ビーナスは、飲食街の喫茶店や甘味処などを はしごして、あちこちのお茶を飲み歩いて回った。
「う〜ん、もう飲めないよぉ〜。」
どこかの酔っ払いみたいな事を言いながら、彼女は 公園のベンチでうなっていた。 和洋のジャンルを問わず、お茶と名が付くものは、 全て飲めるだけ飲んだつもりであったが、当然1人 では限界はある。 金を取って客に出すだけあって、どの店のお茶も それなりに評価出来るものではあったが、やはり 会社でウルフが入れるお茶が、一番おいしいので あった。
(結局何も解らないままだわ・・・。)
彼女がベンチでうなっていると、声をかけて来る 者があった。
「こんにちわ、ビーナスさん。」 「あら、スクープちゃん、こんにちわ。」
声の主は、スクープガールと言う通り名の、タークス 情報部に所属するレイマールであった。
「何か苦しそうですけど、どうかしたんですか?」 「うん、ええと・・・実はちょっとね・・・。」
ビーナスは、スクープガールにこれまでの事を話して 聞かせた。
「なるほど・・・。」
スクープガールは、ビーナスの言葉にうなづきつつ、 携帯用の端末を立ちあげると、何か調べ始めた。
「だったら、ここへ行ってみたらどうでしょうか。」
スクープガールはそう言うと、何かプリントアウト した紙を、ビーナスに渡した。
「ここへ行けば、何とかなるかも知れませんよ。」 「ありがとう、行ってみるわね。」
ビーナスはスクープガールと別れると、一度準備の 為に会社に戻った。 会社に戻ると、さっきお茶を試飲したメンバーは、 あらかた仕事に出て行った後で、彼女は1人で出か ける事にした。 彼女が向かった先は、ガル・ダ・バル島の密林地帯 であった。 時にハンドガン、時にテクニック、そして時に杖で エネミーをボコりつつ進み、奥に潜む巨大な花の 化け物も倒して、彼女はさらに密林地帯の奥深くへ と足を踏み入れた。 そして・・・、
「ここが、そうなのね・・・。」
はたして、彼女がたどり着いた場所とは?
お茶汲みの心得・その2 了
|
|