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- 暴発天使ソウルブレイカーズGC - シリカ [11/22(Mon) 22:30]
暴発天使ソウルブレイカーズGC 第1話 - シリカ [11/22(Mon) 22:34]
暴発天使ソウルブレイカーズGC 第2話 - シリカ [11/26(Fri) 21:55]
あとがき - シリカ [11/26(Fri) 21:45]
ソウルブレイカーズ プロトタイプ - シリカ [12/13(Mon) 21:49]
ソウル・ブレイカーズ 第1024話「灼熱のファイヤーダンス」 - シリカ [12/13(Mon) 21:50]
ソウル・ブレイカーズ 第1025話「せめて人間らしく」 - シリカ [12/13(Mon) 21:50]
ソウル・ブレイカーズ 第1026話「最強の男」 - シリカ [12/13(Mon) 21:51]
ソウル・ブレイカーズ 第1027話「総督、大地に立つ」 - シリカ [12/13(Mon) 21:52]
ソウル・ブレイカーズ 第1028話「総督ファイト レディーゴー」 - シリカ [12/13(Mon) 21:53]
ソウル・ブレイカーズ 第1029話「世界の中心でアイを叫んだかもしれないケモノ」 - シリカ [12/13(Mon) 21:55]



ソウル・ブレイカーズ 第1024話「灼熱のファイヤーダンス」
シリカ [Mail]
12/13(Mon) 21:50
 コードネーム「ソウル・エンジェルズ」
 赤毛のハニュエールと大きなポンポンのついた帽子をかぶったフォニュエールのコンビのチーム名。
 ハンターズの仕事の中でも困難な仕事を請負、必ず達成するハンターズ公認のトラブルシューターである。
 仕事成功率は常に100%なのだが、目的のためなら手段を選ばない行動を取るため、2人は悪気があってしたわけでは無いが、なぜか街が壊滅し、宇宙戦艦が墜落し、惑星をも吹き飛ばすなどの大変な災害が巻き起こる。
 2人の通った後に無事なものがない事から、形あるものは魂までも破壊すると言う意味を込めて、彼女等を「ソウル・ブレイカーズ」と呼んだ。

       第1024話「灼熱のファイヤーダンス…なんじゃそりゃ?」

「私の全人類カツラ化計画を実行するのに、お前達は邪魔な存在なのだ」
 相変わらず訳のわからない事を言って、タイレル総督は指を鳴らした。

 すると、赤毛のハニュエールの少女の足下の地面が不自然に盛り上がる。
「?!」
 とっさに身をかわした少女の目の前には、かつてレベルが低い時、散々苦しめられたあの、超嫌な生物(?)が姿を現した。
「ジ、ジゴブーマぁ??」
 タイレルはその様子を見て不適な笑いを残し、転送ゲートを使いその場から消えた。行く先は森エリア2である。
「あ、こら、待ちなさい!」
 待てと言われて素直に待つ逃亡者は居いないが、お約束として叫ぶ少女。その、少女に向かってジゴブーマの容赦ない攻撃が迫る。しかし、余裕でその一撃を避ける。
「ふう、危ない危ない…ってモグラごときが、このあたしの邪魔をするとは…出世したわね」
「大丈夫?シリカ?」
 大きなポンポン飾りのついた帽子をかぶり、緑を基調としたニューマンが好んで着る派手な服を身につけたフォニュエールが、少女の名を呼びながら走り寄る。
「ジュン…あたしが、こんなヤツの攻撃に当ると思って?」
「ん〜、シリカ運悪いし…もしかしたらと思って…」
「大きなお世話!」
 ジゴブーマの存在を無視して暢気に会話しているシリカとジュン。
「さてとっ、先ずはコイツを先に何とかしないとね…覚悟しなさい!これで決めてあげるわ」
 シリカはバックパックから取り出した大剣「ラストサバイバー」を手にジゴブーマに向かっていった。
「あ、シリカ!その剣って……」
 シリカにはジュンの声はもう届いていない。
「シリカ・ソォォォォォドクラァァァァァシュ!!」
 その身体に似合わない、自分の身長より大振りの剣を軽々振り上げ、ジゴブーマーの頭に振り下ろす。

 ガキィィィィィィィン。

 耳をつく激しい金属音が鳴り、辺りは蒼い光に包まれた。シリカは勝利を確信した…が次の瞬間、悲劇は起こった。

 ビシビシビシ・・・・バキィィィィン!!

