Turks Novels BBS
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- リレー小説ツリー!(説明書き) - SIKI(四季) [11/26(Tue) 11:54]
TURKS!!-No.0 - SIKI(四季) [11/26(Tue) 12:12]
TURKS!!-No.1 - アルフリート [11/26(Tue) 23:05]
TURKS!!-No.2 - 地単 [11/27(Wed) 1:09]
TURKS!!-No.3 - 藤 [11/27(Wed) 3:11]
TURKS!!-No.4 - GUM [11/27(Wed) 7:56]
TURKS!!-No.5 - IRR [11/27(Wed) 8:07]
TURKS!!-No.6 - IXY [11/27(Wed) 21:46]
TURKS!!-No.7 - らみる [11/28(Thr) 22:59]
TURKS!!-No.8 (刑務所状況) - アルフリート [12/1(Sun) 0:39]
TURKS!!-No.9 - SIKI [12/5(Thr) 10:46]
TURKS!!-No.10 - Gum [12/8(Sun) 14:03]
TURKS!!-No.11 - 藤 [12/13(Fri) 4:38]
TURKS!!-No.12 - IRR [12/13(Fri) 9:35]
管理人削除 - ---- [12/14(Sat) 14:03]
管理人削除 - ---- [12/14(Sat) 15:53]
管理人削除 - ---- [12/14(Sat) 16:35]
管理人削除 - ---- [12/28(Sat) 19:12]
削除理由 - HP管理人Earl Klutz [1/6(Mon) 10:28]
TURKS!!-No.14 獄中でのアルフリートの手記 - アルフリート [12/14(Sat) 15:46]
TURKS!!-No.15 - 藤 [1/29(Wed) 22:45]
Re:TURKS!!-No.16 - SIKI(四季) [2/10(Mon) 16:50]
Re:リレー小説ツリー!(追加・注意事項) - SIKI(四季) [11/26(Tue) 13:24]
リレー小説ツリー!(キャラクターにおいて) - アルフリート [11/26(Tue) 23:24]
リレー小説ツリー!(能力評価) - アルフリート [11/28(Thr) 13:04]
リレー小説ツリー!(ユークリッドについて) - 藤 [12/13(Fri) 4:49]
リレー小説ツリー!(メイア) - IXY [12/13(Fri) 22:59]
リレー小説ツリー!(第三勢力について) - アルフリート [12/14(Sat) 16:03]
Re[2]:リレー小説ツリー!(マルダイト刑務所所長ガルツ・ウェルズの「魔力」について) - アルフリート [12/14(Sat) 17:49]
リレー小説ツリー!(7の加筆修正報告) - らみる [1/4(Sat) 14:36]
TURKS!!−幕あい(数日前・夕食にて) - 地単 [12/1(Sun) 1:47]



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リレー小説ツリー!(説明書き)
SIKI(四季) [Mail]
11/26(Tue) 11:54
どもぉ!シキでっすw
タークスって小説書きが多いから&私的思いで
リレー小説ツリーを作ってみました!

*リレー小説とは多数の作者が一話づつ書いて
 繋げていく小説の事よ。

★書き方説明☆
話は思うがままにズバァ〜っと書いていってくださいw
話を書く際に題名にNoをつけていってください。
例…「タークスー3」「タークス3」

直接、ストーリーには関係のない話にはNoではなく
「幕あい」などと入れてください。
例…「タークスー幕あい」

あと、キャラは、このツリーオリジナルで作っても
自分の小説のキャラを召喚するのも構いません。

さぁ、どこまで続くかなぁ〜w
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TURKS!!-No.0
SIKI(四季) [Mail]
11/26(Tue) 12:12

ここは、武器や魔法の世界・・・

時代は、まだ、国々が自分の領土を広げるべく
戦いを繰り広げている…そんな時代である。

人々は、力を生活に戦いにと使っていた。

しかし、どんな時代でも強すぎる力は恐れられ
避けられるものだ。

そんな者達が身を寄せる裏の組織があった。

その名は「タークス」・・・・

これは、そこに所属する者達の物語・・・
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TURKS!!-No.1
アルフリート [Mail]
11/26(Tue) 23:05
 そこはスチームの効いた暖かな部屋だった、だが、壁床は全て鉄筋コンクリートそのままであり、本棚に置かれた本と書き物をするためのスチールの机ともう綿が残り少なくなった皮張りの椅子、そして、粗末なベッドがなければここがただの倉庫と言っても信じるだろう。こんな部屋が「獄長の部屋」だと言われて信じる気になれるのはそこにいる人間が質実剛健をモットーとする真の軍人である、と言う以外理由が無い。
 そう、部屋にいる人間は素晴らしい肉体の持ち主だった。2mに近い身長にドラム缶のように太く、装甲板のように頑丈な胸板。金の髪を坊主のように短く刈り、荒々しくと大きさと威厳を建築理念にして作られた顔造りがその下にある。
 バストアップの写真がいくつもスチールの机の上に並ぶ、どれも一人の男を様々な角度から取ったモノだ。そして、一つの写真にはナンバーが書かれたボードを男が持っている写真になっている。
 ジェント国所属、マルダイト刑務所所長、ガルツ・ウェルズ大佐にとっては日常の仕事である、新たな囚人の入獄。
 ただし、写真に乗っているコイツはそこいらのチンピラとワケが違う。
 荒々しく肩まで伸ばした金髪、187cmの身長に筋肉に包まれた身体。切れ長の蒼い目に不敵なまでの輝きを宿し、写真を睨み付けている。
 アルフリート軍曹。
 敵国ウォルガント所属の軍人、サイボーグであり幾多の戦場任務において自国の兵士と貴重な装備を破壊している事以外、主な罪状は見当たらない。現在サイボーグ装備は全て沈黙。現在交戦状態のウォルガントの捕虜である事は明白。しかし、油断はならない。
 ここに送られてきたという事は彼が札付きの問題児である事は分かった。
 ここ、マルダイト刑務所は四方を崖に囲まれた島にあり、ヘリ以外の交通手段は用いていない。そして、周囲は鮫のいる海域と寒流の潮の流れがある。陸地までは60km。泳いで渡れる距離ではない。確かにここには船があるが燃料は常に少な目であり、足されたとしても戦闘ヘリがこの基地にはある。逃げている間に余裕で追撃が可能だ。
 さらに囚人には手術によって発信器が身体に埋め込まれており、そして、24時間ここの職員達の手によって管理されている。
 ここから無事に脱獄する事は不可能なのだ。

 そこは何百とある牢獄を一つに結ぼうとする廊下の一つだった。色彩は鋼鉄の黒とコンクリートの灰色、そして、監視員の制服の青と囚人であるアルフリートの金と灰色しかなかった。鉄筋コンクリート打ちっ放しの廊下、無限にあるのではないかと思う程の檻達。
 アルフリートは何度こづかれても不敵な態度をとり続け、ノロノロとしか歩かなかった。
 当然のごとく監視員はそれに苛立った。アルフリートのナンバーを叫び、乱暴にスタンガンを押しつけた。
「速く歩けと言ってるだろう!SO−5962!」
 また、アルフリートは監視員が持っている電気ショックで叩かれた。だが、アルフリートは不敵な笑みを絶やさない。軍人として訓練を受けた彼は常人用の電気ショックは痛くも痒くもないのだ。
 頭に来た監視員はアルフリートの頭を乱暴に警棒で殴った。殴られたアルフリートは抗いようもなく派手に檻に叩きつけられた。そのまま檻にもたれかかってズリズリと倒れ込んだ。
 その時だ。
 アルフリートの右手の指先、ちょうど監視員と反対側の死角になる位置に持っていった指先から、一つのイヤリングのような物が落ちた。あまりにも小さい輪状のそれは部屋の隅に転がっていき、監視員はその小ささに発見する事が出来なかった。
 アルフリートは口に端を少しだけ立ち上げて笑った。
 立ち上がる事を少しだけぐずってやるだけで監視員は頭にさらに血を上らせて気付かぬままアルフリートを連れていってしまった。
 これをアルフリートは数回繰り返した、正確な回数は覚えていない、だが、きっちりと地図に書かれていた場所には投げておいたから仕事はすでに成立している。

 数日後 00:23

 ここの夜はひどく冷える、毛布一枚がひどくありがたい。だが、アルフリートは気合いで目を覚ますと毛布を被ったまま、自分の身体を「なで回した」。
 指が、手が、腕が身体をするり、と透過して目的の物を探し出す。それは入獄時、X線で検査されると効いた時にとっさの機転で「肋骨の裏」に隠した、掌サイズのこの牢獄の地図だった。身体を輪切りに出来るCTやMRIで検査されないだけマシだったかもしれない。
 アルフリートは「魔力能力保持者」である。「魔力能力保持者」とは常識以上の身体能力を持っていたり、常識では考えつかない能力を発現出来る者達の事を指す。ただし、大抵能力は一つであり、アルフリートも例に漏れずこれ以外の能力を使えない。能力名は「人体型金庫」。身体の中に物を隠す事が出来る、ただし、耐水性か、何か容器で包まない限り「体の中」の影響を受けるし、物の縮小は不可能だ。それにあまりでかい物は気分が悪くなるし、今回のような検査に引っかかる。今回は超小型通信機と地図と幾ばくかの物を持ち込んだ。さすがに金属探知器があるので武器武装の類は一切持ち込めなかったがそれでも無いよりマシな物をいくつも運び入れた。
 毛布の中で手探りで、通信機のチャンネルをいくつも放り込んでおいたうちの一つに合わせる。
「応答せよ。応答せよ。Tはここに来たり。応答せよ。応答せよ。Tはここに来たり」
 目的はタークスの長、思想犯としてここのどこかに投獄されたサムス・アランの救出。
 小声でアルフリートは通信機に問いかける。時々来る見張りを寝たふりでやり過ごし、起きない味方にイライラした。
 今回のサムス・アラン救出において幾人もの味方がこのマルダイト刑務所に囚人として入り込んでいる。武装がない事で圧倒的な不利には違いないが、皆「魔力能力保持者」だ。 連絡を取り、結束すればどこかにいるサムスを探し出し、このマルダイト刑務所から脱獄する事も不可能ではないだろう。
 もう何度目になるかの、いい加減数える気力も失せた頃。
 やっとのことで呼び出しに応えた奴がいた。
 
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TURKS!!-No.2
地単 [Mail]
11/27(Wed) 1:09

「ふぅ、やっと見張りが何処かに行ってくれました。ええ、聞こえてますよ。」
 と答えたのはどこか間の抜けてそうな、それでいて冷静な声であった。

 その声の主はマール=フロウ。身の丈160弱とやや小柄で、白い、肩までの長さの髪に隠れたぼんやり曇った暗い眼からは何も読み取ることが出来ないようにも見える。

 ・・・そう、”彼”は目を潰されたのだ。理由は彼の魔力能力にある。彼の持つ能力「間接眼」とは、自分が意識して触れた所からの視点が見える、しかし触れた所自体は見ることは出来ないが・・。

