフ [Mail]
9/3(Mon) 2:00
さてさて、色んな意味で周りが盛り上がっている頃、
一人何かごそごそやっている男が居た。
ラウドである。

(えっと、おかしいな・・・。)

ラウドは、サングラスをいじっていた。
白いフレームに、オレンジのレンズがはめ込んである、
一見普通のサングラスに見えるのだが、実はズームと
撮影・録画機能がついた、ハイテクアイテムなので
あった。
が、機能を使うはおろか、視界が真っ暗で、かけても
何も見えないのだ。

(何で動かないんだろ・・・。これが起動スイッチ
だろ、それでこのスイッチでズームで、このスイッチ
で撮影して、これで録画が出来るはずなのに・・・。)

ラウドが、必死にサングラスをいじっていると、後ろ
から女性の声がした。

「それ、いくらいじっても無駄よ。」
「なっ!?」

ラウドが、あわててサングラスを隠して後ろを振り向く
と、そこには日傘をさしたDrキャロルが立っていた。

「私が作成したECM(電波妨害装置)で、ジャミング
されてるのよ。残念だったわね。」
「じゃ、じゃあ何であの子は撮影出来るんだよ!?」

ラウドが指を差した先には、撮影許可の腕章を付けて、
カメラを持っているスクープガールの姿があった。

「それはね・・・、これよ。」

キャロルがラウドに見せたのは、小さなチップだった。

「撮影許可を受けた人の撮影機材には、このチップを
取り付けるのよ。そうすると、私のECMが無効に
なるって訳。もちろんこれも、私が作ったんだけど。」

もちろん、キャロルに頼んだのは、サムスである。

「ハイテク関係で、私に勝とうなんて無理な話ね。
1兆年程早いですわ、オッホッホッホ。」

高笑いと共にキャロルが去った後には、再び呆然と
するラウドが残された。

「お前も懲りない男だな。」

ラウドの背後から、また声がした。
ラウドがまた振り向くと、今度はアルフリートが立って
いた。

「うるせえ、うるせえ。このサングラス、いくらしたと
思ってんだよ、チクショ〜!」
「まあ私は、そんな物に興味は無いがな。それより、
魚釣りお前も手伝え。」
「断る。チクショ〜、今度こそは〜。」

そう言うと、ラウドは泣きながらダッシュしていった。

「やれやれ。」

アルフリートは、自分が釣り上げた魚を両手に抱え
ながら、おりんさんとチタンが切り盛りしている海の家
に向かった。冷蔵庫があるからである。
もちろん、釣った魚はその場でシメてある。その方が
鮮度が保たれるからだ。

「さてと、これでバーベキューの食材は、十分確保した
だろう。私も少し運動のために泳ぐとするか。」

アルフリートは、そう言うと砂浜に向かった。
もっとも、波打ち際に着く前に、すぐに女の子に囲まれ
てしまったのだが・・・。

一方、サムスとウルフは、海の家のオープンカフェで、
ウルフ率いるタークス秘書課のメンバーと、午後の
ティータイムとしゃれこんでいた。
ちなみに、飲み物は紅茶などではなく、抹茶である。
お茶にうるさいチタンが、こだわって選んだ逸品の
茶葉を使用した、アイス抹茶である。

「紅茶もいいけど、たまにはこういう変わったのも、
いいわね〜。」

サムスが、抹茶が入った湯飲みを持ちながら言った。

「ところでサムス。」
「何かしらぁ〜?」
「なんか、意外とすいぶんおとなしい水着なんだなと
思うんだけど。ほんと意外。」
「まあねえ。だって・・・。」
「だって?」
「ただでさえ美人なのに、これ以上目立っちゃったら
困るじゃな〜い。オホホホホ。」
「がくっ。」

