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マリーの果実を我が店に 5
サムス・アラン [Mail]
8/5(Sun) 20:36

マリーノの朝は早い。六時にはもう肉や魚などを
取り扱っている市場は開き、多少の賑わいをみせ
ている。

8時。

マリーノの町の南の門。
リクオがそこについた頃にはすでに戦士風の女と、
体格のややおおきい猫族の男が立っていた。
リクオがそこに近づいていくと、体格の大きい猫
族の男の耳がピクっと動き、こちらを振り向く。

「お?お前ぇもティーノの雇われか?」

重く、しかしきさくな声で聞いてきた。
背中に大きな斧を背負っているところからして見
た目はいかにも強そうだ。
身長はリクオの1・5倍はある。
まずこれを魔導士と見間違う奴はいないだろう。
もう一方の女戦士はヘアバンドにマント、背中に
剣と弓を背負っている。

「あんたたちか、二人の戦士って。」

二人を交互に見るリクオ。筋肉猫のほうが右手(足?)
を差し出し

「俺はミケ、ミケ・ランジェロだ、よろしくな。」

とりあえずリクオはその手をとり握手する。し
かしとなりの女は

「・・・・ミント。」

対象的にぶっきらぼうだ。おそらく今のが彼女
なりの自己紹介なのだろう。
まあこんなもんだろうと、リクオはそれについ
て深くは追求しなかった。
身長はリクオより少し低めで、目つきの悪いシ
ョートカット。
リクオも気乗りはしないが一応といったかたち


「俺はリクオだ。」

と、名を名乗ったその瞬間、ミケの耳がまたも
ピクっとうごく。

「リクオぉ?・・・おめえ、まさか・・がふっ!?」

ミケがいい終わるやいなや、ミントが剣の柄で
ミケをつきたおし

「もしかしてあなたブラック・キャッツのリク
オ・ディヅァー・・・!?」

倒れているミケを踏み越えてリクオのそばに駆
け寄るミント、さっきとは違い、目が輝いてい
る。

「あたいはまだ駆け出しの戦士でブラック・キ
 ャッツにあこがれてたのぉ!」

リクオは床につっぷしている。そんなミントは
さておき、リクオはあたりをみまわす。

「・・・さて、俺たちの雇い主サマは?」

ミケは軽く両手を広げ

「まだ来てねえな。」



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