 というものだ。この能力の脅威を感じた監視員は彼の目を潰した。もっとも、目を潰しても何の意味も無いのだが。何故なら”眼”が見えるから。

「なるほど、Tさんもここに来ていると言うことは今こそ・・・」と言いかけて止めた。何故なら見張りが来たからだ。相手もそれが判ったらしく少し黙った。
「もういいですよ。って、切れてる・・・。」と間の抜けた声が聞こえた。

 しかし理由は解っている。
 何故ならここに居るのは自分だけではない。他の同志にもこの事を知らせないといけないからだ。

 そして、次に呼び出しに応えた者がいた。・・しかしマールには誰が応えたかは知らない。
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TURKS!!-No.3
[Mail]
11/27(Wed) 3:11
 
「あ〜い。聴こえてるよ〜、SO―5962さん♪」
 場を慮ってか声音こそ静かだが、それでもこのユークリッドという娘は底抜けに明るい口調で応答する。
 見たところ彼女は特別な束縛もされておらず、牢屋の中をある種元気に動き回るその姿は、囚人と呼ばれるのにおよそ似つかわしくない。

 彼女の魔力能力「小人気分」は手に触れた無生物を「純粋に巨大化させる」というものだが、その際対象の全体のイメージを浮かべなければならぬ。
 例えば手荷物程度のものなら視覚から容易にイメージへと結び付けられるが、もとよりそれ以上の大きさのものとなると、細かいところまで把握する必要があるのだ。
 また、「自分より大きいものは巨大化できず、巨大化の程度も一律5倍(各寸法5倍、重量はその結果に順ずる)」と、本人ですら使いどころを選ぶのに苦労する。
 以上のことを理由に、ユークリッドはとりあえず牢に入れておけばいいと判断した牢監は彼女を特別縛ることをしなかった。

「それにしてもさぁ・・・どうしていつも、そんなイタイタしいやり方しかできないかなぁ?」
 先日、アルフリートが通信機をばらまいた際に、彼が叩きつけられた格子のひとつはユークリッドの牢のそれであった。
「あいつらの気を引くにしても、もっとうまくできたでしょ?」
『デカくするしか能のない小娘に言い咎められる覚えはないな』
「あー!言ったな〜?」
 つい声を荒げたことにはっとし、ユークリッドは気を取り直して応答する。
 幸い監視員は気付いていないようだ(あるいは彼女が五月蝿いことにもはや慣れているのか)。
「とにかく、他のみんなにもちゃんといき渡ってるんだよね?コレ」
『抜かりはない。マールは既に応答済みだ。周波数は・・・わかるな?』
「おっけ。ひとまず切るね」
『了解だ』
 通信を切ると、ユークリッドは小さく息をついた。
 その能力の特性において、アルフリートとユークリッドは極めて相性が悪く、それが原因で顔を合わせる毎に口論となる。
 最も、アルフリートがあまり真面目に相手をしない為、勝負にすらなっていないのだが。
 彼女としては、「(自称)アルフリートの永遠のライバル」のつもりでいる。

 ともかく今は、他の仲間全てに連絡を回すことが先決だった。
 それが完遂され次の動きがあるまでの間、ユークリッドは英気を養うことにした。
「待っててね・・・サムス」
 毛布を頭からかぶると、彼女は静かに目を閉じた。
 
 
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TURKS!!-No.4
GUM [Mail]
11/27(Wed) 7:56

  「おう。感度良好だ。お前さんが俺の部屋の格子にぶつけられた時はビビッタがな。
 いや、お前さんを心配したんじゃねぇよ。通信機が壊れねえか・・・・だな。」

 通信機を指にはめ、それを口の前に持ってきて話をしている。 

 任務遂行の為には手段を選ばない。ガムという男はそういう男だった。
背の高さは170cmそこそこ。そして鍛えぬいた鋼の筋肉を身に纏っている。
しかも、身が軽いのも特徴の1つだ。

 彼は今までに色々な訓練を積んでいるおかげで、その手段に合った武装をすればそれなりに強い。
だが今回は監獄に囚われたリーダー・・・サムス・・・を助ける為に一緒に監獄に入ることが前提の任務だ。
その為、武装は装備できない。

 そんな危険な任務だが、彼はこの計画が上がったときに、すぐに参加の意思を示した。

 それには、彼の能力が関係した。彼の能力名は『大気の歌声』

 その能力はこうだ。

 『自分がいる場所を中心とする、ある任意の範囲内・・・言い換えれば
 狭いものでは小さな部屋全てから、広い物では大衆食堂ぐらいの広さ。
 広ければ広いほど精度は落ち、その分体調に悪影響が出る。
 その中で立てられる音なら
 ・・・・・人間の耳には聞こえない周波数のものでも・・・・
 普通に人が聞こえているのと同じ様に
 聞くことが出来る。』

 しかし、この能力には弱点がある。
能力を発動するには範囲を限定する為に少しばかりの時間が必要だった。
また、いくらその範囲の中なら聞こえると言っても
広い平原とかだと能力の範囲は無限には設定できない上にガム自身の体調にも影響が出る。
それに、聞こえるものをある程度は取捨選択出来るが、全て自分に都合の良いものを聞けるものではない。
下手をすれば命に響く怪音を拾うかもしれない。

 しかし今回のミッションは監獄の中だ。それに、いくつも独房が並んでいる上に、たいていは静かだ。
まさに彼の能力はこのミッションにはうってつけだった。その為に彼は志願したのだ。

 今、彼は囚人服を着せられ、この能力を封じる為に、耳にイヤーパッドをつけられていた。
しかし、そんなものをつけられていても彼にとっては関係無かった。

 「ああ・・・・聞いてるよ。今回のミッションの為に収容された全員にこれと同じ通信機を渡したのか。
 お前さんはいつも、こういう・・・・体を張る役を志願するな。・・・・・アルフリート。」

 彼が今話しているのは、先ほど独房に連れ込まれるまで
散々あちこちの格子の入った扉にぶつかりながら連れていかれた人物だった。
 
 「俺はそういうお前が嫌いじゃない。だが、物には限度と言うものがある・・・・まあそう言うな。
 俺が能力を全開にして、色々情報を仕入れてやるからさ。・・・・・・・まあ、確かに弱点はあるさ。
 しかし、ただなにもしないよりはマシだろう?・・・・そうだ。・・・・・・ん?・・・・看守どもが来た・・・2人だ。
 まだ遠い・・・。ああ。次の奴に連絡をつけるのだな?わかった。・・・・・ああ。切るぞ。」

 彼は看守を寝たふりをしてやり過ごした後、床の上に毛布を広げ、その上にあぐらを掻いて座った。
能力の発動具合を確かめる。先ほどの看守は今は隣の区画に行ったらしい。

 『待っていろ・・・サムス・・・・・。お前は俺が必ず助ける。お前には借りがあるからな。
 それを返さない内にくたばらせはしない。』

 そう。ガムがこのミッションに参加したのは、ただリーダーが捕まったから助け出す為ではなかった。
彼なりの理由があったからだった。

 しばらくそのまま看守の立てる音や、囚人が一人言を言う様を聞いていた。
頭の中には仲間の通信機の周波数が入っている。いずれ連絡をつけねばならないときも来るだろう。
それまでは静かに、この所内の音でも探っていれば良い。
そう考えていた。

 

 アルフリートはガムと話を終わると次の仲間に連絡する為に、何度そうしたか分からない操作をもう一度繰り返す。

 しばらく話しかけるが応答は無かった。

 かなり時間がたった後・・・・・。

 やっと一人の仲間が通信に応答を返した。
   
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TURKS!!-No.5
IRR [HomePage] [Mail]
11/27(Wed) 8:07
暗闇。
自分の手も見えないほどの真っ暗。
静寂が仕切る闇。
音すら聞こえない悠久かと思われる程の漆黒
(・・・まぁいつもの事だし)
だが今日に限りいつもの事では無かった。

『き・・こえ・・か・・・た・・へん・・ろ』

・・・う〜ん

『聞こえ・・か・・こえた・じをし・ろ・・』

・・・うるさいなぁ

『聞こえるか・・聞こえたら・・返事を・・・』

・・・聞こえてるよ!
「ふぁい・・・聞こえてるよ・・・応答どうぞ・・」
寝ぼけ眼で答える。
『・・・イルルだな』
「いかにも・・アルフリートか・・今は・・・朝じゃないか・・」
暗闇なのにどうして朝か?それは彼の能力が原因であった。
名はイルル、身長は160そこそこと低め。
体格はほっそり型だが独自の古武術により多少戦うこともできる。
性格は明るめ、時々おちゃらけるが、
真面目になる時は一切の妥協は許さない。
そして彼もまた魔力能力者である。

魔力能力は「確立固定」

彼がイメージすることによって1つに限定することができる。
ただしこの能力を発動させるにはかなりの条件が付きまとう。
必ず

『対象は2つ以上であり、
 なおかつ元の数値を完全に把握出来ていないと発動しない』

ということ。
分かり易くいうと、分かれ道が10ある場合、元の数値である「10」
という数値を完全に把握出来ているので能力は発動する。
しかし分かれ道が幾千とある場合、
元の数値を完全に把握していないので発動はしない。
というもの。
その気になれば、全てのものを数値化し計画を立てることが出来ると
予想した獄長は夜間から朝にかけて彼の部屋を完全に全ての情報から
シャットアウトする為、部屋の窓、鉄柵に特別に2重の鉄のカーテンを
施したわけである。
アルフリートが通信機を渡せたのは(例の如く体を鉄柵にぶつからせ)

ちょうど昼過ぎだったからである
朝と分かったのは勿論能力使用の成果である。
(朝か夜か2分の1を選別、正解を固定)

『お前の所に誰かから接触はあったか?』
冷静な口調で問う。
「あったら寝てねーよォ・・・あふあふ」
『・・・』
どちらかというとこの男もユークリッド寄りであるが
ユークリッドよりはましではある。
「なにかあれば直ぐに連絡するさ」
『・・・分かった、現在マール、ガム、ユークリッドが応答済みだ。』

「了解、じゃ切るぞ」
『それとだ』
まだなにかあるのか?と言いたかったが、
それを言うと後が恐いのであえて言わなかった。
『今すぐ起きろ』

ブツッ・・・

「・・・ばっちり目が覚めたよ、朝起きても真っ暗で夢の中だけど」

(身寄りのない俺をまるで実の姉のように俺に暖かさを教えてくれた
 サムス・・・まってろ、絶対助け出してやるからな・・・!)

