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裁判所内に入る、事前に仕入れた知識によるとその日にある裁判の予定表があるらしいがどこにあるか見つからず。係りの人に聞くと後ろにありますよ、とのこと。予定表が小っさくてわかるかこんちくしょう。予定表が見ると罪名や被告人の名前等が書いてある。どの裁判が面白いのか・・、なんて考えながら予定表を見るがさっぱりわからない。まあ時間が合うのでええか、ってことで部屋の番号と時間をメモして、とっとと傍聴だ。
最初の公判は道路交通法違反と覚醒剤所持の男の新規の裁判だ。入ってきた被告の男は上下黒のスウェットににきっつい天然パーマのおっさんだった。顔が疲れきっている。 検察によると、民家の壁に車をぶつけて110番通報。事情聴取の時に覚醒剤の所持も認めた。ついでに無免許運転。なんで車ぶつけて覚醒剤所持まで白状してんだ?とか思っているとどうやら過去7回、覚醒剤で逮捕歴があるようで筋金入りのジャンキーだったようで、過去の経歴を調べられたんだろう。それはそれとして被告の弁論が始まる。なにやらあるようだ。
今回被告は以前逮捕されてから3年2ヶ月の間が空いていた。その間、覚醒剤を使用したのは2度。出所して直後覚醒剤仲間が来て一発。次は事故を起こす1週間前に一発。絶対お前それ以外もやってるだろ?と思ったのは言うまでもない。が、弁論を聞くと納得できるような気もする。 以前逮捕され刑務所にいた時、自分の娘も覚醒剤の使用により逮捕、刑務所行き。その時ひどくショックを受け、もう二度と覚醒剤はしないと決めたそうだ。 被告の言うことを信じるなら覚醒剤を使用したのは出所直後と事故を起こす1週間前ってことだ。約3年2ヶ月覚醒剤をやっていない。 これは家族による助力が大きかったようで、まず出所してからは息子が自分の建設会社の役員として置き仕事を与え、妻がしっかりと普段の生活を監視したことによって、覚醒剤を使用せずに耐えてこれたそうだ。 今回逮捕され留置所にいる間もこの妻が毎日面会に来ていたようで、妻の甲斐甲斐しい努力による監視ってのは信頼できそうだ。
”甲斐甲斐しい努力をした妻はこの日しっかり10分遅刻”
そんな訳でその時の妻を待つ間の被告の顔は暗かった。 ああ、あと。もう一つ。
”二度目に覚醒剤を使用したのは妻が病気のため入院して、退院した日”
なんだかなー!祝い酒ならぬ、祝いシャブか!!
検察側の求刑は4年。判決は後日のようだ。判決を見ることは無いと思うが執行猶予はつかないと思う。 なんでかって、最後の最後の被告と裁判長のやりとりだ。
「3年2カ月も止めていて、それに娘さんも刑務所にいって、覚醒剤はもうしないと決めたんでしょう?」 「はい」
「なぜ、やってしまったんですか?」
「ゆ、勇気が、勇気がいることだったんで・・・」
「勇気!?違うでしょうが!覚醒剤をすることに勇気なんて必要ないでしょう!止めることに必要なんでしょう!」
もう、なんだかなって感じだ。やることに勇気がいるって、ならするなよって話だな。うん。とりあえず終始ツッコミ所満載だったのは言うまでもない。
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他にも傍聴したが、めどいからとりあえず、これで終わり 気が向けば続き書くかな
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