Turks Novels BBS
〜小説投稿掲示板〜


[新規投稿] [ツリー表示] [親記事一覧] [最新の記事を表示] [ログ検索] [ヘルプ] [ホームページへ戻る]


- ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」設定編 - DAI [6/15(Sun) 6:44]
Re:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第1話 - DAI [6/15(Sun) 7:04]
Re[2]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第2話 - DAI [6/16(Mon) 15:07]
Re[3]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第3話 - DAI [6/17(Tue) 15:54]
Re[4]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第4話の前に - DAI [6/18(Wed) 15:49]
Re[5]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第4話 α編 - DAI [6/18(Wed) 19:19]
Re[6]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第4話 β編 - DAI [6/19(Thr) 15:51]
Re[7]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第4話 γ編 - DAI [6/20(Fri) 19:23]
Re[8]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第5話 - DAI [6/21(Sat) 13:02]
Re[9]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第6話 - DAI [6/23(Mon) 9:59]
Re[10]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第7話 - DAI [6/24(Tue) 9:54]
Re[11]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第8話 - DAI [6/25(Wed) 10:51]
Re[12]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第9話 - DAI [8/20(Wed) 17:36]
Re[13]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第10話 - DAI [10/1(Wed) 11:58]
Re[14]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」最終話 - DAI [10/1(Wed) 13:56]
Re[15]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」エピローグ・・・そして・・ - DAI [10/14(Tue) 11:10]
投稿者削除 - ---- [10/15(Wed) 14:16]



Re[6]:ID戦隊PSOレンジャー外伝「運命の少女」第4話 β編
DAI [Mail]
6/19(Thr) 15:51
リューネ疑惑調査の後、部屋を出た総帥はある場所に来ていた。

人がまったく通らないさびれた通路の端に在る今は使用されてない通信室・・・・
部屋中がホコリを被っており、彼以外にこの部屋を訪れた者がいないことを照明していた。

総帥はこの部屋にいる時だけはすべての探知機能をOFFにしていた。
これは総帥という立場からすればとんでもないことだが、これだけは絶対に譲れなかった。

ここにいる時だけはPSOレンジャー総帥ではなく、一人の男として考えることがある時だからだ。
しかし今回の場合はそれが仇になってしまった。

突然の爆発! そして振動!
彼は直感的に地下からの爆発だと判断し、モニターのスイッチを入れた。
幸いにもこの部屋のモニターは生きており、地下にあるカメラの画像を鮮明に映し出した。

その時あるカメラの映像を見て、彼が驚愕した。
カメラ越しとはいえ・・・一番会ってはならない人物がそこにいたからだ。
彼女は次々に所員達の頭を撃ち抜いていく・・・しかも同じ位置、同じ角度で・・・とても人間技とは思えないことを彼女は平然とやっていたのである。

数秒後・・・・

回りの所員を全滅させると彼女はカメラを見つめた。
まるで彼が見ていることを知っているかのように・・・そしてカメラに向かって一言言った後、彼女はすごいスピードで姿を消した。

その言葉・・・もっとも音声は無いが唇を読んで言葉を理解した時、彼の目つきが変化していた。

彼は胸にある総帥の証、PSOレンジャーの紋章を剥ぎ取り、床に投げ捨てた。
その目はもう総帥の目ではなく一人の戦士・・すなわちReturn Of Dieの目になっていた。

部屋を立ち去る時、彼はもう一度だけ部屋の中を見た。
まるで最後の別れを告げるように・・・
別れを済ませると部屋に背を向け、ゆっくりと闇の中を歩いていった。


第13区画・・・
 
その通路を彼は歩いていた。
前には無数のアンドロイド軍団が立ちはだかる。
しかし彼はまったく気にすること無く、ゆっくりと歩みを進めていた。

その時、後から聞き覚えのある声が聞こえた。

「総帥!!」

総帥を探索していた黄色がこちらに向かって来ていた。

「止まれ!!」

「え?」

総帥の思わぬ言葉に戸惑いながらも黄色はとっさにその場に停止してしまった。

彼は停止したことを確認すると、再び敵に向かって歩いていった。

「総帥!危険で・・・・!」

黄色が言葉を言おうとしたが目の前の光景に言葉を失ってしまった。

アンドロイドが攻撃しようとした瞬間、彼は目にもとまらないスピードで手を動かした・・次の瞬間には敵の腕が切断されていたのである。

彼はまるで吹き抜ける風のように敵の間をすり抜けながら腕を動かすと敵はまるでただの人形のようになり、ガラガラと床に崩れていった。
4〜50体の敵が僅か5秒足らずで全滅してしまった。