固い誓いを胸に、再び浅い眠りについた。


数時間後。
看守長「全員起床ッ!!」
古びたサイレンが鳴り響き全員が起床し始める。
ちょうどサイレンの音に紛れてアルフリートの
通信機に連絡が入った・・・
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TURKS!!-No.6
IXY [Mail]
11/27(Wed) 21:46
『メイアか、遅かったな。』
「・・・通信機を口元に持ってくるのに手間取って・・・」
アルフリートにメイアと呼ばれた女−まだ少女といっていいほどの年齢だ−は拘束衣を着せられていた。
だが、本来腰より下にあるべき物が無く、裾をベルトで縛られている。
『今、どういう状態だ?』
「両手足がそれぞれ別の房に入れられてる・・・」
それがさも当然のように言い放つ少女に、アルフリートは半ば呆れていた。
サイボーグならいざ知らず、『普通』の人間が五体バラバラにされてただではすまないが、彼女の能力がそれを可能としていた。
『不死人(アンデッド)』の二つ名で呼ばれるメイアの能力は、自身の体を細胞レベルで自在に操るものだ。
細胞の活動を活発化させることで、治癒力を飛躍的に向上させ、あらゆる傷を瞬時に癒し、失った組織をも再生させる。
また、その逆に細胞の結合力を失わせ、肉体を分離することもできる。
そして、分離した体には五感が失われることなく備わっている。
この能力に目を付けたのが軍だった。
メイアは物心付く頃には軍の研究施設にいた。
彼女の能力を解析し、同じ能力を持った「不死の兵士」を造りだすためである。
そこで彼女は研究員達により、様々な実験を施された。
現在その施設は、タークスの襲撃により壊滅し、メイアもタークスのリーダーサムスに保護されたが、その頃の彼女は、度重なる実験により、精神が半ば崩壊状態にあり、極度の人間不信に陥っていた。
タークス入隊から数年を経た現在でも、サムスを含め、五指に足るほどのメンバーにしか心を開いていない。
アルフリートもまた、彼女に「心を開かれていない」人物の一人であり、それ故に彼女を今回の作戦加えることには反対だったのだが、本人の強い意志と、彼女を擁護するユークリッドらに押されメンバーに加えることとなったのだ。

「それで、何か掴めたのか?」
アルフリートは先に潜入していたメイアから情報を引き出すが、サムスの居場所を特定するに足る情報は無い。
『・・・思っていたよりも、施設の構造が複雑で入り組んでる。・・・見取り図を見たい・・・』
「だが、地図は一枚しかないし、俺達が接触するのは不可能だ。」
『今、『眼』を向かわせたから、見せてくれればいい。覚えるから・・・。』
「眼って・・・」
アルフリートが言いかけたとき、背後で何かが落ちる音がした。
振り返ると、そこには『右手』と『眼球』が落ちている。
『右手』は『眼球』を摘むと、残った指を使ってアルフリートに近寄っていく。
(・・・何度見ても、慣れないな・・・こいつだけは・・・)
アルフリートは自身の体で『右手』を隠すようにし、『眼球』に地図を見せる。
『・・施設の構造は把握したから、他のメンバーと連絡を取って。』
そう言ってメイアは通信を切った。
そして『右手』は『眼球』を摘んだまま、器用に壁を登り通気口に消えていった。

メイアは戻ってきた『右手』に水を入れた容器で『眼球』を洗わせると、空いた右目に入れ、再び通気口を通じ『右腕』が置かれてある房に戻した。
「ふう・・・」と嘆息すると、胸の辺りに目を落とす。
そこには『IXY-0000』と彫刻されたプレートが拘束衣に縫い付けられている。
彼女は一つだけアルフリートに伝えていない情報があった。
この刑務所に収容されている囚人には全てコードナンバーが割り当てられているが、『IXY』というコードは刑務所で通常使用されるコードではない。
軍施設の中でも特殊なモノ、特に研究施設で被研体に対して付けられるコードである。
そして、『0000』のナンバーはかつてメイアがいた施設で彼女に与えられていた番号でもある。
(・・・ここには私を知っているヤツがいる・・・)
自分の過去を知っている者がこの刑務所にいる。
そのことで、未だ心を開けぬアルフリートにこの情報を伝えることをためらわせた。
凄惨な過去により、人に心を開けぬ故の独走。
このことが、後にタークスを窮地に陥れることとなるのだった。
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TURKS!!-No.7
らみる [Mail]
11/28(Thr) 22:59
一辺が5メートルほどの独房には、粗末なベッドと極薄の毛布。
その上に腰掛けた16,7歳くらいの少女。
小柄な体格で、少々華奢な印象を受ける。
伸びっぱなしの蒼髪は背中まであり、前髪は目を完全に覆い隠している。
「こちらファントム、聞こえてる?」
少々高めの声が響く。
『アルフリートだ。確認した』
素っ気無い返答。
しばしの沈黙。
「それだけ?」
『それ以外に何かあるのか?』
「こういう場合『お前の事が心配で夜も眠れなかったぞ』とか言うもんじゃない?」
『…遊んでないでさっさと切れ』
呆れ声のアルフリート。
確かにこれ以上遊んでいる時間もない。
通信機を切ろうとした時、アルフリートが呼び止める。
『お前の気の抜ける台詞のせいで忘れる所だった』
「何?」
『目は見えているだろうな?』
返答できずに人差し指でポリポリと頬を掻く少女。
アルフリートは、その微妙な間で全てを悟った。
『実験素体として生きる覚悟は出来てるか?』
さらっと恐ろしい事を口に出す。
「あんたが言うと冗談に聞こえないよ」
『私はいつでも本気だ』

アルフリートが視力を気にしているのには訳がある。
魔力能力「幻影鏡」(ファントムミラー)
可視光線を操作し、自分及び手で触ている物体へ投射される光の0%〜90%を屈折させ透明化、もしくは、視界内の任意の場所にその姿を投影。
ただし、透明化と、映像の投影を同時に行う事は出来ない。
さらに、あくまで可視光線のみの操作なので、熱感知、X線、赤外線などの不可視光線を感知する仕掛けには効果が無い。

詳しい原理は不明だが、ある魔力能力研究者によれば、網膜に取り込んだ光を、拡散、収束、反射、吸収させる眼球を持っているらしい。
しかも、本人の意思でその比率を変える事ができる。

このように特殊な肉体を持ったまま五体満足なのは、能力者からその部位を切除した場合、例外を除いて能力の元となる特殊な構造が消失、変異、破壊されてしまう為である。
能力研究者の間ではすでに常識なのだ。
まだまだ不明な点も多々あるが、元々科学的に説明のつく能力の方が稀である。

「見えてはいるんだけど……この間付けられた拘束用のリストバンド、どうも私の能力に反応して、魔力の流れがおかしくする構造してるみたいなのよ。おかげで能力がうまく発動しないの」
そう言っている少女の数メートル先に、いびつにゆがんだ自分の幻影が現れる。
『透明化は可能なのか?』
「ダメね。光の屈折も邪魔するみたい」
『解った。作戦開始までに手を潰されないよう、用心するんだな』
「心配なんだったら、素直にそう言いなさいよ」
『心配なのは、作戦に支障が出ないかという事だけだ」
「あっそ。じゃあそろそろ切るわ。まだ連絡付いてない人も居るんだろうし」
『そうしてくれ。あと、これは私からのアドバイスだ』
「ん?」
『ラミル、センスの無いコードネームを使うのはやめろ』
プチッ
通信機を無言で切る。
「…あたしは気に入ってるのよ」
そう言ってベッドに横になると、アルフリートの悪口をブチブチと言い出す。

その後、様子を見に来た監視員が気味悪がっていたのは、関係のない話である。
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TURKS!!-No.8 (刑務所状況)
アルフリート [Mail]
12/1(Sun) 0:39
 囚人に自由はない。
 そう思っている人間は意外と多いかもしれないが入ってみると意外と自由だ。売店で最低限の生活必需品が売られている。生活レベルが蒸気時代になったと思えばよい。ただし、ハサミや針などは売られていない、自殺や喧嘩の道具になるからだ。ちなみに工具も売られていない。せいぜい菓子と紙パックのジュース、鉛筆(売店の売り子が鉛筆削りを貸しだしてくれる、ちなみに持ち出すと罰則に触れる)と便せん代わりのレポートだ。
 ちなみに刑務所だけあって時間には厳しい。起床は5:00、その後5:50まで朝礼があり、6:00に朝食、ちなみにこの朝食は30分で終わる。それからラジオ体操後、12:00まで奉仕活動(要するに労働だ)。その後昼食後1:30まで休み、奉仕活動を再開、18:00まで働かされた後、18:30まで夕食、その後21:30まで奉仕活動後、22:00に就寝。
 軍隊よりはるかに自由があると思ったのはアルフリートだけだった。
 地図を見て確認すると男子の監獄は東側、女子の監獄は西側に分かれている。犯罪者達が性犯罪などを犯さないようにする為の配慮である。特筆すべき事もでもない、ちなみにアルフリートはメイアに輸送を頼む事で通信機を送る事に成功した。自分の好みによりも彼女の能力は重要だ、ぜひとも上手くやって貰いたい。
 各監獄はまず高さ8mの高圧電流のバリケードに覆われている、通称「天国の扉」、100万ボルトであるため、迷わず成仏出来る代物である事は明白、趣味の悪い名付け方と判断。
 さらにその周りを幅50mの何もない空間が覆う、ただしこれが一番曲者である。夜間になるとサーチライトで点滅され、発見されれば即座に「脱獄の意志有り」と認識され、無許可で脱獄者を射殺出来るゾーンだ。通称「堪忍袋の緒」。ちなみに監視の見回りも速いペースで行われている、約10分と戦術的観点から予想。
 そして、ラストは10mのオーバーハング付きの壁、足がかりとなる物は全くない。
 正攻法では不可能と判断、しかし、克服する方法はある、と、推測する。
 このバリケードと壁には入場用の道がある。看守達や食糧輸送車、または、工場ブロックに働きに行く自分達囚人の通り道である「ゲート」が存在する。ただし、このゲートは下手に動けないように高圧電流のバリゲードで幅5m、高さ4mほどに道幅を規制されている。そして、自分達がこのゲートを通るには著しいまでの制限がある、工場に働きに行くため集団で通るなら看守は確実に銃器を持っている。携帯しているのはサブマシンガンやショットガンなどの強力な火器である、しかも、このゲートの外では見張り台から重機関銃で狙撃出来るようになっている。バリケードは工場ブロックか各監獄以外に出口はほとんど無い、それ以外でこのバリゲードの包囲から脱出するには電磁式ロックの通用口から看守しか知らないパスワードを使って開けるしかない。
 工場ブロックは北側にあり、生活用品を作ったり、洗濯や風呂もここで行う、もちろん全室監視付き、実に快適である、という皮肉も言いたくなる。大抵の仕事は衣類やラジオの作成、日替わりで別の仕事を押しつけられ、なかなか同じ仕事が回ってこない。囚人達が計画を立てないようにこのルートは非常に気まぐれで予測が付かない。
 南側は看守達が寝泊まりするブロック、ここには哨戒用の船やヘリがあるが、さすがに厳重である、ただし、ここが一番の穴だと自分の経験が言っている。
 サムス・アランの処刑まで後一ヶ月、これは絶対口に出して言えない。焦りは味方のリズムを狂わす、それは致命的な失敗に繋がろう。こういう嫌な役は自分が負えばよい。

