「あのね、ごにょごにょ・・・。」
サムスは闇夜に、何か耳打ちした。
「ふ〜む、それは難しい事では無いな。」 「じゃあ、お願い出来るのかしらあ?」 「出来ん事じゃ無いが、私一人じゃ難しいので、応援 を頼む事になるな。」 「とりあえず、任せるから頼んだわねえ。」
そう言いながら、サムスは美月が入れたお茶を飲んだ。
「ん〜、おいしいわあ。良いお茶使ってるのねえ。」 「お茶の葉より、私の腕も褒めて欲しいんだけどな。」 「あら、ごめんなさい、おほほ。」
武田家の家老である闇夜は、来客にも気を使っている。 その為、いつも来客用に色々準備がしてあるのだ。
「それじゃ、これで失礼するわねえ。美月ちゃん、 お茶おいしかったわ、ご馳走様〜。」
サムスはそう言うと、闇夜の屋敷を後にした。
「兄上。」 「ん?」
サムスが帰ると、彩女が口を開いた。
「あんまり、サムスに熱を上げない方が良いわよ。」 「ん〜、それは解ってる。」 (どうだか・・・。)
彩女は、心の中で闇夜に突っ込みを入れた。 サムスは、いつものらりくらりとして、つかみ所が 無い態度を取り続けている。 闇夜の口説きも、いつも軽くいなされている。 それが、サムスの魅力の1つでもあるのだが。
「それより兄上。」 「ん?」 「人手が要るなら、私が一緒に行ってもいいけど?」 「いや、お前と2人ではちょっと荷が重い。知人に 頼んで見るよ。」 「そう?ならいいけど。」 「うむ。それでは出かけてくる。」 「行ってらっしゃい、兄上。」 「兄様、お気をつけて。」
闇夜は、自分の屋敷を出ると知人に応援を頼みに 回った。 何人かが手伝ってくれると言うので、徒党を組むと 目的の場所へと向かった。 さて、闇夜の集めた仲間とは一体?
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