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- 時を越えた宿命〜第5話〜その01〜 - Gum [1/4(Sat) 12:36]
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時を越えた宿命〜第5話〜その04〜
Gum [Mail]
1/4(Sat) 12:40

  セントラルドーム内は・・・・凄惨を極めていた。

 入るなりまず目に付いたのは、中がめちゃくちゃに破壊された状態であることだった。
いくつものフロア−の床は既にほとんど無く、そこにあったであろう機材などは壁際にうずたかく積まれていた。

 そして、次に目に付いたのは、あちこちに倒れているハンターズの面々である。
何十・・・いや何百と言うハンターズ達が辺りに転がっていた。

 最後に目に入ったのは、大きさは10数メートルにも達しようかと言うドラゴンであった。

 ドラゴンは、今ドーム内に入ったレオン達2つのパーティーと正反対の方に位置し、そこにいるハンターズと戦っている。
戦っているハンターズはドラゴンに軽くあしらわれ、打ち倒されてしまった。

 「よし、みんないくよ!」

 フィオナはグングニルを構えドラゴンに突進しようとしたが、それをレオンが止めた。

 「待ってくれ。仮にもドラゴンなら、俺が何とかできるかもしれない。」

 そう言うとドラゴンのそばに歩いていく。そして『ドラゴンロアー(ドラゴン語)』と言う特殊な言葉で語り掛けた。
フィオナは密かに、以前シンディーに貰っていた万能翻訳機の携帯型のものを取り出した。

 《どうした?何を暴れているのだ?》

 レオンの姿を見ると、ドラゴンはびっくりした様に体を振るわせ、炎の咆哮を上げる。
 
 が、次の瞬間、今まで凶暴そのものの行動を取っていたドラゴンが大人しくなった。
そしてレオンの問いに、同じくドラゴン語で返してきた。

 《ああ!あなたは、もしかしてレオン様ではありませんか?》

 《確かにレオンだが?お前と会った事は無いが、何故俺を知っている?》

 《ああ、やっぱり・・・。私の祖父が、あなたの乗る飛竜でした。覚えておりませんか?》

 《うむ。確かにそうだが、それは3400年も昔だと言う話だな。》

 《やはりレオン様ですね。なんと嬉しいことでしょうか。祖父から、あなたの話は色々聞いております。
 その頃より3400年たっていようと、我々ドラゴン族は最低でも5000年ほどの寿命がありますから。
 その時と、私の今住む星が違いますが父の代にこの星に移り住みましたから。方法は秘密ですけどね。》

 《そうか。私も聞きたい事があるのだが、良いかな?》

 《なんでしょうか?》

 《この有様は何かな?ここは以前人々が住まうところだったはずだが?》

 《それが・・・・ある時以来・・・・時々なのですが・・・
 何物かの意識が私の意識に進入してきて、私を酷くいらだたせるのです。
 そして、イライラが最高になった時・・・自分が自分で無くなり
 その者の意識によると思いますが、気が付くとこうなっていたのです。
 そして、それ以来私はここから出られなくなりました。
 更に、これも、私の意思の下でではないのですが、ここに来る人間達に何故か襲いかかってしまうのです。
 もし出来ることなら、ここから出て人間をおそうことのない山奥にでも戻りたい・・・・。》

 ドラゴンは、ドームの中ではあるが、ある方向を悲しそうに見上げた。 

 《そうか・・・それならば、その方法を探そう。我々はパイオニア2という、この星のそばに浮いている宇宙船にいる。
 そこで、お前の処遇を考えてもらうとしよう。それまでは、お前は頑張ってその侵入者に対抗するのだ。
 これ以上、罪無き者を襲ってはいかん。》

 ドラゴンは軽くうなずいた。

 そして、踵を返そうとしたレオン。

 だが、ドラゴンの様子が次第におかしくなっていくので注意深く
また廻りの人には何があっても良い様に戦いの準備をする様ジェスチャーをしながら、様子を見た。
 
 《わかり・・・ました・・・・。それでは・・・レオン・・・・様・・・・・も・・。うううう・・・。》

 《どうした!?》 

 《うう・・・。また・・・・。レオン様・・・お逃げ下さい・・・私が・・・私で・・・・無くなって・・・・・し・・まう・・・。》
 
 《頑張れ!負けるな!ドラゴンは全ての生き物の王だぞ!》

 ドラゴンは苦しそうに、体を捩らせ暴れ出す。
この時、何人かのハンターが下敷きになったりしたが、それはレオン達は気がつかなかった。 

 《無理・・・みたい・・・・です・・・。こ・・・この・・・まま・・・では、わ・・私でない・・・私が・・・・皆様を殺して・・・・しまう・・・・。》
 
 《何物だ?お前を操るのは、何物なんだ?》

 《うがあ、あ・・・。分かりません・・・。逃げ・・・・ないの・・・ならば・・・・レオン様・・・・・。最後のお願いです・・・・・。
 私を・・・・私を・・・コロシ・・・・・・・・・・・がああああアアアアア!!!!》


 ドラゴンは体を起こし首を天に高く翳し、その口から炎を噴出す。

 《ふははははは!また来おったか!!小賢しい人間ごときが!》

 《お・・・おまえは!?》

 《死に逝くお前達には関係あるまい!死ね!!》

 そう言うとドラゴンはレオンのほうへ炎を吐く。レオン一人にかなり長い間炎を浴びせ続ける。



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