 まずはサムスの居所を知るのが先決と判断。

 行動を開始する。
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TURKS!!-No.9
SIKI [Mail]
12/5(Thr) 10:46
アルフリートが刑務所内の状況を確認した時
突然、通信機に通信が入った。

「・・・フさん・・アルフさ〜ん!」
あまりの大きい声にアルフリートは回りを
確認しながら通信に答えた。
『誰だか知らんが声を低くしろ。』
「あぁ、良かった。四季です。久しぶりですね。」
『四季?依頼で国を離れてると聞いたが…。』

依頼請負人「四季」
女で身長は170に近く、髪の色は銀色で
常に黒いスーツに身を包んでいる。

彼女もタークスの一員で魔力保持者あるが、
一人で行動する事が多い為か その事を
知っているのはタークスメンバーだけで
世間では金次第で何でもやると言う依頼請負人
として知られている。
能力名は、「魔道」
魔力をに体内に集中し攻撃力を上げたり
飛ばしたりできる戦闘系の能力である。

「えぇ、それが依頼人が・・・ガルツさん、
だったんです。」
『何?どう言うことだ?』
「時間が無いので簡単に話しますが、期間が一ヶ月で
内容が[脱走者の捕獲又は処分]なんです。
当然ですが今は、刑務所の職員用の個人部屋に居ます。」
『一ヶ月…なるほど、我々の救出を考えてのことか。』
「えぇ、たぶん、そうだと思います。後、私以外にも
何人か雇っているみたいですね。」
『解った。ところで、サムスの居場所は解るか?』
「いえ、さすがにそこまでは…。う〜ん、そうですね
こちらでも調べてみます。じゃあ、何かわかり次第
また、連絡しますね。」
そう言うと、四季はアルフリートに返事をする間を
与えずに通信を切ってしまった。

「さぁて、面白くなってきたな・・・」
そう言って、四季は外の見張りの為 部屋を出ていった。
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TURKS!!-No.10
Gum [Mail]
12/8(Sun) 14:03
 

 その男は先ほど支給された、彼専用の部屋の中で色々な準備をしていた。
男の背は160cmそこそこ。長い黒髪を背中の方にまで伸ばし、白い服を着ている。

 男が手を休めふと窓の外を見る・・・・。

 窓から見える満月が綺麗だった。

 『こんなとこから見る月じゃなきゃ、綺麗な月を見つつ酒でものみたいな。』

 そう思ったものだ。

 しばらくアイテムパックから色々なものを出していたが、パックの底の方から出てきた指輪が目に付いた。

 「そう言えば・・連絡しなきゃね。・・・これで良いのかな?」

 指にはめた小型通信機を操作してみる。
しばらくその小さな通信機と格闘していたが、だいたいの操作方法はわかった。

 連絡員から聞いた周波数に会わせて通信をする。

 「お〜い・・・・聞こえたら返事してくれ〜。」

 その男は繰り返す。次第に声が大きくなっていく。

 「お〜い!・・・・お〜〜〜〜い!!」

 「やかましい!」

 静かだが、有無を言わさぬ調子で返事が返ってきた。返事の主はアルフリートだった。

 「おっ。その声はアルちゃん!俺はライゾだぞ〜〜!」
 
 「ライゾ・・・・・・・・・・・・・・・ああ、最近入ったという若造か?」

 「うっす!その若造で〜〜す。」

 ライゾはつい最近タークスに入った男だった。時には明るく、時には物静かだ。
周りの人間は彼と言う人となりを掴むのに時間がかかるものだった。

 ライゾはサムスが捕まる直前にサムスに直にタークスのことを聞いた数少ない隊員の一人だ。

 ライゾは、他の隊員のように牢に入っているわけではない。
監獄監視職員用の個室に入っているのだ。
たいして贅沢なつくりではないが、最低限の人間としての威厳は保たれている部屋だ。
たかれているスチームが暖かく、心地よい。部屋の壁際には簡易なベッドと、簡易な執務机があった。

 「それで、そのライゾはどこにいるのだ?」

 「俺は監視人用の個室にいますよ〜。」

 「どう言うことだ?」

 「話すと長いんですが、いいんですか?」

 「ああ・・・監視はついさっき来たばかりだ。」

 「じゃあ、言いますけどね・・・・俺がタークスに入っても個人的に色々な仕事を受け取ってるのは知ってると思うんですよ。
 ある時、俺の端末に依頼が入ってたんです。
 依頼人は『ジェント国所属、マルダイト刑務所所長、ガルツ・ウェルズ大佐』。・・・そうです。ここの所長さんです〜。
 んで、俺がその依頼を受けてここに来たんですよ。
 依頼内容は『監獄・独房には関係無く、こちらの勤務シフトにおいて、当刑務所の監視人として一定期間勤務して欲しい』
 というものでした。報酬が良いので引きうけちまったんですよ。
 でもね誤解ないよう言っときますとね?俺は本気でアルちゃん達の計画を潰すつもりはないです。」

 「それでは、我々の任務には?」

 「可能な限り手伝いたいですね。俺の能力は割と最適かと思ってますから。」

 「お前の能力・・・・ああ・・・あの能力か。それなら役に立つだろう。よろしく頼む。」

 そこまで言うとアルフリートはいきなり通信を切った。
監視員が来たのだ。アルフリートは寝たふりをしてやり過ごす。
いつ通信が入ってもおかしくないが、聞こえる音の大きさは最小に絞っておいた。


 ライゾは連絡を終えた後、しばらく精神を集中する。
彼の能力を使ってみるつもりだった。

 ライゾの能力名は『覗き趣味』。その能力の内容はこういうものだ。

 『ある任意の範囲の映像が見えるもの。ただし見ている間は激しくは動けないし
 精神の集中が切れればとたんに映像は消える。
 効果範囲はおよそ監視カメラ程度からこの島全てを見えるくらいまで任意。
 見ている場面をそのまま移動できる。例えれば、監視カメラをそのまま動かせる様なものか。 
 ただし、見るのにも条件がある。
 自分が見たい場所が、地図や実際に見たことのある場所であり、地理を把握していなければならないということだ。
 それ以外の場所は見れないという制限がつく。
 その上、音は拾えない。映像だけである。読唇術でもできれば話してる内容は分かるが、ライゾはある程度しか出来ない。
 またこれだけではなく、もう一つの能力もある。
 それは、今見ている映像はは無理だが、今まで見ていた映像をそのまま人に見せることもできる。
 これにも条件があり、自分と相手が共に精神を集中し、自分の見た映像をそのまま相手の脳裏に浮かばせるものだ。
 その間やはりお互いに激しくは動けないし、どちらかの精神集中が切れればとたんに映像は途切れる。』

 男子監房のあちこちを探ってみた。確かに、アルフリートを始め潜入している面々がいた。
もちろん、自分が担当する部署であるから地理はしっかり把握してある。

 ある男子監房まで見ている画面を移動させた時だ。 

 「な?なんでお前がここにいる・・・・・・ガム。」

 ライゾは思わず呟いていた。それでもその程度ではライゾの精神集中は途切れない。

 ガムとライゾは、前まで同じ師匠のもとでその能力を磨いた仲だった。

 画面の中のガムはライゾと同じ様な格好をしていた。
恐らく、彼の能力を使っているのだろう。もしかすると、この部屋の音を聞いてるかもしれない。
すると、画面の中のガムはまるで何処から見られているのかが分かるかのように
ライゾの見ている方を向き、ゆっくりと口を動かした。

 『良く来たな。ライゾ。お前と協力してサムスを救い出す。手を貸せ。』

 ガムの口の動きはこう言っていた。もちろん、その程度はライゾにはお手のものの読唇術だ。

 「分かった。しかし、まだ俺はここに来て日が浅い。独房の方は地理を把握してないんだ。だがいずれ、任されるだろう。
 それからなら協力はできる。その他手に入る情報は俺の能力でお前とアルちゃんに見せるよ。」

 そうつぶやく。それでガムには十分である。

 ガムにとってもライゾにとっても、自分の立場と能力の狭間でのサムス救出の日々が続く。

 看守側のタークスメンバー囚人側のタークスメンバーのそれぞれの日がまた始まる。


 
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TURKS!!-No.11
[Mail]
12/13(Fri) 4:38
 程無くして、アルフリートの元に幾つかの情報が集まりつつあった。

 この作戦のメンバーは特性こそばらつきがあるものの、情報収集に長じた能力者が多い。
 また、四季のように有利なポジションにあるメンバーも少数ながら居るので、総合することによって多角的に所内を把握することが可能となる。

 内容は無論『サムス・アラン』の所在に関する全て、だが・・・

(どうやら・・・ガルツもただの阿呆ではないようだ)

 アルフリートは現時点での情報を正確にまとめ、分析した。
 結果、サムスが居ると思しき場所が、何箇所にものぼるということになる。
 つまり、所内に潜むであろう『タークス』に先手を打ち、ガルツ・ウェルズが複数の虚偽情報を『流した』のだ。
 恐らく正しい居場所を知るのはガルツ本人と一部の幹部のみであろう。
 四季やライゾらによれば、一般所員に支給された地図には記されていない所も複数確認できるという。
 それはしかし予測の範疇であった為、慌てるに値しない。
 時間はまだあるのだから、手遅れにならない程度にじっくりと絞り込めば良い。

 となれば今するべきことは、ひとつ。
 サムスの所在が特定出来た際に迅速且つ正確な行動を可能にする為に、メンバーの役割を可能な範囲で具体化するのだ。
 状況次第で柔軟に対応するのは言うまでもないことだが、予め決めておいたことがそのまま活かせるならばそれに越したことはない。

 
「・・・うん・・・うん。それじゃ、女子監はまず、あたしありきでいいんだよね?」
『そちら側で五体満足なのは今のところお前だけなのでな。それに・・・お前のふざけた名前の能力が役立つ数少ない機会だ』
「むぅ〜、アルフリートのなんてそのまんまのくせに〜」
 