その光景に黄色はアンドロイドでありながら”呆然”としてしまった。

「黄色!」

「はっはい」

彼の言葉で正気を取り戻しあわてて黄色は返事をした。

「他の隊員は?」

「現在、各判断で行動しています、白との連絡が取れないので私が探索していました。

黄色の報告を聞いて彼は言った。

「いい判断だ・・あとは頼む」

「総帥はどちらに?」

「私はもう総帥では無い・・・ただのR.O.Dだ」

「総帥・・・・」

「すまんな・・・私はどうしても行かねばならない」

「・・・・・・分かりました・・ただ一つだけお願いがあります」

「なんだ?」

「それが終わったら又、総帥として帰ってきたください」

「・・・・ああ、わかった・・約束しよう」

二人の会話が終わる頃、再びアンドロイドが大量にやって来た。

「ここは私がやります! 総帥は早く行ってください!」

黄色の言葉に彼は

「すまん・・・頼んだぞ」

(そしてさらばだ・・・・)

そう言い残して通路を走っていった。

「ここから先へは行かさん!!」

そう言うと黄色は銃を片手に敵に向かって行った。


第13格納室 通称"開かずの間”

その部屋の前に彼女はいた。

美しい顔、見事なスタイル・・・あの時となにも変わっていなかった。

「おひさ〜w」

「やはりおまえだったか・・・サムス」

彼女の挨拶も無視し、彼は改めて確認した・・彼女を・・・。

「せっかく久しぶりなのにずいぶんな態度ねw」

「なぜここにいる?」

「決まってるじゃな〜いの! ここにある物を貰う為よw」

「なぜここにある物の存在を知っている?」

「敵はね、外だけで無く、中にもいるってことよw」

「ここにある物は我々では制御など出来ん物だぞ!」

「やってみなくちゃわからないでしょ〜w 出来るかもしれないしw」

「これが一体何なのか判っているのか?」

「ええw PSOレンジャーのプロトタイプでしょ〜w」

「これはそんな単純な物では無い! この星を滅ぼしかねん物だぞ!」

「うわ〜いw ますます欲しくなっちゃったわ〜w」

「・・・・やはり戦わねばならないか・・・!!」

「私達の戦いに武器はいらないわねw」

そう言うと彼女・・サムスは銃を床に捨てた。

そして・・・

次の瞬間!!
 
二人の姿は消え、金属の激しくぶつかる音のみが聞こえる空間となった。
この二人のとって天地の差は全く無い。
お互いが四方八方から攻撃を仕掛け合っていた。

だがその光景を見ている"もの”がいた。

それは二人の速度を目で追いながら、にやりと笑っていた。

「こいつ等なら使えるっぜ」


時間にして10分位・・・

二人は動きを止め、互いの隙を見つけようとしていた。

「こんなことをして何になる」

「だって楽しいじゃな〜いw」

「楽しい?だと」

「そうよw前みたいに規則で縛られないし、監視もされないしw」

「おまえ・・・」

「私は自由になりたかったのよ〜w」

「だからと言って他を犠牲にしてもいいと言うのか?」

「そうよw  だからね・・これ!頂くわよw」

サムスの腕が細やかに振動すると同時に回りの物体がつられるように振動を開始した。

「やめろ!サムス!!」

「さあw ご開帳よ!!」

サムスは振動している腕を13格納室の扉に思いっきり叩きつけた。
扉は超振動により分子結合が崩壊し、まるで紙細工のように降り曲がり大きな穴を開けていた。

その中の"もの”を見てサムスは唖然とした。

「え〜!!何?あれ?」

その中の物はすでに朽ち果て、ただのガラクタになっているアンドロイドだった。

「あんなもの一体なんの役に立つってのよ!」

「GMSがなければこいつはただのガラクタだ」

「GMS?なによ?それ?」

「答える必要は・・・・無い!!」

彼は一瞬の隙を付き、サムスに攻撃をしかけようとした・・・がその時

「俺が教えてやるっぜ」

と子供の声がした。

ふと見るとそこには、一人の女の子が立っていた。

(なぜこんな所に子供が・・?)

