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- 今を生き抜く獣達 〜麗しき闇の真紅の玉〜 - サムス・アラン [2/3(Sun) 9:32]
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〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - サムス・アラン [2/3(Sun) 23:25]
Re:〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - puni [11/25(Mon) 23:10]
Re:〜麗しき闇の真紅の玉〜 終 - GUM [11/30(Sat) 7:17]



〜麗しき闇の真紅の玉〜 24
サムス・アラン [Mail]
2/3(Sun) 23:10

「ふんっ、お楽しみのところを邪魔してすまんな。」

 それは槍先である。いつのまにかそこにはカリカが立っていた。

 「…なによあんたっ、せっかくいい所なのにぃっ!!」

 頬を膨らませて立ちあがるロスト。

 「貴様の持っている紅い玉をおとなしく渡して…ん?」

 カリカはロストの顔を見るなり口元が引きつる。

 「……貴様……キリストを否定する女…」

 まともに驚くそれを見、ほっほっほっと高笑いをするロスト。

 「あなたも前会ったわね。」

 ロストの左手のオーブが妖しく輝く。

 「このオーブが私の手に入ってしまった以上、あなたは私に触れる
  こともできないわん。」

 ロストが軽く手を振り上げる。すると

 「ぐあっ!?」

 カリカがおもいっきり吹っ飛び、壁にたたきつけられる。

 「…な…なんだっ!?」
 「んっふっふっ、私に触れていいのは私に許された者だけ。」

 再びリクオの首に手をからめる。

 「なめるなっ!!」

 再びカリカはロストに襲いかかるが、やはりロストに跳ね除け
 られる。

 「…んうっ!?」
 「大丈夫か?」

 吹っ飛んでくるカリカを受け止めたのは長身の銀髪サガ。

 「ふんっ、すまんな色男、今回ばかりはなかなか難しそうだ。」
 「無理も無い。」

 サガは白銀に輝く長いロングソードを引き抜く。

 「この女は人間ではない、この女にクリムゾン・デモンズオーブ
  が渡ってしまった以上、普通の武器はまず通用しない。」
 「一つ聞きてえ…」

 ロストに抱かれたままのリクオではあるが口は開けるようだ。

 「俺は以前、こいつの頭をぶちぬいた。…しかし今現在こいつ
  が生きているのはなぜだっ!?」

 サガは微動だにせず

 「昔…神々と魔族の抗争があったのは知っているか?」
 「…伝説として…な。」
 「神々と魔族の抗争は、最終的にはその両方がこの世から消え
  去る…伝説はそこで終わっている。」

 サガは白銀のソードを大きく一振りし

 「しかし、今現在魔族の民はこの世に存在する…その女のよう
  になっ!!」
 「ひゃっひゃっひゃっ、バラしちゃいやん。」
 「魔族は人間と違って、魂を浄化させない限り肉体などいくらで
  も再生できる。……しかもその女は邪法を操る事ができる。」
 「……竜の刻印か。」

 槍をかまえなおすカリカ。唇をかむように

 「忘れもしない、竜の刻印を操る奴は皆殺しだ…!!!」

 カリカの瞳は殺気と憎悪に満ち溢れている。その昔に何かあった
 のだろうか。

 「このオーブがあるかぎり私は無敵よん。」

 ロストは立ちあがり、サガと向かい合う。

 「せっかく用意してくれたその白銀のソードももう無意味よね。」
 「そうでもねーわよ。」

 ふとロストの後ろから声がしたかと思うと、闇の中からロストめ
 がけて炎が飛ぶ。

 「…あんっ」

 ロストはそれをまともにくらう。

 「はあい。」

 闇の中から現れたのは、マダラポニーの幻のリザルーリャ。

 「…ロストさんっ!!」

 デュオールがロストに近寄ろうとするが……

 「…ふっ!!」

 先にサガが白銀のソードをロストに突き刺す。

 「んんっっ」
 「神々も愚かではない、竜の刻印に対する法術と言う物もしっか
  りと作り出されている。……こういう時の為にな。」
 「…なんですってっ!?」

 ロストの顔に初めてどうようの色がにじむ。

 「……まさか…あなた…聖王の法を…」

 聖をつかさどる偉大な神よ この世を統治す聖王よ 天地風水
 光と闇 全てを潤い 全てを守る 聖なる輝きは全てを照らし
 調和される自然の摂理 願わくば 聖なる光を 

 聖王の名の 刻印よ

 「あ……んあああああっっ!!」

 ロストの体の内側から柔らかい光が漏れる。

 「今のお前を完璧に消し去る事は出来ないだろうが、
  封じる事なら…。」

 青白い光がロストを包み、

 「あああああくぁああ………」

 そしてロストの体がじょじょに消えて行く。…ただ一つ、
 真紅の玉のみが静かに床に落ちる。

 静寂の中、玉の転がる音だけが、室内に鳴り響く。 
  
 「あの女消えたっ、どこっ!?」

 リザルーリャと共に現れたジンは不思議そうにあたりを見まわす。

 「そこよう。」

 気だるそうにオーブを指差すリザ。

 「あいつの肉体・魂もろともそのオーブに封印しちゃったのよ。」
 「なぜつぶさないっ!?」

 それにリザが答えるより早くサガが立ちあがり

 「ロストはあのオーブを手にしたとき、すでに自分の魂をあの
  オーブの中へ移し変えていた。そしてそのオーブがロストの
  体を操っていた。」

 サガはオーブを拾い、じっと見つめる。

 「このオーブは並みの人間には手の出せない呪いのオーブだ。
  このオーブは所有者に多大なる魔力を供給するのと引き換えに、
  所有者の魂を食らう。普通の人間には手元においておく事すら
  許されない。」
 「…それが、所有者をことごとく変死させる理由か。」

 リクオはぽつりと呟く。

 「そして、人々はそれをクリムゾン・デモンズオーブと呼ぶよう
  になった。」

 リザルーリャはサガから布袋を受け取り、カリカに手渡す。

 「…ごめんね、まさか味方だったとは思わなかったの。
  …それ今回の報酬よ。」
 「ふん、私は仕事さえ終わらせる事が出来ればそれで良いのだ。」
 
 カリカは布袋を手にし、槍を背負う。そして立ち去ろうとするが
 ……



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