 今は皆、工場棟にいる時間帯だ。
 細かに班が分かれ、作業内容や場所が別々なのは前述の通りである。
 
 ユークリッドはデニム生地を広げながら、隙をみてアルフリートと通信していた。

『無闇に捻る必要性がない』
「軍人ってこれだから・・・」
「おい、貴様!何をブツブツと喋っている!!」
「あ、ああ、はいはい〜」
 
 離れたとばかり思っていた作業指導員(監視員の一種)がユークリッドの様子に気付き、近寄ってくる。
 すかさず通信を切り、洋裁に専念してみせる。

「・・・また貴様か、MA―3038!」

 指導員は言うなり、警棒でユークリッドの腹を鋭く突いた。

「うぅ・・・!」
「近頃、女子監の連中が随分と甘やかしているようだが・・・この俺も同じだと思うなよ・・・!」

 危うく昼食を全て口からぶちまけるところだったが、どうにか堪える。

 ―――ほんとに・・・軍人はこれだから。

 ユークリッドは先程の台詞を小さく反芻しながら、ようやく姿勢を戻すことが出来た。
 それが聞こえたのかどうか、間髪を入れずに今度は、彼女の頭部を側面から殴打する。
 これにはたまらず、ユークリッドは慣性に逆らうことなく床に倒れこんだ。
 痛みと共に、額を生暖かいものが伝う感触。
 他の囚人達がどよめく。

「うるさいぞ、貴様ら!速やかに作業に戻れ!」

 皆、我が身が可愛いのであろう、言われるがままに持ち場へと引き下がっていく。

「いつまでそうしているつもりだ・・・?貴様もさっさと持ち場に着け!!」
「はぅ!?・・・・・・・・・は・・・い」
「・・・ふん」

 作業指導員はユークリッドの脇腹を蹴ると、神経質に警棒を弄びながらようやくその場を後にした。
 あたかもそれを待っていたかのように、再びアルフリートから無言の通信が入った。

『・・・・・・・・・』
「大・・・丈夫・・・バレるようなヘマは・・・やってな・・・い・・・よ」
『以後は安全確認を徹底しろ』
「りょ・・・かい・・・」
『お前だけではない、我々の誰か一人がミスを犯した瞬間、サムスの救出は限りなく不可能に近づくのだ。・・・肝に命じておけ』

 心なしかアルフリートの口調が普段より和らいでいることに気付き、ユークリッドは妙に可笑しくなってしまった。

『以上だ。通信を切るぞ』 
「へへ・・・へ・・・・・・」
『・・・何を笑う?』
「・・・アルフリ・・・トは優し・・・いよね・・・え・・・?」

 ―――プツ―――

「・・・・・・不器用だけど・・・・・・・・・ね」
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TURKS!!-No.12
IRR [HomePage] [Mail]
12/13(Fri) 9:35
監視員「よォ〜し!全員トレイを持って
    順次並べッ!」

夕食時。
刑務所の食事といえば
俗に言われる「クサイ飯」だが
実際はむしろ栄養をしっかり取れるように
管理されてあり、質素ではあるが
決して悪くは無い。

(まぁ、必要最低限の栄養さえ取れれば構わんがな・・・)
アルフリートがトレイに食器をのせ、
食事係に食べ物を盛ってもらう
座る場所は決まっておらず、自由には座れるのである。
適当に席を決め、スープを3口、4口した時
「すんません、相席いいッスか?」
小さい声だったがアルフリートはしっかり聞き取り
「・・・構わん」
素っ気なく答える。
「すんませんね、よっこいしょっと・・・」
「何かあったのか?イルル」
相席の男はイルルだった。
「ああ、ちょっとな・・・」
声と表情にいつもの余裕が無い。
おそらく真剣な話なのだろう。
「アルフリート、『メイア』ってやつは
 自分の体をバラすことが出来るんだったな?」
「ああ・・・そうだ」
「よし・・・サムスの居場所を突き止めるのは
 俺に任せてくれないか?」
辺りを見回し誰も居ない事を確認すると
(監視員が離れた時)
再び食事を口にしながらアルフリートの方を向く。
「・・・出来るのか?」
「俺1人では無理だが
 そいつが居ればなんとかな・・・」
「分かった・・・だが」
「無茶はしねぇよ」
「そうか」
とその時
「貴様らぁ!何をしゃべっとるかぁッ!」
近くを通った監視員に見つかったらしい
(またあとでな・・・)
目配りするとイルルは
「どーもこーも無いッスよ?
 ほらぁ、俺のスープ、トマト入ってるっしょ?
 俺トマト駄目なんスよ
 だからこの兄ちゃんに食ってもらおうと思ってさ〜」
監視員の注意をそらす
「だったら残せッ!ったく私語は慎めッ!」
「へーへー、すんませーん」


その夜
『・・・メイア・・・・・メイア・・聞こえるか?』
ライト1つの薄暗い部屋に1人たたずむメイア
「・・・誰?」
ライトすらない完全な暗闇の中で話すイルル
『俺はイルル、あんたと話すのは初めてだな』
「・・・あなたがイルル・・それで?私に何か用?」
『あんたの力を借りたい』
「・・・私の?断わるわ」
『なに?』
「・・私は他人と組むのは嫌いなの」
その言葉を聞いたイルルは
『嫌い・・だと?
 てめぇふざけてんのか?
 そんな理由で作戦に加わってるのかよ』
「初めて会話する人を信用しろっていうの?
 私は御免よ。 
 それにいつ寝返らないとも限らないしね」
『それはてめぇの勝手な都合だろうが
 今、俺たちの任務はサムスを助け出すことじゃねぇのか?
 そんなこっちゃいつまでたってもサムスは助けられんね』
「貴方に何がわかるというの・・・!?」
鋭い眼で通信機を睨む
『分かりたくもねぇ、だがな、あんた1人で
 出来るんならこんなに「タークス」は動かねぇって事だろ?』
「・・・」
『・・・それにな』
「・・・なに」
『俺とあんたの能力が組めばサムスの居場所は
 早く見つけられるぜ?
 無駄にだだっ広い刑務所を1人で探すより
 アテがあった方が探しやすいだろ?』
「・・・その言葉確かでしょうね?」
『ああ・・・俺だって人と組むのは正直苦手だ』
しばらく沈黙の間
「・・・わかった、貴方と手を組むわ」
『そうか、ありがたい』
「貴方の為じゃないわ、迅速に任務を遂行させる為よ」
『そういう事にしといてやるよ
 作戦実行時はまた追って連絡する』
「・・・了解」
『・・・それとな』
「まだなにか?」
『言わずとも分かるだろうがあえて言っておくぜ。
 タークスは皆が皆サムスを信頼、敬愛している。
 裏切る奴なんかいねぇよ。
 少なくとも俺は絶対裏切らねぇ。
 裏切る位なら死ぬ方を選ぶぜ・・・
 それだけだ・・・』
ブツッ
「・・・」
(この男は信用できるの・・・?
 いや様子を見ないことにはなんともいえないわね・・・
 しかし・・・
 フフッ・・あんな無駄に熱い男は久しぶりだわ・・・)
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12/14(Sat) 14:03

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12/14(Sat) 15:53

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12/14(Sat) 16:35

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12/28(Sat) 19:12

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削除理由
HP管理人Earl Klutz [HomePage] [Mail]
1/6(Mon) 10:28

サムス・アラン及びEarl Klutzによる協議の結果、下記の多数の理由により
リレー小説内のウルフ殿のシナリオを削除させて頂きます。

なお、この件に関してBBS等に書き込む事は禁止します。
この件に関する質問、異議申し立て等はEarl Klutzへメール、
もしくは他のメンバーの迷惑にならない範囲であればDC版及びGC版PSO内でサムス・アラン及びEarl Klutzに質問等を行なって下さい。

Earl Klutzメールアドレス
kaze@tk8.org1.com


・削除理由
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
1、登場キャラクターの現在環境
アルフリート殿の
>  現在環境において
> キャラクターは囚人である。よって金属探知器やX線、消化器の中を空にするべく下剤で洗い流されており、持ち物は余程の「説得力」(理論ではありません)が無い限り持ち込む事は難しい。
> そして、当然の事ながら普通の牢獄に入れられております。
> なおこの時代はサイボーグが可能であり、そういう装備を付ける事が可能ですが、絶対発動出来ないように刑務所側から細工が入ります。
> そこら辺を重々承知していてください。
> ちなみに技術的にはPSOの様なワープ装置は今だ発見されておらず、重力操作や空間歪曲も不可能です。
>
と言う設定の元、登場キャラクターは基本的に現存キャラクターと似たような環境より登場可能であると解釈し、既に最終目標であるサムス・アランの側に居ると言うウルフ殿のキャラクターはそれを大きく逸脱していると判断します。

2、キャラクター能力の制限
上記と同様にアルフリート殿の
>
> 一つ目は強力すぎるのはダメです。
> まあ、どれぐらいまでが適当かというと現段階のゴンレベルでしょうか?w
> かなり強いと思われると思いますが、刑務所側も馬鹿ではありません、壁は当然ぶち抜けないようオール鉄板入りです。
>
と言う設定から、登場キャラクターは何の工夫も無く力技で壁を打ち破る等の行為は不可能であり、簡単に刑務所を脱出できるような能力を持っている場合刑務所側から何らかの方法で拘束されてしまうと解釈し、これを逸脱していると判断します。

3、刑務所と言う環境の誤認
ウルフ殿の小説内では看守が堂々とサムスを襲い、これをウルフ殿のキャラクターが撃退すると言うシーンがありますが、刑務所と言う物が存在する以上、最低限の法律が整っていると判断し
また、この小説内のマルダイト刑務所はその刑務所の中でも特に厳重であると言う設定上、看守は全て一定以上の訓練を行なっていると判断します。
これにより、看守が堂々と囚人を襲うと言う事は殆ど有り得ないと判断します。
もちろん、囚人が何らかの違反を行い(看守の機嫌を損ねると言う物でも可)懲罰と言う名目で囚人を殴り殺す事や、人気の無い所での計画的な犯罪は十分にありえます。
また、如何なる理由であれ、囚人が看守に反抗すると言うのは十分に懲罰対象になり得ます。
(すなわち、表面上ある程度の治安は整っていると判断します。)

4、ウルフ殿の小説内での矛盾
ウルフ殿の小説内で、サムス・アランは刑務所内に居るにも関わらず高級な嗜好品の手に入る立場(すなわちVIPである)にも関わらず、
しっかりとした見張り等が居らず、かつ簡単に何者かが襲ってくると言う状況は非常に矛盾していると判断します。

5、他の作家による小説との矛盾
四季殿の
>☆注意事項★
>
>*性質上、物語を書くのは早い者勝ちに
> なっています。
>
と言うルールである為、リレー小説に付け加える設定やシナリオの方向性も矛盾を含まない範囲であれば早い者勝ちであると判断し、
ウルフ殿の小説は上記の1〜4と共通する点を含め今までに書かれたリレー小説と様々な矛盾点があると判断します。

------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

以上から、リレー小説上に多数の矛盾が起こり各作家の皆さんがリレー小説を続けられなくなっていると判断し、ウルフ殿のシナリオを削除させて頂きました。
ご了承ください。
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TURKS!!-No.14 獄中でのアルフリートの手記
アルフリート [Mail]
12/14(Sat) 15:46
 そいつが来たのは三日目の工場ブロックでのことだった。
 