 なんと、「ラストサバイバー」の芯の部分に無数の亀裂が入り…砕け散った。

「なーーーーーーーーーーーーー!…け、剣が…折れたぁ?」
「だから止めようとしたのに…」
 ジュンは、折れた剣を信じられないといった感じで見つめているシリカに暢気に話し掛ける。ジゴブーマーは…よほど痛かったのか頭を抑えてうずくまっている。
「だって、これ、ラストサバイバーよ…手にした者はいかなる戦場も生き残ると噂される伝説の大剣よ!折れちゃったら…死ねって言ってるようなものじゃない!」
「だから、武器はこまめに手入れした方がいいよって何回も言ったでしょうに」
「いいや、コレは不良品だったのよ…うん、そうに違いない!今から武器屋の親父に文句言ってくる!」
「試し切りとか言って、タブチックやギルチックを数千体も斬り刻んだ後、手入れもロクにしないから…いくら刃の部分がフォトンでも芯のほうがダメになる…って、ちょっとぉ」
 ジュンのツッコミを無視して、シリカは武器屋の親父にクレームを付けに行こうとリューカーを出そうとしていた。
「ダメだったら、クレームなら後でジュンも協力するからぁ…そして最後はお店を壊わすのにも協力するから…今は依頼を片付けようよ」
「こらこらこら、それじゃあたしが何時クレームと称して破壊活動をしてるって言ってるようなものじゃない!!」
 シリカの「口より先に手が出る」性格は今始まった事では無い。言い争いから始まり、最終的には腕ずくで相手を黙らせるパターンである。しかし、本人はそれが当たり前のように振舞う。無知は無敵とはこの事である。

「じゃ、仕方ない…疲れるけどアレを使うしかないわね…」
「うん、アレを使う方が、ジュン達らしいしね」
 シリカとジュンはバックパックからなにやら筒状の物を取り出す。
「フフフ、壊れたラストサバイバーはモグラの体で弁償してもらうとしますか♪」
「さあ、掃除開始よ!」
 そして筒状の物を取り出し高々と掲げようとしたとき…。

「まったぁぁぁ!あんたの背中を守らせてくれぇーーーっ!!」
 いきなり後ろから間抜けな叫び…もとい何か聞き覚えのある声に出鼻を挫かれたシリカは恨めしそうな目で振り向く。そこにいた人物は…。
「へっ?アッシュじゃない…なんであんたがここにいるの?」
「あ、本当だ、キミ?何処から生えてきたんだよん」
「オレは、最初からここにいたぞ!!お前らの目は節穴か!!」
 アッシュは頭に血管を浮かべながら少々引きつりながら答えた。
 その姿を見たシリカは両手を後ろ頭にあて微笑みながら…、
「ゴメン、影薄いから分らなかった♪」
「ジュンも気がつかなかった…もしかして空蝉の術?」
「影薄いって言うなぁぁ!それに、空蝉の術って何だぁァァ!」
 アッシュは額に2〜3個ほど血管を浮き出たせながら絶叫する。完全無視されたジゴブーマーは、自分が掘り起こした土で山を作り棒倒しをして遊んでいる。
「と、とにかく!今はこの状況をどうするか考えることだ!!そうだろう?」
 アッシュは怒を抑えて2人に言った。
「…ん〜、ねえ、シリカぁ?ジュン達、何をしようとしたんだっけ?」
「…何だっけ?」
 しかし、アッシュを無視して会話を進める2人。
「…と、言うわけだから…その…あの…あ、あんたの…その…背中を守らせてくれないか?」
 さらに、無視されている事も気づかず、アッシュは恥ずかしさのあまり顔を紅く染めてシリカに言う。
 しかし、アッシュの言葉を無視して、顎に手を添えて考え込む2人。アッシュの顔色は恥ずかしさの紅潮から怒りの紅潮に代わる。
「こら!シリカぁ!!人の話を聞けぇぇぇぇ!ゴルァ!!」
 アッシュが絶叫する。驚いたジゴブーマーは誤って棒を倒してしまう。
 当のシリカ達は声の大きさよりも声の存在自体を驚き、アッシュを見て呟く。
「…アッシュ、まだいたの?」
「あ、本当だ、存在感ないからもういなくなったと思った」
 シリカとジュンのクリティカルヒット!所詮未来永劫問答無用の役立たずなのだよ…君は。
「あ、あんたらなぁぁぁぁ!!」
 さすがのアッシュも堪忍袋の尾が切れたようだ。ゆっくり腰のツインブランドに手が伸びる。

 ピカッ…ぼちゅこぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!

 話が先に進まない3人に対して、棒倒しに負けた腹いせに、何故かジゴブーマーがラ・フェイオをぶち込む。燃えさかる火柱!

彼女らの安否は?


 自分を! 幸せいっぱいの家庭を! ついでに人々を!!救うことができるのか!?
 邪魔するものは全て破壊せよ!紅い破壊者シリカ!!
 火に油を注げ!緑の破壊者ジュン!
 押しが足りないぞ!未来永劫役立たずのアッシュ!
 君たちの保護者は泣いているぞ!
 …次回へ続く(のか?)



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