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- チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・前書き - ウルフ [8/31(Fri) 5:35]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その1 - ウルフ [8/31(Fri) 6:24]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その2 - ウルフ [8/31(Fri) 7:40]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その3 - ウルフ [8/31(Fri) 8:42]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その4 - ウルフ [9/1(Sat) 22:32]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その5 - ウルフ [9/2(Sun) 5:48]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その6 - ウルフ [9/2(Sun) 6:16]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その7 - ウルフ [9/2(Sun) 7:45]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その8 - ウルフ [9/3(Mon) 2:00]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その9 - ウルフ [9/3(Mon) 2:30]
チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・後書き - ウルフ [9/3(Mon) 2:56]



チームタークスの休日・サムス=アランの夏休み・その7
ウルフ [Mail]
9/2(Sun) 7:45
そんなイルルの前に、救いの天使(?)が舞い降りた。

「どうだ、釣れてるか?イルル。」
「あ、隊長〜。」

声の主はウルフであった。
ウルフの水着は、いつも着ている白い服の、おなかと
ホットパンツの裾(すそ)の部分を切り取って、露出を
増やした様なものであった。
一応ビキニだが、ビーチバレーの選手が着る様な、
スポーティーなセパレーツタイプで、およそ色気とは
かけ離れている。
が、活動的なウルフには、とても良く似合っていた。
ウルフはスタイルも良いし、いつもより露出が多いその
白い肌の輝きが、とてもまぶしかった。

「た、隊長・・・。」
「何だ?」
「た、隊長、かっこ良いっス・・・。」
「そうか?ありがと。」
「あ、そうそう。」
「何っスか?」
「こいつも連れて来た。ほら、こっちおいで。」

ウルフが手招きすると、黒いワンピースの水着を着た
女性がやって来た。

「こんにちわ、イルルさん。」

彼女は、通称「scoop girl(スクープガール)」
という通り名で呼ばれ、タークス社内広報・及び情報の
収集を担当している。
普段は、マーケティングリサーチなどをしているが、
カメラ知識や撮影技術がずば抜けているため、しばしば
スパイ的活動も行っているらしい。

「お、おお。」

イルルが驚きと喜びで声をあげる。

「メ、メガネ・・・。」
「はあ、何だか知らないけど、ウルフさんが来いって
言うんで。どうかしたんですか?」
「いや、理由はあえて言わないから。」
「た、隊長。」
「どうした?」
「ありがとうございます、がぜんやる気出たっスよ。」
「いやいや。」
「フッ、単純な奴だな。」

アルフリートがポツリと洩らした言葉など、今のイルルの
耳に入る事も無く、イルルは釣り竿を大きく振りかぶって
キャスティングの姿勢に入った。
が、

「ん?」

イルルの竿の針が、何かに引っかかったらしく、イルルの
姿勢が、そのままで止まってしまった。

「一体何だろ。よっと。」

イルルが力を込めて釣り竿を引っ張ると、

「いや〜ん。」

背後で声がして、全員が振り向くと、

「イルルのエッチィ〜。」

そこには、タークスでも1・2を争うナイスバディの、
キットが、しゃがんで胸を押さえていた。
(もっとも、キットの胸が大きいので、肝心な部分は
辛うじて隠せても、その大部分は見えたままだが。)
イルルは、キットの水着のブラを釣ってしまったので
あった。
ぶわっと、そこら中の男子社員が鼻血を吹いた。
その時、上空のパイオニア2のラボでは・・・。

「あれ?」
「どうした?オペレーター・エリ?」
「あ、いえ・・・。チーフ・ナターシャ。すいません、
何でもありません。」
(変だな・・・。)
パイオニア2のラボのオペレーター・エリは、モニター
を見ながら思った。
(今、CALSからの映像で、ガル・ダ・バル島の砂浜
の一部のエリアが、局地的に真っ赤に見えた様な気がした
んだけど・・・?)

「イ、イルル。この馬鹿者〜!」
「ひ、ひええ。すんません〜。」

イルルはウルフにどやされたが、周りの男子社員は、
鼻を押さえながら、イルルに向けて一斉に、

「GJ!!」

と親指を立てていた。
キットは、いつも水着に近い服を着ているが、今回は
さらに布が少ないビキニを着ていたのである。
イルルは、キットのビキニの肩紐に、針を引っかけて
しまったのであった。

「ご、ごめんなさいっス。」

イルルは、キットを見ない様に、あさっての方を見な
がら、さらに目も閉じて黒のビキニをキットに返した。

「んもう、いや〜ね。」

キットは、色っぽく笑いながら、水着を返してもらい、
つけなおした。

「はい、男は全部回れ右して、目つむっとけ!」

ウルフが周りの男連中に言った。
キットが水着を直して去った後、イルルはお仕置きと
称されて、首から下を砂に全部埋められていた。

「隊長〜、もう勘弁して下さいっス。あれは不可抗力っ
スよお〜。」
「駄〜目。しばらく反省してなさい。」
「トホホ、そんなあ。」
(天国の後に、地獄っスよお〜。)