 私が工場ブロックのゴミ捨て場、そこにラジオ用のプラスチックのくずをまとめて捨てに行く時だった。
 ワイヤー格子のバリゲードが高い塀となっている、狭く息苦しいその10m四方の空間には、うずたかくゴミが積み上げられたゴミ用コンテナが四台、閉鎖された空間、コンテナ四台のちょうど中間点の十字路が看守に見つからぬ死角となり、絶妙の喧嘩スポットを作り上げていた。
 その場所は昔から「憂さのゴミ捨て場」と呼ばれている。
 もちろん、私はそんなことを知らなかった。

 だが、そいつは来たのだ、看守側でもタークスでもない「第三勢力」というべき奴らが。

 私はプラスチック込みの入ったゴミ三袋分を乱暴にコンテナにおいた。下手に時間をかけても得することは無いに等しい、せいぜい幾ばくかの休みが手にはいるだけだ。
 全く持って無意味に等しい、サムス救出の計画の目処は一様立ったが細かい計画が必要になる。それの計画をまとめるのは別に作業中でも可能だ、すぐさま戻ろう。
「精が出るねえ、アルフリートさんよ」
 やせぎすの茶髪の男がそこにいた、背は中肉中背、糸のように細い腕と足、少しはだけた囚人服からは鎖骨が浮き出しになった体躯が見える。そして、ガムを音を立てて噛む。
 全く持って気にするのは無意味、無視する。
「オイオイ、無視かよ!つれねえな」
 本当に無意味だと判断。ガムを噛む音が耳障りなので無視は決定事項だ。
「これを見てもクールなままでいられるかどうか知りたいなあ」
 男の言葉に気になる言動を発見。
 振り返る。

 男のやせぎすな手には一本の「人差し指」があった。

 常人なら驚くが自分は驚かない。戦場では嫌と言う程見る物だ。感情を高ぶらせるモノではない。
 だが、感情を高ぶらせるのは、その「人差し指」が動いたと言うことだ。尺取り虫のような動きで男の手から動こうとした。
 サイズも小さい、メイアの「不死人」の能力で離れた人差し指と判断。
 男は手から放れようとするメイアの人差し指を慌てて押さえた。
 事実は事実、動揺はしょうがない、高ぶる感情を抑えて私は言った。
「用件を聞こうか?」
 男は卑猥に見える笑みを顔面に貼り付けた。あの耳障りなガムの咀嚼音と共に。
「じゃあ、アンタをばらせ、そういう用件でも聞いてくれるのかい?」

 お互いが同時に歩き始める、私は男に殺意を覚え、男は私の殺意を敏感に感じ取ったのだ。
「俺の名は、シリアル・『ファーストキス』・キラー、能力名は『ファーストキス』だ」
 この空気でも男、シリアルはガムを吐き捨てようとはしない。その不合理な行動はシリアルのふざけた態度で十分理由が付くと判断。
「顔に似合わず少女な趣味だな?じゃあ、その唇に拳でもくれてやろう」
 私は両拳を上げる、右は顎を隠せる位置。左は胸の中心。右足を少し前に出す。
 距離5m、一足飛びで詰め寄れる距離だ。
 だから、私は右足に力を込めて前進、5mの距離を空気を切って進み、左のジャブを放つ。空気に肌を打つ軽い音が流れた後、右腕の筋肉が拳をシリアルの顎の座標へと連れて行くべく、唸りを上げて収縮する。そして、全力の右ストレートが打ち出される。
「バーカ、俺がキスするのはハタチ以下の女の唇だけだよ!」
 シリアルの口が動く、その口から飛び出たのは音速を超過し、弾丸となった物。
 高圧で加速された唾液。
 ガムは唾液を溜めるために噛んでいたのか!
 私は目的を変更する、シリアルの顎ではなく私からみて左側の敵のいない空間。そこに向けて放った右拳の勢いで身体を横に振る。
 唾液が私の左頬を浅く切っていった。
 勢いで私の身体が横に向けて倒れていく。それをわざと前転で転がることで上手く受け身をとる。
 今度はシリアルの攻撃が来た。まだ、完全には起きあがれぬ私の頭に右前蹴りが飛ぶ。
 両手で顔面をガードして、それを防ぐ。なかなかの威力に身体が浮くが、予想範囲内だ。浮いた体のバランスを上手くとり、逆にこっちが立たせて貰う。
 戦闘はまだ続行、しかし、横槍が入る。
「何をしている!」
 落ち着いた感のある大声。
 このワイヤー格子のバリケードの入り口に立っていたのはマルダイト刑務所所長のガルツだった。
「どこの刑務所でも喧嘩は御法度だ、もちろんこのマルダイトでもな」
 低い声が恐ろしく威圧的に響く。戦場を渡り歩くうちに最適化した「敵を脅す声」。それを聞くだけで私にはこのガルツの身体が通常の何倍にも大きく見えてくる。
 ガルツの身体が唸りを上げる、体内の人工筋肉を起動させた音だ。
 戦闘の再開は突然だ。
 ガルツの身体が目の前から消え失せた。人工筋肉を発動させることで可能となる高速機動。サイボーグを眠らされているアルフリートの視覚には捕らえることが出来ない。
 まず、ガルツはシリアルの目の前に現れた。
「うお!?」
 驚いて反射的に右手で殴るシリアル、これもシリアルがそれなりの訓練を受けている証拠だ。常人は防御反射をとって身体が強張るのに、彼は「反射的に殴った」のだ。
 だが、ガルツの人工筋肉のパンチスピードはシリアルを上回る。強引なまでの筋力でシリアルのパンチを真っ向から右で殴ったのだ。
 しかし、そのことすらあまりの速さに私が勘違いしたことだと言わなければならない、ガルツが殴ったのは「シリアルの囚人服の裾」だった。
 「魔力能力保持者」の魔力が発動する。
 シリアルの服が主人に反抗するかのように変形し、シリアルの右手を拘束した。
 さらに、ガルツはシリアルがその事実に驚く暇さえ与えない、右足がローキックを放ち、シリアルのズボンを叩く。その威力は大したことがないが、その一撃に付加された魔力が問題だ。
 両足のズボンが変形し、お互いを拘束する。
 あっという間にシリアルは拘束されてしまった。
 何という強さだ、まともに闘ってはタークスの精鋭でも勝つのは難しいだろう。無論サイボーグを眠らされている私なら言わずもがなだ。
「ああああああああああああああ!」
 私はガルツに襲いかかる、距離を詰めて跳躍、避けにくい上方向からの右の飛び蹴りを放つ。
 だが、ガルツは飛び蹴りに付き合わない。あっさりと右に身を開いて飛び蹴りをかわすと私の右腕を強烈な右アッパ−で打った。
 その威力がすさまじい、私の身体は宙を舞い、コンテナにその身体を強くぶつけた、コンテナがその威力を自分の身体に刻むように歪む。
 私を戦闘サイボーグと知っているから手加減を消しているのだろう。 ふざけた気配りと判断。
 右の前腕はしっかりと折れている、強化チタンをここまで破壊するとはなかなかの威力と判断。しかも変形により、もはや右腕は拘束されていて使い物にならない。
 私は前のめりに倒れた後、ガルツから離れるように床を這って動き始めた。
「どこに行くつもりだ?」
 ガルツの声が足音共に聞こえる、余裕を感じているのか、音と音の間は遅い。
 時間を稼がねば。
 間に合うか?
「敵前逃亡とはな、貴様、それでも軍人か?」
 しめた。
「こんなところで刑務所の所長をやるのが軍人とはな、情けないのは貴様だな、ガルツ」
「いくらでも言うが良い、これも重大な国家の安全を守る仕事だ。軍人とは国益のために働くのが仕事だ」
「ずいぶんと立派なお題目だな」
「何が言いたい?」
「貴様は戦闘サイボーグだ、そういうことさ」
 ガルツはさらに私を蹴り飛ばした。今度はワイヤー格子の高さ4mの辺りまで私の身体が飛ばされ、私は無様に地面に落ち、倒れた。
「神経強化の時に脳をいじられたとでも言いたいのか?それでも今無様な貴様よりマシという物だ」

「何があった?」「分からない、だが、所長が中に」「火器を持ってこい、もしかしたら何かあったかもしれん!」
 看守達の慌てた声が聞こえた後、即座に警報が鳴らされた。

「フン・・・・・・」
 ガルツが詰まらないように鼻を鳴らした。
 すぐに看守が10人以上やってきた。
「反省房に連れて行け」
 ガルツが冷徹な声で看守に言った。

 私はぶっきらぼうで愛想という物を知らぬ看守に乱暴に反省房に叩き込まれた、多分シリアルもこの反省房のどこかにいることだろう。
 ここは暗い、中と同じセメントだけで作られた壁の廊下に、明かりは廊下にある裸電球のみ、そして、異常なまでに静かだ。
 誰もいないのだ。
 孤独という物は恐ろしい速度で人間の精神を破壊する、人間は何もやることがないと死んでしまいかねない生き物なのだ。そして、暗闇は自分は一人だと認識させるのに絶好のパートナーだ。
 私は自分の身体の損傷を確かめる、ガルツの拘束は解けた右腕は局所麻酔と汚い診療所という非常にスリリングな環境で骨折を治して貰った。しかし、周りの打撲傷がうずき上げる痛みの合唱がひどい。
 だが、苦痛耐性は軍人の基本スキルだ、痛みは無視出来る代物だ。
 私はガルツを「ハメて」やったことを思い出す。人体型金庫の能力で体の中に分散してしまっておいた「部品」を取り出した。
 一個一個は小さい金属のねじやスプリング、フレームだが、組み立てるのは二分ですむ、ちなみに分解はもっと早い。最高記録は8.21秒だ。
 それは一丁の9mmオートマチック拳銃の形となった。
 ガルツが暴徒鎮圧用に持っていたのを私がスリとったのだ。
 それを組み立てたり分解したりしながら、色々を考えるだけで、孤独は和らいでいく。
 さて、私はこの反省房で何日いることになるのだろうか?おそらく精神崩壊を避けるために一週間はいまい。せいぜい2.3日だろう。飯は食堂よりさらにまずい物になるだろうが、戦場の修羅場よりマシだろう。
 さて、
 シリアル・『ファーストキス』・キラー。
 アイツは何なのだ?
 第三勢力と位置づけておくのが相応しいと思い、今はここまでを記しておく。
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TURKS!!-No.15
[Mail]
1/29(Wed) 22:45
 格子窓から差し込む月明かりにその細身を照らしながら、ラミルは戦慄していた。

(おかしい…!少なくとも朝はこんなじゃなかった)

 ラミルが最初に異変を感じたのは、いつも通り作業を終えて夕食を摂る折のことだった。



「ところでさ、アタマ大丈夫?」
「ちょ、それどういう意味かな〜?」

 その日ラミルは、偶然ユークリッドと同じ班に配属された。
 今の話題は、彼女がつい先日指導員に殴られた時のことについて。
 ユークリッドの頭部に捲かれた痛々しい包帯に目をやりながら単純に傷の心配をして言ったのだが、ラミルの訊ね方に難があることは明白だ。