その場の全員が、テーブルに突っ伏した。

「海がきれいだわ・・・。」

そう言うと、再びアイス抹茶を飲むサムスであった。

やがて、日も傾きかけた夕方、みんな海から引き上げ
はじめ、再び着替える頃・・・。

「今度こそ、今度こそは・・・。」

3たび登場、ラウドである。

「なあ、ラウド・・・。」

ラウドのそばの男が言った。

「まだやるっスか?いい加減、あきらめたらどうっス
かね〜?」
「なんの、これが最後のチャンスだ。これを逃して
たまるもんか〜!」

男はイルルであった。ラウドに無理やり巻き込まれた
のである。

「あの壁、あの壁1枚向こうには、パラダイスが待って
いるんじゃい!ここで引いてたまるもんかあ〜!」
「ほんと、好きっスねえ・・・。」
「お前だって、嫌いじゃないだろ?」
「うっ、ま、まあそうっスけど・・・。」
「それじゃ、これつけろ。」
「何っスか?これは。」
「ふっふっふ、それはな・・・。」
「トラップビジョン改〜!(某猫型ロボット風に」
「か、改!?」
「朝は油断して痛い目に遭ったんでな。こんな事も
あろうかと、用意して来たのだ。」
「で、普通のトラップビジョンと、どこが違うんス
か?」
「普通のトラップビジョンは、その場限りの使い捨て
だが、これは効果時間が長いのだ。」
「へ、へぇ〜。」
「それじゃ、準備はいいか?イルル。」
「一応オッケーっスよ。」
「行くぞ、イルル。俺について来い!パラダイス目指し
て、突撃だ〜!」
「お〜!」

ラウドにつられて、ほとんどノリだけでついていく
イルル。だが・・・、

ピッピッピッピ・・・・。

「え!?」
「へ!?」

ピキーン。

走っている格好と、驚いた顔のままで、ラウドと
イルルは氷漬けになっていた。
そばには、Drキャロルとイングラムが立っていた。

「甘いですわ。」
「キャロル博士ノ新作、フリーズトラップ改、でス。」

ラウド、またしても敗北の図であった。


           第8話 了
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その9
ウルフ [Mail]
9/3(Mon) 2:30
「やれやれ、まったく・・・。」

氷漬けになったラウドとイルルを見て、ため息混じりに
ウルフが言った。

「アンティ!」

ウルフのテクニックで氷が溶かされ、ラウドとイルルは
氷の塊の中から出された。

「まったくもう、お前達という奴は。ガミガミガミガミ
・・・。」

ラウドとイルルは、正座させられて、ウルフのお説教を
受けていた。

「イルルまで、全く何だ・・・。」
「す、すいましぇん・・・。」

すっかり小さくなっている、ラウドとイルルであった。

(ああ、俺は一体いくら使ったんだろう。これでこの
結果じゃ、泣けてくるよなあ、とほほ・・・。)

お説教されながらそんな事を思いつつ、がっくりと
肩を落とすラウドであった。
が、彼の不幸はこれで終わらなかった。

すっかりしょげかえって、とぼとぼと歩くラウドの前
に、一人の女性が立っていた。

「ビ、ビジョン・・・。」
「あんた、私をほっといて、1日中何やってたのよ?」
「い、いやあの、その・・・。」

(ナレーション:はい、ではお約束。皆さんもご一緒に)

「ダーリンの馬鹿あぁぁぁ〜!!」
「うっぎゃあああぁぁぁ〜〜〜!!!」

ビリビリビリビリビリビリビリビリ
バリバリバリバリバリバリバリバリ

「反省した?」
「ご、ごめんなしゃい・・・。」

シュウシュウと白煙を吹きながら、バッタリとその場
に倒れるラウド。

「おい、ラウド。無事か?」

アルフリートが言うと、

「・・・も、もう海水浴・・・、いや・・・。」

そう言うと、ラウドはカクンと首を垂れた。

そんなこんなで夜のバーベキューが始まり、それを合図
に海水浴も終わりを迎え、一夜明けた次の日、海水浴に
参加したタークス男性社員には、なぜかどこかに傷を
持つ者が多かったという。
Drキャロルが、こっそりとつぶやいた。

「天罰ですわ・・・。」

それに答えるかの様にサムスが、

「だから、次の日は休みにしたのよ・・・。」


チーム・タークスの休日・サムス=アランの夏休み

            完結
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チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・後書き
ウルフ [Mail]
9/3(Mon) 2:56
え〜、久しぶりにして、前から書くと言っておいた
小説、いかがだったでしょうか?
事前取材しておいて、出なかった人があれば、
申し訳無いです。
同時に、勝手に出した人や、役が合わないと思った
らすいません。

ちなみに、小説内でキャラが着ている水着は、一応
本人取材のもとで決定してます。
が、あまり関係無かったかもですね、すいません。
文章で表現するのは難しい・・・。

あと、闇姫が着ているとんでもない設定の水着
は、某格闘娘バレーで見る事が出来ます。
どれかは言えないけど、宝石(?)がついたビキニっ
て事で。
なお、あぶない水着と言ってますが、実際は
あぶない水着は紐(ってか帯状)ワンピース(?)
なので、ちょっと違うのですが・・・。
ウルフの水着は、ストリートファイター3の、
エレナのイメージです。


あと、登場キャラクターについて、ほとんど説明が
無いのも、解りにくくて申し訳ないと思います。

とにかく、まず書き終えてほっとしたのが本音です。
いつか書かねばと思ってましたので。
楽しんでもらえれば、幸いです。
それでは、また次回作で。
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