ヘイゼル 金髪碧眼 175CM 54KG パイオニア2にてラグオル探索時において様々な一行に同行し、彼女の手記は後年ラグオルの隠蔽された歴史を暴く重要な手掛かりとなっている。 また彼女は本を発行しており、それらはノンフィクションとして売り出され、ミリオンヒットとなる。 代表作『フォトンの騎士』。 性格 非常に温厚にてトリッキー。そして、精神的に非常にタフである。
さて、何から話せばよろしいのでしょうか、今回の事件はとても面白いものから始まりました。 その始まりは『シンデレラ』だったのです。 『シンデレラ』といえば皆様ご存知ですわね?不幸な少女が魔法使いのお陰で幸せになるというお話です。 少し端折りすぎましたでしょうか? いいえ、違います! 何故なら私が久しぶりにラグオルの森林エリアでお茶をしながら『シンデレラ』読み終わり、思ったことがこうなのです。 「『魔法使いになりたい』ですわ…」 かくして、私は読書の官能の混じった吐息を吐くと共に決意を胸に秘めました。 その決意の名は… 『魔法使いになるんですの』 でした。 さて皆様、『魔法使い』になるには薄幸な美少女が付き物です。当然のことですが『魔法使い』は困った人を助けてこそ『良い魔法使い』であり、こうやって私に感動を与えるような人格が生まれるのですわ。 とりあえず、私はラグオルから瞬間移動装置テレポーターで帰還し、とりあえずそんな薄幸の美少女はいないかと辺りを見ました。 まあ当然のごとくハンターズギルドにそんな人がいるはずはありません。基本的にハンターの人はある程度裕福な中流の方が多いです。何せ命を賭けているのですから。私や弟のアルフリートみたいに莫大な借金を抱えているのならとも郭なのですが。 私はそう思い、ハンターズギルドはあきらめて一般区画の方へ探しに行こうと思いました。 でも、運命は面白いですわね。 「あたしの夢はお姫様になることだぜー」 何故そんな偶然が重なったかは知りませんとも。なぜ黒い服に黒いロングヘアーのとても背が低くて可愛らしいハニュエール、千家 相楽さんがそんなことを言いながらハンターズギルドに入ってきたかは知りませんとも。多分隣にいる守護者さんに言ってたんでしょうけどそんなこと関係無いですわ。 私は相対性理論を生身で無視して光速で相良さんの後ろに回りますと力の限り抱きしめました。 何故ですかって?古来から喜びを表すのは抱きしめることではありませんの? 「おめでとうございます」 私は言いました。 「あなたの夢をかなえる、『魔法使い』の登場ですわ」 私は断言しました。 「あのー、ヘイゼルさん、何かの冗談では………」 私は守護者さんを一瞥しました。その時守護者さんが何を見たかは知りませんが少なくとも五歩、何も言わずに後ずさりしました。 相良さんは喜びのあまり… 「グ、グ、グ、首が……」 何も言えない様でしたわ。 「さあ、故人曰く善は急げです。あなたの夢をかなえに行きましょう!」 私は相良さんを抱きしめたまま、その場を離れました。 後に残ったのは何も言わずに私達を祝福してくれた守護者さんだけです。
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