「思ったより平気そうね。あたしも気を付けよっと」
「…ねぇ、ラミル」
「ん?」
「最近、アルフリートからの通信…ないよね」
「うん…、こっちからの呼び出しにも応答ナシだわ」

 アルフリートが反省房に入れられたことは、耳にしている。
 しかしながら、彼の性格や能力(魔力能力に限ったことではない)を知る者としては、それだけでは音信不通の理由として不十分だ。
 怪我や拘束等の物理的な理由から身動きがとれないのか、あるいは―――通信したくない理由があるからか。

 思索に耽りながらスープを口に運ぶ際、スプーンに掬われたスープの量が口に届くまでに減っていることに気付いた。

「あれ?」

 スプーンの先の中央に5ミリ程の穴が空いている。
 ラミルの記憶の限りでは、食べ始めたばかりの段階では何の変哲もないスプーンだったはずだ。
 穴の状態は当然ながら何かに貫かれた様子もなく、まるで「最初から空いていた」かのような真円を模っていた。

「どうかした〜?」

 ユークリッドは、そんなラミルの訝しげな表情に声をかける。
 ラミルは答える代わり、黙って右手のスプーン―――既に食物を掬うという本来の機能を失いつつあるそれ―――を向かいに座る少女に見せた。
 途端に、ユークリッドの顔が引き締まる。

「…能力、かな?」
「多分ね。時限的な機能がついてるのか、じゃなければ効果が出るのに時間がかかるタイプだわ」

 そして、能力そのものは「穴を空ける」ただそれだけのものであると、ラミルは推測した。
 穴が空くことが不変であれば、ユークリッドの「小人気分」と同系統の力に分類される。
 しかし仮にその通りならば、穴の大きさに制限はあるのか、穴が出来た場所にあったものはどうなるのか等の新たな不確定要素が生じる。
 例えば、もし「穴が出来るイコールそこにあったものが無くなる」のであれば、単純なだけに恐るべき殺傷性を秘めた魔力能力と考えねばならない。

「ユニークなスプーンね」

 再び考え出したラミルに更なる横槍を入れたのは、いつ隣の席に座ったのか、ふたりと同じ班に配属されたブロンドでボブショートの女囚だった。
 透き通るような肌に紺碧の双眸が良く映える。
 確か囚人番号はHO―0331だったか。

「良かったら使ってみる?食事をゆっくり楽しみたい人にオススメよ」
「フフ、せっかくだけど遠慮しとくわ。ここの食べ物は口に合わなくて、ね」
「残念。同好の士が増えるかと思ったのに」

 ラミルが投げかけたジョークを受け流しつつ、それでもHO―0331は愉快な様子だ。
 改めてみるとよくよく囚人に似つかわしくない、どちらかといえば仕事の出来そうなタイプの美人である。
 とはいえ、このマルダイト刑務所にいるからには彼女もまた、ただならぬ身の上なのだろう。

 ふたりが何とは無しにHO―0331の食事を眺めていると、晩餐の終わりを告げる音色が鳴り響いた。

「ごちそうさま。あなた達も早く行かないと、また看守にどやされるわよ」
「…いけない!まだ全然食べてなかった」
「あ〜ん。あたしもだ〜」

 早々に席を立ったHO―0331は、不意にラミルの肩に右手を伸ばす。

「洋裁の糸屑が付いてきてるわ」

 夕食を食べそびれることに慌てたラミルが反応する前に、彼女はラミルの左肩に付着していた黄色い糸屑を摘んでどこかへ弾いてしまった。

「あぁ、ありがと」
「フフフ、どういたしまして。それじゃ…また会いましょう、お二人さん」
「縁があったらね」
「またね〜」


 
 この場でのやりとりは、ユークリッドはもちろんラミルでさえ、すぐに忘れてしまうような他愛の無いものだった。

 しかしその夜、ラミルは自分の囚人服の左肩の一部から見慣れない「穴」の存在に気付いた。
 月光に全身を照らすと他にも数箇所、「穴」を確認出来る。
 連想するのは夕食のスプーンと―――あの女。
 他には考え難い。

 刹那、まさにラミルがその考えに達するのを見透かしたようなタイミングで、通信機が振動した。
 ラミルは応答するか否か暫く迷ったが、やがて拘束された両手を右耳に近付けた。

「…こんな時間にどちら様?」
『ハイ、ミラージュさん』

 その声は夕方に言葉を交わしたハスキーボイスに他ならない。
 最早、ラミルに疑念の余地はなかった。

「やっぱりアンタなんだ」
『ええ。そろそろばれた頃かと思って、ね?』
「人の服を穴ボコにしといて、随分と面の皮が厚いのね」
『あまり喧嘩ごしにならないで。今はそんな気分じゃないのよ』

 HO―0331の言動は挑発しているようにしか感じられない。
 ラミルは先程の恐怖も忘れ、頭に血がのぼるのを禁じえなかった。

『名前はゲルド・「ブランク」・ファニシュよ』
「センスの無いネーミングね」
『フフ、お互い様だわ』
「アンタと一緒にしないでよ!」

 うっかりがなり声をあげるが、看守は気付いていない。
 ラミルは少し平静を取り戻し、静かに言葉を紡ぎだした。

「…それで?用件は何?」
『要求、というかお願いかしら』
「さっさと言いなさいよ」
『では単刀直入に言うわ。サムス・アランが処刑されるまで何もしないで欲しいの。簡単でしょう?』
「…!」

 危ういところで再び怒鳴りそうになるのをなんとか抑える。
 ゲルドは物理的な意味で『簡単』と言ったのだろうが、ラミルだけではない、他ならぬタークスのメンバーに、何もするな―――つまり救出を諦めろという言葉をかけた場合どのような反応を示すのか、この女は承知の上で言っているのだろうか。
 答えは勿論、否である。

『当たり前の事だけど、こちらとしても何も身一つでこんな要求してるわけじゃないのよ』
「どういう意味?」
『明日の朝食を見ればわかるわ。返事は三日後にまた通信するから、その時で結構よ』
「あたしの気が簡単に変わると思ってるなら、思い違いも甚だしいんじゃない?」
『だといいけど…。そうそう、これは忠告よ。私は無闇に血を見るの好きじゃないからやらないけど、「我々」の中にはタークスってこと確認した時点で攻撃するような短絡思考のヤツもいるから、せいぜい気をつけてね』

 その会話は、終始一方的と言わざるを得なかった。
 現状ではラミルとしても、やりかえす言葉が見付からない。

『言わなくてもわかってそうだけど、私もあなたのこと何時でも殺れたのよ。…忘れないでね』
「…そりゃどうも」
『ものわかりが良くて助かるわ。お友達にも伝えておいて頂戴。それじゃ、アデュー』

 ――プツン――

 お友達とは、ユークリッドのことだろうか。
 しかし、あの娘の性格を考えると、少なくとも今伝えるのは得策ではない。
 ラミルは当面、己の胸中に納めておくことにした。
 そもそも、こちらの周波数を何らかの手段から割り出されている以上、迂闊に他のメンバーへ連絡するわけにもいかない。

(そうか…!)

 ラミルは、アルフリートが現在置かれている立場がようやく飲み込めた。
 恐らくはアルフリートもまた、ゲルドの仲間(ゲルドは「我々」と言っていた)からの接触があったに違いない。
 その時にどのようなやりとりがあったのかはわからないが、結果として全ての連絡手段が絶たれている現状が、多くを物語っているではないか。
 ともかく、アルフリートが反省房から出てくるまで待ってみる。
 明日か遅くとも明後日には通常の独房に移されるだろうから、三日後の返事までに話をしなくては。



 翌朝。
 ラミルはゲルドの言葉の意味を思い知った。
 彼女の朝食の中に、見覚えのある「指」が混入していたのだ。
 そしてその指は、弱々しく野菜炒めを抜け出そうと蠢いていた。

(随分とつまんないこと考えつくじゃない…!)

 メイアの指を見つめながら、ラミルは静かに猛る。
 


(もう一仕事…増えたみたいね)
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Re:TURKS!!-No.16
SIKI(四季) [Mail]
2/10(Mon) 16:50
ラミルが朝食の中の指に気づいた頃
四季は、ようやく目を覚ましていた。
もちろん、刑務所内ではかなり遅い目覚めである。

ぼ〜っとする頭を回転させつつ四季は、遅めの朝食を食べ
に所員食堂へ向った。
この時間、所員は既に朝食を終え仕事に取り掛かって
いるためなのか 夜勤明けの職員が数人しかいなかった。

「さすがに この時間は空いてるなぁ・・・」
と呟きながら朝食を受け取り食事を始める。
食事の最後にサラダをつまんでいると
「おはようございま〜す。」と。
白い服を着た男が四季の正面の席に座った。
とりあえず、四季も挨拶をする。
「どうも、おはようございます。」
続けて質問をする
「あー・・っと、どちら様ですか?」

「俺はライゾですよ〜。よろしく〜」
と、男は必要以上に明るく言った
「あぁ、噂・・・かどうか知らないけど、
 最近、入ったと言う新人さんですね?」
監視側に仲間が居ることをアルフリートから聞いて
いた四季は静かに言った。
「そうですよ、その新人さんです!」

「それで、何かご用ですか?」
その、質問にライゾは急に真面目な顔をして言った。
「突然ですがサムスさんの居場所を探す為、手を組みませんか?」
ライゾの言葉に軽く驚きながら四季は言う
「どう言うことですか?」
その問にライゾは、とても簡単に答えた
「場所が解らないなら、知ってる所に聞けば良い・・・
 囚人情報区に進入するんです。」

その言葉を聞き、四季は静かに言った。
「・・・面白そうですね。以後、宜しくお願いします。
 ライゾさん」

二人は、握手をしたあと誰も居なくなった食堂を出ていった・・・
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Re:リレー小説ツリー!(追加・注意事項)
SIKI(四季) [Mail]
11/26(Tue) 13:24
えっと、書き忘れでっす(泣)
あぁ、0話がぁ〜・・・・

☆注意事項★

*性質上、物語を書くのは早い者勝ちに
 なっています。
 続きを書きたいと思った方は予約をお願いします。
(できれば、予約はしないでノンビリ書けたら
 いいなぁ〜と思ってますが。笑)

*あと、自分の小説のキャラを出すのは自由ですが
 話を自分の小説に繋げないようお願いします。

*また、同時に同じNoの話が出た時は早い方
(先に書き込まれた方)に話を繋げてください。
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リレー小説ツリー!(キャラクターにおいて)
アルフリート [Mail]
11/26(Tue) 23:24
 今回の投稿においてキャラクター作成においていくつかの原則を付け加えさせていただきます。
 何故なら、このリレー小説の無事終了を目指すためには明確な目的と最低限の世界設定が重要であり、それにおける注意書きをここにさせて貰います。

