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TURKS!!-No.12
IRR [HomePage] [Mail]
12/13(Fri) 9:35
監視員「よォ〜し!全員トレイを持って
    順次並べッ!」

夕食時。
刑務所の食事といえば
俗に言われる「クサイ飯」だが
実際はむしろ栄養をしっかり取れるように
管理されてあり、質素ではあるが
決して悪くは無い。

(まぁ、必要最低限の栄養さえ取れれば構わんがな・・・)
アルフリートがトレイに食器をのせ、
食事係に食べ物を盛ってもらう
座る場所は決まっておらず、自由には座れるのである。
適当に席を決め、スープを3口、4口した時
「すんません、相席いいッスか?」
小さい声だったがアルフリートはしっかり聞き取り
「・・・構わん」
素っ気なく答える。
「すんませんね、よっこいしょっと・・・」
「何かあったのか?イルル」
相席の男はイルルだった。
「ああ、ちょっとな・・・」
声と表情にいつもの余裕が無い。
おそらく真剣な話なのだろう。
「アルフリート、『メイア』ってやつは
 自分の体をバラすことが出来るんだったな?」
「ああ・・・そうだ」
「よし・・・サムスの居場所を突き止めるのは
 俺に任せてくれないか?」
辺りを見回し誰も居ない事を確認すると
(監視員が離れた時)
再び食事を口にしながらアルフリートの方を向く。
「・・・出来るのか?」
「俺1人では無理だが
 そいつが居ればなんとかな・・・」
「分かった・・・だが」
「無茶はしねぇよ」
「そうか」
とその時
「貴様らぁ!何をしゃべっとるかぁッ!」
近くを通った監視員に見つかったらしい
(またあとでな・・・)
目配りするとイルルは
「どーもこーも無いッスよ?
 ほらぁ、俺のスープ、トマト入ってるっしょ?
 俺トマト駄目なんスよ
 だからこの兄ちゃんに食ってもらおうと思ってさ〜」
監視員の注意をそらす
「だったら残せッ!ったく私語は慎めッ!」
「へーへー、すんませーん」


その夜
『・・・メイア・・・・・メイア・・聞こえるか?』
ライト1つの薄暗い部屋に1人たたずむメイア
「・・・誰?」
ライトすらない完全な暗闇の中で話すイルル
『俺はイルル、あんたと話すのは初めてだな』
「・・・あなたがイルル・・それで?私に何か用?」
『あんたの力を借りたい』
「・・・私の?断わるわ」
『なに?』
「・・私は他人と組むのは嫌いなの」
その言葉を聞いたイルルは
『嫌い・・だと?
 てめぇふざけてんのか?
 そんな理由で作戦に加わってるのかよ』
「初めて会話する人を信用しろっていうの?
 私は御免よ。 
 それにいつ寝返らないとも限らないしね」
『それはてめぇの勝手な都合だろうが
 今、俺たちの任務はサムスを助け出すことじゃねぇのか?
 そんなこっちゃいつまでたってもサムスは助けられんね』
「貴方に何がわかるというの・・・!?」
鋭い眼で通信機を睨む
『分かりたくもねぇ、だがな、あんた1人で
 出来るんならこんなに「タークス」は動かねぇって事だろ?』
「・・・」
『・・・それにな』
「・・・なに」
『俺とあんたの能力が組めばサムスの居場所は
 早く見つけられるぜ?
 無駄にだだっ広い刑務所を1人で探すより
 アテがあった方が探しやすいだろ?』
「・・・その言葉確かでしょうね?」
『ああ・・・俺だって人と組むのは正直苦手だ』
しばらく沈黙の間
「・・・わかった、貴方と手を組むわ」
『そうか、ありがたい』
「貴方の為じゃないわ、迅速に任務を遂行させる為よ」
『そういう事にしといてやるよ
 作戦実行時はまた追って連絡する』
「・・・了解」
『・・・それとな』
「まだなにか?」
『言わずとも分かるだろうがあえて言っておくぜ。
 タークスは皆が皆サムスを信頼、敬愛している。
 裏切る奴なんかいねぇよ。
 少なくとも俺は絶対裏切らねぇ。
 裏切る位なら死ぬ方を選ぶぜ・・・
 それだけだ・・・』
ブツッ
「・・・」
(この男は信用できるの・・・?
 いや様子を見ないことにはなんともいえないわね・・・
 しかし・・・
 フフッ・・あんな無駄に熱い男は久しぶりだわ・・・)



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