まるで、地面から頭だけイルルが生えているみたいで
ある。

「ウルフちゃん、勘弁してあげたらどう〜?」
「ん〜、でもなあ。」

そばで、ビーチパラソルの日陰でイスに腰掛けている
サムスが、ウルフに言った。
サムスは、意外な事に、かなりおとなし目の、緑の
ワンピースの水着であった。ハイレグの角度もかなり
浅く、スクール水着に近い。

「サムス、事故とは言え、女性に恥をかかせたのです
から、あまり甘い事は言うもんじゃなくてよ。」

そう言ったのは、Drキャロルである。
彼女は水着では無く、いつも通りのフォマールの服
を着ていた。彼女は、本当は海水浴には興味が無かった
のだが、彼女に言わせると、

「私の大切でかわいくて大事なイングラムが、潮風で
どうかなったら大変だから、心配で一緒に来た。」

と言う事らしい。
ビーチパラソルの日陰から、絶対に出ようとせず、
自分で作成した、服につけるエアコンで涼を取って
いる。もちろんUVケアもばっちりである。

「まあ、戒めのために、ちょっとだけ我慢してね。」

イルルは、

(戒めというより、見せしめっスなあ。)

と思いながら、

「あ〜い、解ったっス。」

と、情けない返事をした。
ちなみに、他に泳がない組としては、ジジとさがらが
居た。
ジジはピンクのスクール水着っぽいワンピースを着てい
たが、お気に入りのぽんぽんがついた帽子をかぶって
いる所を見ると、やはり泳ぐ気は無いのであろう。
さがらは、やはりジジに似た、黒のスクール水着っぽい
ワンピースの水着を着ていた。
2人は、砂のお城やトンネルを作って遊んでいる。
特異な趣味を持つ者になら、速攻さらわれそうな感じ
である・・・。

ジュディは、赤の刺激的なビキニに、腰には同じく赤の
パレオを巻いて、砂浜を歩いていた。
カイザーが睨みを利かせているので、あまり声をかける
男はいなかったが・・・。

一方、おりんさんの海の家は、大繁盛であった。
こちらは、おりんさんの手が回らない部分は、チタンが
手伝っている。
ちなみに、食事のメニューはと言うと、

焼きそば、かき氷、ウインナー、焼きとうもろこし、
カレーライス、各種ドリンク(アルコール類は無し)
たこ焼き、ラーメン、そしてギョウザ・・・。

ちなみに、注意書きにあった通り、全部無料である。
もっとも、材料費その他は全部会社から出ている為、
おりんさんの懐が痛む事は無い。

さて、サムス達の方に話を戻すと・・・、

「ねえ、サムス。」
「あら、闇姫ちゃん。」

サムスに声をかけて来たのは、闇姫である。まだ体を
バスタオルで隠している。

「一応、例のアレ着て来たんだけど〜。」
「あら、だったらもったいぶらないで、披露しなさい
なぁ〜。」
「それじゃ・・・。」
「闇姫、いっきま〜す!!」

闇姫は、豪快にバスタオルをぶわ〜っと空に投げた。
一瞬、その場の全員が凍り付く。
そして、一斉に男子社員が、

「GJ!!」

のポーズ。
闇姫の水着は、サムスがもらった、例のアレだったので
ある。

「本当に着て来るとは思わなかったわ・・・。でも、
素敵よ、闇姫ちゃん〜。」
「本当は、ものすっごく恥ずかしいんだけど。でも、
サムスがそう言うなら、これ着てる〜。」

(ナレーション:詳しい解説は後書きで。)

「それじゃ、砂浜を少し歩こっかな〜。」

闇姫がそう言って、歩き出した瞬間、首まで埋まった
イルルにつまづいて、すっ転んでしまった。

「いったあ〜い。」

転んだ闇姫が起き上がろうとした時、

「いや〜ん、水着がずれちゃった〜。」

再び、周りの男子社員が、鼻血を吹いた。
そして、やはり再び上空のパイオニア2のラボ。

「あれ?」
「今度はどうしました?オペレーター・エリ?」
「あ、いえ。やっぱり気のせいです、すいません。」
(変だな、さっきと同じ場所が、また赤くなった様な
気が・・・?)
エリは、モニターを見ながら思った。
(CALSの故障かしら?今度メンテしようかな。)


「ああ、今度は俺のせいじゃないっすよお〜。」

イルルが、砂から頭だけ出した状態で言った。

「それは解ってるが・・・。」

ウルフはそう言いながら、闇姫に向かって言った。

「そのゆるい格好はやめい!歩く目の毒じゃい!」
「え〜、だって〜、サムスが〜。」
「サ〜ム〜ス〜。」
「オホホ、や〜ね〜、軽いジョークよぉ〜。」
「ジョークで済むか〜!」

今回、一番得をしたのは、何と言ってもイルルだろう。
くわしくは語らないが・・・。

(ああ、まさに人生楽ありゃ苦もあるさ、っスよ。)

そう思うイルルであった。


           第7話 了



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