 現在環境において
 キャラクターは囚人である。よって金属探知器やX線、消化器の中を空にするべく下剤で洗い流されており、持ち物は余程の「説得力」(理論ではありません)が無い限り持ち込む事は難しい。そして、当然の事ながら普通の牢獄に入れられております。
 なおこの時代はサイボーグが可能であり、そういう装備を付ける事が可能ですが、絶対発動出来ないように刑務所側から細工が入ります。そこら辺を重々承知していてください。
 ちなみに技術的にはPSOの様なワープ装置は今だ発見されておらず、重力操作や空間歪曲も不可能です。

 魔力において
 分かりやすく説明するならハンター&ハンター風能力です。特に自由にやってくれても構いませんがチェック項目は四個。

 一つ目は強力すぎるのはダメです。
 まあ、どれぐらいまでが適当かというと現段階のゴンレベルでしょうか?wかなり強いと思われると思いますが、刑務所側も馬鹿ではありません、壁は当然ぶち抜けないようオール鉄板入りです。

 二つ目は金属類が持ち込めないという事
 警備体制がかなり厳重ですので、これも当然

 三つ目はリスクを付ける事による能力の向上の禁止
 リスクを付ける事によってドラマが生まれ、それによって強力な力が使えるという事は十分納得が出来るのですが、作家全員が対等でありたいため、これをなるたけ禁止したいと思います。

 四つ目はサムスを助け出すぞ!w
 今回の皆様の目的は一致しています、それはサムスを助け出すという事です。これにおいて皆さんは頭を捻って「役に立つような」能力(決して役に立つ能力ではないw)を考えてください。
 難しい事ではありません、例えば殴り系能力をもったとしてもあの獄中で使う機会は多分少ないです。
 何故なら、「脱出」においては戦闘よりも脱出するための能力の方が重要だからです、それに監視員はかなりの数がいると思っていてください。
 それでは、皆様、よーい、ドン!ですw
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リレー小説ツリー!(能力評価)
アルフリート [Mail]
11/28(Thr) 13:04
アルフリート「人体型金庫」
 体の中に物を入れる事が出来る能力である。今回の刑務所内においては内部で入手しにくい工具等を入手する予定、工具は金属部品だが、彼はチタン製擬似肋骨を埋め込んでいる人間である、金属があって当たり前なのだ。なおかつ「ただの軍人」として投獄されていたため、今の彼はボディチェックを楽々通る事が可能、ちなみに体に入れたものはからだの中にあるという事実から逃れる事が出来ないため「ナイフで切られたが中に入っていた金属でガード」という事も出来る、有効活用したいものだ。

 なお、以下の人間の「使えるかどうか」の基準は自分の能力を基準に行う
マール「間接眼」
 監視カメラを幾つも仕掛ける事が出来るこの能力は隊員の動きが制限される牢獄において極めて強い効果を発揮する。当分は彼を巧く利用して夜間の看守の動きを探りたい。
ユークリッド「小人気分」
 実は「ストーンフリー」並に便利な能力である事は彼女は気付いているんだろうか?彼女は触れたものを5倍に大きくすることが出来る。この「起こりうる事実」を止める事は不可能。つまり彼女は扉の蝶番を5倍に大きくしたりする事で容易に扉を開けたり、手錠の束縛から抜ける事が出来る。それに相手の身体の一部を大きくすることで動きを制限する事も可能だ。是非とも期待したい。
ガム「大気の歌声」
 これも実に使える能力、範囲内の音を何でも拾える。ということは彼は近接戦のエキスパートでもあるという事だ。彼は攻撃に使う腕の動きなどを我々よりも早く知る事が出来る、つまり避けやすいという事だ。諜報要員以外にも活躍出来る場面は多い。是非とも期待。
イルル「確立固定」
 今のところ使い道が読めない未知数の能力、彼から能力を聞く限り「運任せになった時に間違い無く正解を当てる事が出来る」能力であると理解する。この作戦で活躍できる場面があるかどうかは断言できない。恐らく無いと推測する。だが、人柄は買う。
メイア「不死人」
 今回の女子監獄と男子監獄間の物資輸送を担当してもらいたい能力。なぜなら怪我を負う時というのは看守に見つかっている、つまり逃亡がばれたということであり、とても使えるときではないからだ。
 だが、彼女が私に見せた能力は生理的嫌悪感を感じつつも実に使える能力である事がわかる。是非とも期待。
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リレー小説ツリー!(ユークリッドについて)
[Mail]
12/13(Fri) 4:49
彼女は(少なくともこの作品に置いて)あまり論理的な考え方を得意としていないため、当人だけでは自らの能力を要領良く「使いこなす」ことができません。


基本的には、アルフリートなどの頭脳労働が苦にならない者の指示をヒントに力を発揮する状況が多いことでしょう(現段階では、最低でもラミルとメイアの解放は彼女の仕事になりそうです)。


また、五倍に出来るものは

1「外観全体がイメージ出来る」
2「自分より小さい」
3「無生物」

以上の『全ての条件が当てはまるもの』に限られるので注意しましょう。
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リレー小説ツリー!(メイア)
IXY [Mail]
12/13(Fri) 22:59
他の方がメイアを登場させるにあたっての参考として私が描いているイメージを書いておきます
ぶっちゃけた話、イメージソースは「エヴァ」の綾波レイと「ブラックキャット」のイヴを足して2で割った感じですw
それに「ストーンオーシャン」のFFの能力と言ったところでしょうかw
見た目は15,6の女の子
前に書いたとおり、過去の体験からトラウマを抱えており、他人に対して心を閉ざしています
タークス内で心を開いているのは、サムス、ユークリッド他数名のみです
戦闘能力は人並みです
ある程度の訓練は受けているが、常人の域を出ない程度の能力です
負傷で死ぬことはないので、武器でのチャンバラやらドンパチでは「負け」ることは無いですが、懐に潜り込まれて組み敷かれたら抵抗できませんし、昏倒させられたら何にもできません
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リレー小説ツリー!(第三勢力について)
アルフリート [Mail]
12/14(Sat) 16:03
 メイアが捕まったことで潜入しているタークスを襲う存在として設定しましたこの第三勢力。
 今の所名称未定w。
 さて、この第三勢力にはいくつかの疑問点が存在します。
 これらはメイアが『誰かさん』の手に落ちたことで浮き上がってきた疑問でもあります。

・この第三勢力は看守側とは違う勢力と思われる、メイアが敵の手に落ちている時点で何かの情報を吐いている(もしくは推測出来る要素がある)可能性があり、看守なら速攻でアルフリートを拘束し(彼女を実験体として扱う勢力は彼女の能力が分かって拘束している、そして、メイアはアルフリートと接触している。あの時監視の目がないとは書かれていない。つまりこの勢力にはアルフリートとメイアのつながりが分かっているのである)、尋問してしまえば良いからである。

・看守側とは違う勢力、つまり第三勢力がいる、では、こいつらの目的は?アルフリートを殺すべく動いたと言うことはサムス・アランを救出して欲しくない(?)勢力である。ちなみにメイアが捕まっている(泳がされているとも言うw)時点で通信機のダイヤルを知られ、こちらの連絡の情報は筒抜けになっている可能性もある。

・ちなみに刑務所施設を利用していることから「高機密性組織」の可能性も高い。確かにこれは重要な危機ではある。

 メイアの疑問点から第三勢力を登場させた、これからも有効活用していただきたい。ただし、我々の目的はサムス・アランの救出である。
 そこら辺をはき違えないよう。
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Re[2]:リレー小説ツリー!(マルダイト刑務所所長ガルツ・ウェルズの「魔力」について)
アルフリート [Mail]
12/14(Sat) 17:49
 ガルツは「魔力能力保持者」である。

 ガルツの能力名は「拘束への助力」。

 自分が殴った無機質の物は即座に手錠となって相手を拘束する。

 という能力。

 ついでにサイボーグにより戦闘能力を上げています、戦闘サイボーグの基本的な装備としては。

 人工筋肉による物理的能力の上昇。
 神経強化による感覚の強化。
 身体の硬組織を金属に置換することによる物理的防御力の上昇。
 戦闘用薬物の体内投与による恐れなどの感情の除去。

 これらが装備されています、はっきり言いますが生身の人間には太刀打ち不可能でしょう。

 アルフリートにも同様の装備が為されていますが、薬物投与機が除去されていたり、人工筋肉用の追加バッテリー(今は常人として体を動かせるぐらいの電力しか流れていない)が抜かれていたりしますが、金属製硬組織(拳から前腕部、もしくは足と股の辺り、そして、肋骨数本)は今でも健在です。
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リレー小説ツリー!(7の加筆修正報告)
らみる [Mail]
1/4(Sat) 14:36
7を加筆修正しました。

幕間で色々書こうと思ったんだけど、ネタがうまく繋がらなかったんで今度と言う事で。
一応、リストバンドについてだけ書いておきます。

あれには汎用性は全くありません。
普通、魔力の流れが少々阻害されたぐらいでは、たいした支障は出せまん。
しかし、ラミルの場合は光を操作する能力と言う事で、魔力阻害と完全に同調した、光線阻害機能も組み込んで作ってあります。
要するに、彼女以外にはまったく効果が無いと言うこと。

とりあえずは7読んで下され。
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TURKS!!−幕あい(数日前・夕食にて)
地単 [Mail]
12/1(Sun) 1:47
  −数日前・夕食−


 「全く、酷いですよぉ・・。アレ、能力がどうとか言っていましたが絶対八つ当たりですよ・・・。」
 監視員のスタンガンにより潰された(失明直前までの状態にされた)目のあたりを押さえつつ、空の食器をスプーンで小気味よい金属音を鳴らせながらマールは言った。
 ちなみに目の前に居るのはイルル。偶然にも合席となったのだ。
「まぁ、いいじゃねぇか。あれっくらいで済んだかならな。」
「ええ・・、まだ何か眉間の辺りがピリピリしますよ・・・。」
 マールとイルルはこう見えて仲が良い。実際マールをこの刑務所に入れられるようになるようにしたのも、イルルにこの能力を使ってもらったからである。

 ・・・・・

   『おい、夕食は終了だ!皆早急に食器を片付けて持ち場に着け!!』

「・・との事ですか。まぁ、頑張りましょう・・・。」
「だな、マールも頑張れよ。」


(ふぅ、これから監視員がいる時は本当に目が見えないという風に見せないとなぁ・・。これからは下手なこと出来ないなぁ。・・・怪しまれるから。)





 ・・・この内容とは関係ないですが、「間接眼」に追加事項を加えることにします。それは、左右の手の指の数(10箇所)しか設置できないということです。ちなみにそのうちの1つは目を見えるようにする為に使っているため実質9箇所しか設置できないことになります。
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Tree BBS by The Room