「俺は天だっぜ!」

二人の思考より早くその子供は名乗った。

「じゃあ説明してやるっぜ!」

そう言うと子供は説明を始めようとした。

「おっおい」

彼が止めようとするが隙を見せる訳にはいかないので動くことが出来ない。
そんな彼を見て子供は笑いながら説明した。

「GMSってのは・・・・」

「マグにジェネレーターを装備してアンドロイドに遠隔供給するシステムだっぜ」

「そうするとアンドロイドには弱点は無くなり、しかも分子レベルでの変形、再生が可能となるっぜ」   

(分子レベルの再生だと・・・・!)

「まっまさか」

その質問を待っていたかのように子供は言った。

「そう! 俺がそのマグだっぜ!!」

すると子供の体が突然光だし、体が分解し始めた。

それと同時に後のアンドロイドも僅かに動きだした。

「さあ!見せてやるっぜ!Dark!起動だっぜ!!」

朽ち果てていた体が再生され、まるで新品の輝きを取り戻していく。

あの子供"天”も形を変えマグになっていった。

そして・・・・

「くくく・・・ようやく出れたぜ・・この辛気臭い場所からな・・」

そこにいたのは漆黒の体と深紅の目をしたアンドロイドだった。

「随分と遅かったなあ 天」

「この扉には苦労したっぜ!でもそこの奴がぶち壊してくれたおかげでなんとかなったっぜ」

「ほう、馬鹿とハサミは使い用ってことか」

二人が笑っているとR.O.Dが言った。

「サムス!逃げろ!」

「え?」

「こいつ等は俺達を殺す気だぞ!」

「私が負けると思っ・・・・・!」

次の瞬間にはサムスは壁にたたきつけられていた。

「ふん!人間がいい気になるんじゃねーよ」

Darkはほとんど力も出さずに腕を振っただけでサムスを吹き飛ばしたのだった。

「貴様ーーー!」

R.O.DはDarkに戦いを挑んだ。

Darkは言った。

「おもしれえ・・・来な!」

数分後・・・・

「総帥!!」

黄色が敵を殲滅し、格納室にやってきた。
そこで見たのもは、まさに悪夢だった。
歪んだ扉、地面の陥没、そして・・・・

「総帥!!!」

中央に総帥の胴体が倒れていた。
すでに両手、両足は無く胴体にも大きな穴が開いていた。

「黄・・・・い・・ろ・・・・か」

「!!」

「すま・・・んな・・・やく・・・そく・・・は・・・む・・りの・・よう・・だ」

「総帥!!」

「さ・・いご・・に・・これ・・を」

そう言うと胸のIDマークが開き、中からチップが出てきた。

「総帥!! これは!!」

「た・・・の・・・ん・・だ・・ぞ・・・・・・・・・・」

「!!」

「総帥!!総帥!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「総帥・・・・・・」

その時、床に雫が落ちた。

それは黄色の目から流れているようだった、おそらく冷却水だろう。

しかし今はその水に感謝していた。

自分の感情を出さない黄色が始めて叫んだ。

「総帥いぃぃぃぃーーーーーーーーーー!!」



数時間後・・・彼は医務室にいた。

そこで彼は悲しい事実を話さねばならなかった。


つづく



この記事にレスをつける時は、下のフォームに書きこんでください。
お名前
URL
メール
※SPAM対策のため、メールアドレスは入力しないようお願いします。
題名
メッセージ
パスワード
このツリーを一番上に持っていく

下のボックスにパスワードを入力すると、記事の修正及び削除が出来ます。
パスワード

Tree BBS by The Room